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西本康生流 スローピッチジャーク「キハダジギング実釣指南」【後編】

スローピッチスタイルを自身のメイン釣法として、キハダ、クロマグロのジギングを精力的に展開している西本康生。前編に引き続き、同氏の持つ知識、テクニックをご紹介していこう。沖縄県久米島、パヤオ周りだけではなく、一般的なジギングゲームにも応用できることは間違いない。

西本康生流 スローピッチジャーク「キハダジギング実釣指南」【前編】はこちら>>>

西本康生流 スローピッチジャーク「キハダジギング実釣指南」【前編】

西本康生流 スローピッチジャーク「キハダジギング実釣指南」【前編】

2021年10月19日

ヒットに至るまでに求められること

船長が魚探やソナーで魚群を探し、潮上に船を回してからジグ投入の合図が出るのが基本だ。

クロスラインを避けるためタイミングを合わせて全員一緒に投入する。遅れて投入する場合はラインに角度がつくことを考慮し、クロスしないようにポジションを考え、ときには船長に判断をあおいで投入する。できるだけ人のラインを傷つけないよう、自分のラインも傷つけないように釣りをすることが大切だ。ポイントに着いた一投目、流し始めの一投目は要注意。キハダが反応してくることが多い。

パヤオの潮上から流していくのが基本。キハダはパヤオの潮上に定位するからだ。風は一定ではないので、船は魚群の上にミヨシから入っていったり、胴の間、トモから入っていったりする。ケースバイケースだ。パヤオの近くには小型が多いので、やや離れたところで流していくのがセオリーとなる。

近年は水中パヤオが多い。水面で目標物を確認できないので、なんとなく釣っている感じになってしまいがち。しかし、キハダが釣れるところは潮の変わり目であったり、潮の変化があったりするところが多い。変化が分かって集中できるかどうかで結果には差が出てしまう。常に感覚を研ぎ澄まして釣っていくことが大切だ。

「パヤオはどのあたりにあるんですか? と船長に場所を聞いたりして、イメージして釣っていくといいですね。上と下の潮が同調せず、下の潮だけが重いとか、そういう情報を船長に伝えると、それなりに対応してくれることも多いですよ」

タナを取ったら最初に5mくらいハイスピードで巻き取るのが西本流。これは不要なラインスラックを取るだけでなく、キハダを寄せる意味、キハダにジグの存在を気づかせる意味を兼ねている。

5mほど巻き取ったらジャーク&フォール、リフト&フォールの動きで誘っていくのが基本。これに、ときおり速巻きを入れたり、変化をつけて誘っていく。

「キハダならでは、ということではしっかりフォールを入れる意識を持っています。ジャーク後のフォールがスッと直線的に入っていくときにアタリが出ることが多い。直線的なフォールに反応しにくいときは、ヒラヒラ落ちるタイプのジグを使って反応をチェックしてみます」

どのレンジを釣っていくか? は永遠のテーマだ。西本の場合、たとえば200m前後のレンジを探ろうとする場合は、その少し下までジグを落とし、50m程度を目安に探る。数字としては220mまでジグを落とし170mくらいまで探る。

しかし、これはあくまで基本。30mの範囲だけを釣る場合、反対に潮が走れば広めに探ることも多い。船長の指示である程度のレンジが絞れるなら、そのレンジにジグを持っていってアピールするのもセオリーだ。

しかしながら落とし穴もある。自分で使いやすい、しゃくりやすいタックルセッティングで、たとえば160m、200mの深めのレンジに合わせて釣っている場合、そのまま80mなどの浅めのレンジでいい反応が出た場合にジグを移動して釣っても、釣れるジグの動きが出なかったりすることも多い、と西本。

「どのレンジに合わせたセッティングにするか、これが醍醐味、面白みですね。うまく自分がハマればヒット、ハマらなければ周りの人ばかりが釣ってしまう、ということも起きる。これは自分で決めるしかない。反応が出ていても釣れる魚がいるレンジと反応しにくい魚ばかりのレンジとがある。このあたりは探っていくしかないですね」

▲船長が右舷の大ドモに陣取るのが久米島スタイル。アングラーは右舷に一列に並んで釣る。なるべく船長や仲間とコミュニケーションを取って、船全体の釣果を上げるようにしたい。
▲巻けるときはドンドン巻き取る。キハダが見えるくらいまで浮いてきたらドラグを緩め、リフト時だけスプールを押さえて対処する。ここからが本当のやり取りだ。
▲潮上からパヤオの脇を通るように船を流していくのが基本。キハダは潮上につくので、パヤオを過ぎたあたりで回収、また船を回して投入を繰り返す。パヤオの近くは小型が多く、離れると大型が多いのが特徴のひとつ。

経験の少なさをカバーするランディングのイメトレ

基本的にアタリは小さい。コンッと出るだけだったりすることもある。しかし、その後、一気に100mくらい走っていくこともある。フォール中にいきなり走り出すこともある。特徴的なのはガーっと喰いあげるパターン。一気に50~60m上がってくることも珍しくない。

「フォール中、ジグが落ちていくスピードが変化したり、一瞬止まったりすることがある。それはもしかしたらバイトかもしれないし、単なる潮の変化かも知れない。いずれの場合でも、そのレンジの周辺を探ってみることをおすすめします。変化を見逃さず、丁寧に探ることが大切。気づかないようなアタリもありますからね」

