肩が力んでしまう|お悩み別ランニングフォーム改善トレーニング集
RUNNING style 編集部
- 2021年03月13日
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プロのコーチが読者ランナーのフォームをチェックし改善メニューを提案してきたRunning Styleの好評連載企画から、よくあるお悩み別に改善メニューをまとめてみました。あなたのフォームとそっくりな読者ランナーが見つかるかも? メニューを参考にフォームを改善して、快適ランを手に入れましょう! 今回は、ランニング歴の長い人にも意外と多く見られる「肩の力み」がテーマ。一見パワフルなフォームに見えて、実は腕振りがコンパクトに収まってしまいがちなので、改善することでスピードアップが期待できます。
チャレンジャー荒畑慎さんのケース
ランニング歴3年の荒畑さんは初のフルマラソン挑戦を控え、今回スピードアップを希望しています。真鍋コーチのフォームチェックでは、肩まわりの力みが肩甲骨の動きを悪くして、腕振りが小さくなってしまっていると診断されました。それが腰の落ち込みやカカト着地も引き起こしているとのこと。肩の緊張を解消することで大きく改善が期待できそうです!
【フォーム改善1】肩の緊張をほぐすエクササイズ
肩を下げたほうがラクだという感覚をつかみ、肩まわりの緊張をほぐすエクササイズ。パートナーと協力して、肩を上げたら一気に力を抜いて肩を下げる動きを10回ほど繰り返します。このとき、パートナーは肩を下げるように力を入れます。走る前にとり入れるだけで、腕振りがラクになります。
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チャレンジャー川村亮子さんのケース
ハーフマラソン参加を目下の目標にしている川村さん。陸上競技中距離の経験もあって足運びはスムーズで問題ありませんが、腕を前に振る意識が強く、肩に力みが見られます。腕を前方に大きく振りすぎると、上体が反ってしまいます。肩甲骨まわりを柔軟にし、腕振りの意識を改善していきます。
【フォーム改善1】腕振りの意識を変える
腕振りは、前方方向へは肘が腰骨の位置まで振れていれば十分。その分、しっかりと後方へ引く意識を持ちましょう。片足を引いて、前足に重心を乗せた状態で、正しい姿勢を意識しながら行なうことがポイント。
【フォーム改善2】肩周りを伸ばしてスムーズな腕振りへ
日常生活でコリやすい肩まわりの筋肉をストレッチで後方に伸ばしてあげましょう。柱など支えられるものに片手をつかみ上体をひねることで、効率的に肩まわり全体のストレッチ効果を得られます。気持ちいいと感じる強さで、リズムよく動きをつけながら15〜30秒行なう。
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チャレンジャー荒木勝也さんのケース
ラン歴7年の荒木さんは、最近記録が更新できず伸び悩んでいるとのことです。次のレースシーズンのためフォームを見直していきます。真鍋コーチは、上半身の力みを改善することでレース終盤にも下半身との連動を崩さずペースをキープできるようになると診断。上半身をリラックスさせ、疲れにくく効率のよいフォームを目指します。
【フォーム改善1】内転筋を強化するサイドランジ
両脚を肩幅より少し広めに開き、胸の前で両腕を組みます。体幹を意識し、重心が両脚にバランスよくのっているか確認できたら次の動作へ。片脚をゆっくり曲げていき、曲げた脚に重心がのりきったら、再び最初のポジションに戻ります。上半身の勢いは使わず、内転筋と体幹を意識してゆっくり左右15回行います。
【フォーム改善2】脚の引き上げと体幹を鍛える飛行機ポーズ
姿勢を伸ばし直立した状態から、左右反対の腕と脚を同時に引き上げます。このとき、軸脚の重心が足裏の中心にくるように意識しましょう。軸脚でバランスを保ちながら、引き上げた脚を後方へ伸ばします。軸脚と反対側の腕が地面につく体勢まで伸ばしたら、最初のポジションに戻ります。ゆっくり左右5回行いましょう。
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チャレンジャー二宮菜花さんのケース
ランニング歴3ヶ月と初心者の二宮さん。ハーフマラソンデビューを控え、トレーニングに励んでいます。クセのないフォームではあるものの、フォームがややコンパクトな点と肩の力みが気になるとコーチの指摘。リラックスした肩まわりで、スムーズな腕振りに近づけていきます。
【フォーム改善1】肩まわりの脱力エクササイズでムダな緊張を解消
肩まわりの緊張をほぐすために、普段から意識的に肩まわりをリラックスさせます。リラックスした直立状態から、両肩を頭に近づけるイメージで持ち上げ、息を吐きながら肩を脱力してリラックス。ランニング中もリラックスすることを忘れないように意識しましょう。
▼さらに詳しい二宮さんのフォーム改善エクササイズはこちら
チャレンジャー加藤和寿さんのケース
ランニング歴11年の加藤さん。短めのレースに積極的に参加している一方、フルマラソンでは後半のペースダウンしてしまうことが悩みなのだそう。真鍋コーチは「ダイナミックでバランスのとれたフォーム」と診断しつつも、レース後半のペースダウンの原因は肩の力みにあると指摘。
【フォーム改善1】肩の力みをとり、肩甲骨の柔軟性を高めるエクササイズ
腕を上からしっかり下げていき、次に、腕を前方へ伸ばしてからヒジを後ろへ引くようにして、肩甲骨まわりの柔軟性を高めていきます。腰を反らさずへそを凹ませて体幹を安定させることがポイント。毎日走り出す前に10回ほど繰り返しましょう。
▼さらに詳しい加藤さんのフォーム改善エクササイズはこちら
大きな腕振りはダイナミックなフォームに必要ですが、その意識が強すぎると力みにつながってしまい、反対にコンパクトなフォームになってしまうことがあります。適度にリラックスした前後にバランスのよい腕振りを心がけてみましょう。
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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PROFILE
RUNNING style 編集部
ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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