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パワーゲーム&中深海でのジギングをより快適に 豊後水道& 足摺岬沖テスト釣行【前編】

個性的、かつ独創的な製品を次々とリリース、アングラーを愉しませてくれるスタジオ・オーシャンマークから2020年OGMブルーヘブンL80は登場した。
今回は取材時点では完成間近というタイミングだったOGMブルーヘブンL80の豊後水道&足摺岬沖におけるテスト釣行の様子をレポート。
前編となる今回はOGMブルーヘブンL80の特徴とその製品作りにかけるこだわりを紹介する。

OGMブルーヘブンL80 愛媛県南西部沖のテスト釣行

今釣行の舞台、愛媛県南西部は西本康生(以下、西本)が生まれ育った地だ。しかし、それは長じる以前のこと。オフショアゲーム、とりわけスローピッチジャークをベースとしたスタイルで釣りを楽しみ出したのは近年のことだ。

お世話になった愛南町「夏丸」が得意とするエリアは、豊後水道内の近海から、北は佐多岬周辺、南は足摺岬沖までと広範。ターゲットもバラエティに富んでいる。フィールドとしての魅力を西本は以下のように捉えている。

「小さい根を丹念に攻める釣りはもちろん、沖の大きな瀬でカンパチや底物などの大型魚を狙ったり、タイミングよく回遊してくればキハダなどを狙ったりすることもできる。大から小まで、アマダイからキハダまで、潮や状況によって選んでいける。一番がダメなら二番目の案、三番目の案と次々と異なる釣りを試すことができるのが、この船の魅力ですね。

たとえば、アカムツを狙いに行ったらダメ。潮が走っていないとなれば、タックルをチェンジして、キンメのポイントに走る。キンメは結構釣れたから、浅場でカンパチかハタを狙おう、という展開が1日のなかでできる。こうした潰しが効くフィールドは、実はなかなかないんですよ」(西本)

▲OGMにはブルーヘブンL50S2Tモデルから深く関わってきた西本。研ぎ澄ましてきたアングラーの感性で、製品作りに貢献している。

今回は取材釣行。加えて、スタジオ・オーシャンマーク(以下、SOM)からリリース予定のOGMブルーヘブンL80のテスト釣行という意味も大きかった。釣行には開発を担当するSOMの大塚隆も同行。船上でテスト、意見交換を含め、あれやこれやを確認しよう、というわけだ。

ブルーヘブンファンならご存知かもしれない。しかし、ノーマルモデルに対する上位機種というぼんやりした捉え方の方も多いだろう。そこで、まずはOGMとは何ぞや、ということを確認しておきたい。

OGMとは「OTA GARAGE MODEL」の頭文字を組み合わせた略語だ。OTAとは東京都大田区の大田を意味する。SOMは東京都大田区を拠点とするメーカーであることが出発点だ。小さな町工場が集中する大田区には、「大田区ものづくり優秀技能者」として選出された100人がいる。その大田区の工匠のひとりに難削材の金属加工を得意とする「吉田製作所」がある。ブルーヘブン全サイズのノーマルモデルは、スプールシャフト、ハンドルシャフト、ノブシャフトを海外工場にてステンレス材で加工している。これらのパーツの素材にチタン材(64Ti)を採用、吉田製作所で削り出したのがOGMの原点だ。

工匠が作ったパーツを、時計メーカーを輩出し、多くの釣り具メーカーが高級モデルの生産拠点としている長野の工場で組み上げる。SOMがこだわる「日本製」を具現化したモデルこそがOGMというわけだ。

「ノーマルモデルだけでも釣りは十分に満足できます。でも、既存のモデルを作っていくうえで、理想の素材や構造などを思いつくわけです。それでも、それらをすべて実現するととんでもない金額になってしまう。それを流通させることができるか、と問われれば難しいところもある。とはいえ、開発者は実現したいだろうし、釣り人の要求も果てしない。これを実現したのがOGM。釣り人と開発者の夢みたいなものじゃないですか?」(西本)

チタンとカーボンパーツで徹底した軽量化と感度を追求

先行してリリースされているOGMの原点は軽量化だ。さらに、現在のOGMブルーヘブンL30、L50は、ともに軽量化に加え感度を追い求めて開発された。そして今回のOGMブルーヘブンL80においても、軽さだけでなく感度を追い求めているのが特徴だ。

▲OGMブルーヘブンL80は、「S2T= Slow Style Tunning」と「PSG=Power Slow Game」の2アイテム。シンプルに捉えるなら前者がハイギア、後者がノーマルギアモデルとなる。

「リールが大型化していくにつれ、感度が鈍っていくのは当たり前。でも、リールサイズが大型になっても、感度を上げることができたら、というのが僕からSOMへのリクエスト。大きな魚を狙う釣りや深場を狙う釣りであっても、より繊細に釣っていきたい。この考え方をより詰めていくと、やはり軽さと感度が重要になってきますからね」(西本)

軽さと感度、この2つの要素を具現化しているのが、チタン、そしてカーボンパーツの多用だ。チタン、なかでも「64Ti」と呼ばれる合金素材は切削に高度な技術を要するため、一般的なリールに使われることはほとんどない。

しかし、この素材をスプールシャフト、メインシャフト、ハンドルリベットに惜しげもなく採用。スプールシャフトには表面潤滑処理としてWPC+DLC処理を施し、確実なスプールスライドとレバー操作の質感をアップ。OGMを象徴する仕様となっている。さらにはハンドルボルト、リールフットにも、チタン合金を採用している。

カーボンパーツとしては、カーボンプレートドラグレバー、カーボンプレートアームを採用。とりわけ強度としなりのバランスを追求したハンドルプレートアームには、独自開発のシートを採用した日本製24t・6㎜厚の仕様となっている。

▲ドラグレバーとハンドルプレートアームは、ともにカーボン製。しかし、求められる特性によりシートを使い分けるというこだわりよう。

「ひとつひとつのパーツを軽量化することで、トータルとして軽くなり、結果として感度が上がっていく。全体的にはそういうことです。でも、口でいうほど簡単ではない。軽量化することで強度が落ちていく。そこをいかに技術で克服していくか、ということですよね」(西本)

アングラーが投げたリクエストを受け止め、それをしっかりした形として投げ返すのが開発者、設計者としての役目、ということだ。

「OGMブルーヘブンL30/50に共通している特性である軽量化と感度。それが釣果に結びついてくる、という設計思想をOGM ブルーヘブンL80にも生かしたい。ものの見方としてはすべて同じで作っていますが、それぞれに対象とする魚、釣りのジャンルが異なります。そこでOGM ブルーヘブンL80には硬質感と、硬質感からもたらされる感度を求めて、カーボンとチタンに特化した結果、理想の一台に仕上がったと自負しています」(大塚)

OGMブルーヘブンL80(プロトモデル)の重量は547g。ノーマルモデルのL80は620g、同じくL50(ロングアームモデル)は530g。ワンサイズ下のブルーヘブンL50に匹敵する、驚異の軽量化を果たしていることが分かる。

OGMブルーヘブンL80の活躍が想定されるシーンはノーマルモデルのL80と同様。10㎏オーバーを視野に入れた青物狙いのジギング、キンメを軸に500〜600m程度までの中深海狙い、クロ&キハダ狙いのジギングなどだ。

▲今釣行では度重なる実釣テストを経て、完成間近といえるクオリティに達していた。それでもギリギリまでトコトン煮詰めていくのがSOM流だ。

【この記事は2020年1月現在の情報です】
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2021年12月01日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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