フッキングは巻きアワセが基本。10mでも20mでもドンドン巻いてしまう。アタッたのかな、と確認している暇があったら、ドンドン巻いたほうがよい。とりわけ喰い上げるときは、想定以上のスピード、距離で走る。間に合わなければポロリと外れしまうこともあるので要注意だ。30㎏クラスを例にファイトをシミュレーションしてみよう。

「走ると回収が大変と思うからかどうなのか、キハダの走りを止めようとする人が多い気がします」と西本。

キハダが走ったら、基本的に止めない。走られているときにドラグは締めない。ラインが少なくなり、スプール系が細くなると負荷が増す。これに対処するためドラグを少し緩めることがあるくらいだ。真下に走っているようでも魚は横方向に向かっている。そのためラインが水の抵抗を受ける。ウォータープレッシャーというヤツだ。それを少しでも軽減するため、という意味も含め少しドラグを緩めることもある。ここは経験、感覚。いずれにしろ締めることはない。

ロッドはラインに対してまっすぐに構えておく。ちょっと緩めすぎたかな、というときは、ロッドに角度をつけて少し負荷を増す、という手もある。キハダが止まりそうになったら少し引っ張って刺激を与えファーストランでしっかり走らせるのも一手だ。

30㎏だったら50~60mは走ると心得ておく。浅いところでヒットしたら200m近く走る魚もいる。そのためのラインストックは600mにする。30㎏クラスであれば2~3回走ることを想定しておく。セカンドランはファーストランの1/3くらいしか走らないことが多い。最初に勢いよく走れば走るほど、セカンド、サードランで走る距離は少なくなる。

「自分が興奮してキハダより早く弱ることがないように、心に余裕を持って対処していくことが重要です。キハダが走っているときは自分が休むとき、というくらいの意識でちょうどいいと思いますよ」

西本のドラグの初期設定は3㎏。レバードラグタイプのリールならストライクポジションのセットを意味する。基本的にはこの設定のまま止まるまで走らせる。止まったら攻守交替で4~5㎏まで上げる。

魚が見えるくらいまで寄ってきたら緩めることを意識する。緩めすぎると魚の重みでラインがズルズル出ていってしまうが、ギリギリのところまで緩め、リフトのときは指で押さえながら上げる。この調整に慣れない人はある程度ドラグを効かせたままリフトし、走るな、と感じたところでドラグをスッと緩めるとラインブレイクのリスクを抑えることができる。

ドラグ4~5㎏と強めにしておけば、グイグイ寄せることができる。ただし、大型魚ほど体力が余ったまま船縁に寄ってきやすい、ドラグが強いままでは、距離が短いファイトで船下に入られやすく、船底に擦られてブレイク、となりやすい。ドラグを緩めておきたいのはこうした状況を避けるためでもある。

背中が見えているうちはまだまだ元気な証拠。ランディングに入るのは早い。いわゆるマグロ回りも余力がある証拠。魚が本当にバテていれば、まっすぐ寄せてくることができる。キハダが横を向くか腹を見せるくらいになってランディング体制に入る。

しかし、ここからもう一発走ることもある。体を船べりから出し、ドラグを緩めて走らせる、という対応を考慮しておく。事前に想定しておけば体が動いてくれる。

「魚体が見えてからが本当の勝負。そこからが本当のファイトです。大型になればなるほど、自分で寄せる意識がないと寄ってこない。船長にギャフを掛けてもらうのではなく、掛けやすいようにキハダを誘導していく意識が大切。自分がアタフタしていると船長も対応しにくい。結果、ミスにつながります」

相手はビッグフィッシュ。キャッチの経験のない方は、ランディングのイメージトレーニングが大切だ。

▲船下にもぐられることをあらかじめ想定しておく。このときにラインを出せること、身を乗り出してラインが船底に擦れないようにすることを意識し、ラインブレイクを防ぐ。
▲相手は大型魚。最後は寄せる気持ちでコントロールしないと寄ってきてはくれない。船長の間合いに入るまで寄せること、これがアングラーの務めだ。

パヤオ以外でのキハダジギング

最後にパヤオ以外でのジギングゲームについても少し紹介しておこう。

「以前からのホームグラウンドである、伊豆のイナンバ、御蔵島周辺はもちろん、近年は日立沖、御前崎沖でもキハダが好調になってきてますね。全体的にパヤオ以外でもチャンスが増えた気がしますね」

こうしたフィールドではパヤオ周りでの釣りに比べて、イージーに喰ってくることが多いのが特徴だ。それゆえ、強めのタックルで挑むのがよい。ラインを細くして喰いをよくする、ということよりも、スピードキャッチに重点を置く考え方だ。

フレッシュで喰いがいい群れのときは、ジグが動いていれば喰ってくる、という状況もある。通常のハイピッチの上げ上げのジギングをしたほうが勝負が早いこともある。慣れてしまえば、スロー用タックルでもハイピッチな釣りの展開は可能なので、スロー系ジギングのほうが万能かも知れない。

反面で黒潮が効いたポイントが中心になるので、キハダの走りもパワフルなのが特徴。ファイトの難度は上がる。少し強引なファイトを展開できるように、タックルはやや強めにしておきたい。

キハダが回遊の足を止める島周りはまだしも、何もないフィールドでは群れをひたすら探すしかない。一日クルージング、となることもあり覚悟しておく必要がある。博打的な釣りとなる可能性がアップすることはお忘れなく!

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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