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トカラ列島のジギング&キハダゲーム|後編

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ジギングでの誘いとファイトキハダの反応による攻略

確かにジギングでカンパチやイソマグロ狙う場合、海底の根や曽根を中心に攻めるため、潮の流れが重要である。ポイントによって潮の流れる方向で、魚が全く口を使わないことがあるのだ。

ジギングターゲットのカンパチは、水深100〜200m付近の水深を主に狙い、ジグのタイプはロングからショート。カラーもシルバーやゴールド、パールやグローなど様々。そして、ここ数年流行のスロースタイルのジギングでも、様々なタイプのジグに反応してくる。

私が主力としているスピニングを使ったジギングでは、まずアピール力の強いロングジグを使用し、海底から大きく飛ばしながら誘い、時折ショートピッチに切り替えた瞬間にヒットすることが多い。カンパチ独特のトルクある強い引きが我々を楽しませてくれる。
▲ジギングで狙う水深は100〜200m。このレンジを探るためにジグは200〜300gが必要となる。ロング、ショートともに用意しておきたい。

トカラは、大物狙いの一級ジギングフィールドだ

イソマグロも、基本はカンパチと同じアクションで誘う。水深1 0 0m前後の厳しい根周りを好み、10〜20㎏サイズのスクール(群れ)に当ると連続ヒットもある。

カンパチ、イソマグロともに、個体が大きければジグが一瞬「フワッ」と浮き上がる感覚の後に、ドスンと強い衝撃がロッドに伝わる。この時、ロッドを止めてアタリを伺っていてはダメ。ヒット直後から、魚が反転するまでの数秒、ポンピングなどは行わずに、少しでもリールハンドルを巻く。数m、数㎝でも巻くことが勝敗を分ける。とにかくゴリゴリ巻くのだ。大型の魚は反転したら一気に底(根)に向かって、止められない強さで突進する。切られず止まればラッキーとなる。最初が肝心で、このとにかく巻く動作でキャッチ率が上がるのだ。

次に中層のキハダ狙い。キハダの反応を見付けたら、ジグを投入する。キハダはシルバー単色系のヒラヒラとフォールでアピールするロングジグに反応がすこぶる良い。

トップで狙う場合は、ポッパーなどのスプラッシュするタイプが効果的だ。中層(100m)付近に反応があっても、一気に急浮上しトビウオだと思って活発に食ってくることも多い。ただシーズンや状況によってだが、潮目に着く15㎝クラスの小さなトビウオやカニなどの浮遊物を食している時は、小型のルアーしか反応しない場合もある。

来島の際は最新情報を入手しよう

私がお世話になっている「南風丸」さんは、諏訪之瀬島がホームであり、宿泊先は「浜原荘」となる。トカラ北エリアを狙う場合は、口之島の「ふじ荘」を利用している。
▲宿泊は、諏訪之瀬島では浜原荘、トカラの北側を探る場合には口之島の「ふじ荘」を利用。どちらも、のんびり過ごすことのできる宿だ。

ちなみに最高僻地5級の島々であるトカラは、本土にあるコンビニやスーパー、釣具屋、飲食店等の便利なモノはない。島では船代と宿代以外の現金を使う所が無いと言える。ちなみにクレジットカードも使えない。そのため、滞在期間中の自分が必要とする食材や飲み物、タバコ、常備薬などがあったら、必ず事前に用意して持参したほうが良い。

また、大きなケガなど緊急を要する事態になった場合、島には医師が常駐していないため、緊急ヘリで鹿児島の病院に搬送となる。従って、十分に注意し、何かあった場合への心構えが必要である。本土の常識が通用しない事を理解した上で、来島するようにしたい。
▲カンパチも記録サイズがいる。ヒットした直後から何もできずにラインを出され、ラインブレイクしてしまうような出来事もある。

ちなみにトカラ列島には「フェリーとしま丸」で行く。「鹿児島本港南埠頭」から出船する。としま丸は3か月先の運航スケジュールを確認することができる。選挙や連休だと、臨時便や変更の恐れがあるので必ず運航予定を確認の上、釣行スケジュールを計画するようにしよう。

所要時間は「フェリーとしま丸」鹿児島港を23時に出港し、トカラ北端の島「口之島」までは約6時間の航程となる。
▲キハダの反応が出たときには、ジギングでもヒットするが、迷わずプラグをキャストしたい。ポッパーなどのスプラッシュするタイプが効果的であり、中層に反応があっても、一気に急浮上して食ってくることも多い。

