スローだけじゃなくキャスティングも!! プラスαの魅力がいっぱいの“リゾートキハダ”【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年10月17日
どこまでも澄んだ青い空。水平線まで点々と続く白い雲。吸い込まれてしまいそうなほど、どこまでも透き通った青い海――。せっかく沖縄に来たのなら、旅行要素も取り入れて、南国リゾートムードでツナゲーム、というのはいかがだろう。そんな贅沢なフィッシングトリップを実現してくれるのが、“マグロの島”として知られる沖縄県の久米島だ。
久米島マグロゲームの概要とベストシーズン
我々アングラーにとっては、”マグロの島”としてお馴染みの沖縄県・久米島。出船さえできれば、そしてサイズさえ問わなければ、”ボウズはない”と言われるほど、キハダをメインとしたマグロ類の魚影が濃いことで知られている。
久米島のマグロゲームは、パヤオと呼ばれる人工浮き漁礁が舞台となる。パヤオは海面または水面下50mほどの場所に設置されたブイのようなもので、水深1000~1200mの海底からたった一本の太いロープが伸びているだけ、というもの。前者が浮きパヤオ、後者が水中パヤオと呼ばれ、ここにキハダをはじめとしたマグロ類が集まって来る。
つまり久米島では、他の多くのエリアのマグロゲームのように、”ナブラ”を探す必要がない。パヤオにさえ行けば、かなりの確率でマグロがそこにいる、のである。あとはアングラーがそれを狙うだけなのだ。
そんなパヤオが久米島の周囲には十数基設置されており、そのすべてが釣り人に開放されている。それゆえ久米島は、”日本一マグロに近い海”とも呼ばれている。
久米島のパヤオで狙えるマグロは、メインはキハダ。そして、ビンチョウまたはトンボと呼ばれるビンナガ、さらにはメバチの主に3種である。その他、時期によってはクロマグロも回遊し、その他、カツオやカジキ、シイラ、ツムブリなどの姿も見られる。
久米島におけるキハダゲームのシーズンは、キハダ自体は周年久米島の近海を回遊しているため、狙おうと思えば一年を通して可能。だが、晩夏から秋にかけては台風シーズンとなり、釣行そのものが危ぶまれることが多い。
また、久米島は東シナ海の洋上にポツンと浮かぶ孤島だけに、冬場は北西の季節風の影響を受けやすく、シケの日が多くなる傾向にある。
遠征釣行はかなり前から計画するため、ある程度は天候に左右されることは覚悟しなければならないが、できるだけ出船できる確率が高いほうがよいのは言うまでもない。
そういったことを考慮すれば、久米島キハダゲームのベストシーズンといえるのは、4月から8月にかけて。そのなかでも、梅雨明けとなる6月下旬以降が天気が安定し、夏の観光シーズンが始まる7月中旬までが旅行代金も多少は抑えられるため、最高のタイミングと言える。
スロー以外にハイピッチやキャスティングも
久米島のパヤオにおけるキハダの攻略は、現在ではスローピッチジャークが主流だ。マグロ類はフォールアクションによく反応することと、久米島では漁師をはじめとしたエサ釣りではパラシュートと呼ばれる特殊な仕掛けで狙うため、特にそのエサに付いたキハダは速い動きのジグには反応しにくいからだ。
ただ、運よく新しい群れが入ったタイミングに当たれば、フレッシュなだけに上げのハイピッチに大型キハダがガンガンヒットしてくることも決して珍しいことではない。
さらに、パヤオの周辺に潮目が形成され、ベイトが浮いて魚が上を意識しているときなどは、キャスティングゲームも成立する。鳥の動きに注目していると、そのタイミングが分かりやすい。ルアーは18~20㎝のペンシルの他に、ポッパーへの実績も高い。
したがってタックルは、スローピッチジャーク用だけではなく、ハイピッチ用(ベイト、スピニング)、そしてキャスティング用も持参するとより攻略の幅が広がるだろう。
スローだけじゃなくキャスティングも!! 釣りだけじゃない、プラスαの魅力がいっぱいの“リゾートキハダ”【後編】はこちら>>>
SHARE
PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。