としま丸への乗船時、荷物を持ち、購入したチケットを見せ(下船時も必要なので捨てないこと)狭い階段を上り下りし、手荷物は船室へ持ち込むことになる。そんな移動を考え、背中に背負えるバッグか、タイヤ付きのバッグが使いやすいと思う。クーラー等の持てない重い荷物などは、事前にチッキ(コンテナ)に有料で預けることになる。1個、小600円〜大1200円だ。

▲ポッパーとともに、もちろんペンシル系も用意。ベイトサイズによって対応できるように、150㎜ から220㎜ ほどまで持ち込む。

帰りは鹿児島港に19時頃の入港。私の場合、羽田に戻るには、鹿児島空港の最終便20時台には搭乗が不可能なので、鹿児島市内に1泊することが必要となり、翌日の帰路となる。航空便の時間に応じて、ホテルなどを予約しておこう。

また、屋久島や鹿児島本土の遠征遊漁船を利用してトカラへの釣りが可能な遊漁船もある。

▲反応が出たら、皆、夢中にキャストを繰り返す。キハダキャスティングは、バイトの感じなど、やはり楽しい。もちろん、ここぞというポイントではGTも狙う。さまざまな釣りを堪能できるのがトカラだ。

「鹿児島本港南埠頭」へのアクセス

鹿児島空港から空港バス利用(市内まで大人1250円)して、約1時間で市内「金生町」又は「天文館」下車。そこから徒歩約15分の鹿児島中央駅から市電にて、いづろ通り下車。徒歩約10分で鹿児島本港南埠頭に到着する。

現地までの荷物はどうする?

トカラ遠征の場合は、ジギング&キャスティングと荷物も重く多くなってしまうので、道具は宅急便で送るのがお勧め。但し、余裕の日数をみて送らないと慌てることになる。東京からは鹿児島まで2日、「フェリーとしま丸」に積み込まれる日も考えなければならない。ギリギリで何度も慌てた事があるので釣行2週間前くらいに送れば、船の欠航などがあっても安心だ。

釣行費用

鹿児島空港までの往復航空代金にプラス、「フェリーとしま丸」の料金が必要。2等船室の大人片道運賃は、鹿児島港→口之島(6,180円)、鹿児島→諏訪之瀬島(7,010円)である(要予約)。宿泊は、口之島・ふじ荘、諏訪之瀬島・浜原荘は、一泊二食(6,500円)、一泊三食(昼弁当含む、7,500円)。南風丸チャーター料金は、1日120,000円(夜明け〜日没まで)。乗船6名が理想である。(2017年2月現在)

●「フェリーとしま」運行情報はこちら!>>
http://www.tokara.jp/ferryinfo/ferrytoshima/#001

Kamiyashiki’s タックルセレクト例

キャスティング

ロッド/ブラックヘラクレスBkh836LMG+リール/ステラSW14000XG
(アバニ・SMP6号+140lbナイロンリーダー
ロッド/ブラックヘラクレスBkh837LMG+リール/ステラSW18000HG(ア
バニ・SMP8号+170 lbナイロンリーダー)
ロッド・ブラックヘラクレスBkh798LMGプラス+リール/ステラSW20000HG
(アバニ・SMP10号+200lbナイロンリーダー)
ルアー/ストライクプロ・べベルスイマー185g、ボラドール・フローティング190F、
ナブラン150、KZワークス・シュリガーラ155(GT SPEC)、
KZワークス・ワイルドファング150、オシアペンシル別注平政220F

ジギング

ロッド/ブルーアイアスBA584S+リール/ツインパワーSW8000HG
(アバニ・ジギング10×10MAXパワー4号+リーダーフロロ20号)
ロッド/ブルーアイアスBA585S(プロト)+リール/ステラSW8000HG
(アバニ・ジギング10×10MAXパワー4号+リーダーフロロ22号)
ジグ/ワイプアウト・ショート200g、ワイプアウト・スライド220g、
オシア・スティンガーバタフライLONG300g、オシア・ペブルスティック300g

ジギングのフック

フロントに1本で使用。がまかつ社・チューンド管ムロ#30 ~ 40や
ヤマイ社「幻」2/0 ~ 4/0などの信頼度の高いフックを愛用。コードは
「シーハンター20号&ケプラートメタル100lb」を手編みで四つ編みに
する。ワイヤー入りにより、鋭いキバを持つ魚に切られることも無く、
適度な張りが生まれ、よりパーフェクトなフッキングを期待できる。
◎製品情報
マングローブスタジオ http://www.mangrove-studio.com/
上屋敷隆ブログ http://blog.livedoor.jp/mangrove_studio/
フェイスブック https://www.facebook.com/mangrovestudio/

前編はこちら>>>

トカラ列島のジギング&キハダゲーム|前編

トカラ列島のジギング&キハダゲーム|前編

2021年07月17日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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