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青森県・平舘海峡のマダイゲーム【後編】

日本各地に生息するマダイだが、その狙い方は実に多彩だ。東北マダイゲームの聖地というべき青森県平舘海峡におけるメタルジグでの狙い方は〝横の釣り〞。この独特なスタイルにすっかり魅了された「メロン屋工房」と「ボーズレス」というふたつのメーカーのふたりのアングラーが、2019年6月にこの地を訪れた。

後半の今回は、渋い状況の中でセレクトしたタックル、そして釣果情報をお届けする。(文中敬称略)

ジグの特性を活かし永井は中層、近藤はボトム

先に結果を言ってしまえば、高畑船長の言う通り激渋だった。二日目は天候こそよいものの、海の中は初日よりもさらに渋いという状況。両日ともボトムや中層の反応を狙うも、マダイたちはなかなか口を使ってくれなかった。ベイトにマダイが着いている反応もあり、これはおそらくマダイに食い気があるだろうということで攻めるもヒットしない。「この反応なら絶対に食ってもおかしくないんだけどな……」と高畑船長も思わずぼやいてしまうほど。それほど渋かった。

▲(写真左)中層とボトムに出たヤル気満々と思われるベイトとマダイの反応だが、これでもヒットしない……。/(写真右)ボトムには時々大型の反応も出るが……。産卵を意識して非常にナーバスになっていたのだろう。

とはいえ、まったく釣れなかったわけではない。ふたりは手を替え品を替え攻略し、小型ではあったがきっちりと本命を釣り上げ、そしてリリースした。

「ここでは通常、ジグは40g程度がメインとなりますが、今回は潮が緩かったためトリッカー2の30gを主に使いました」

永井はそれをカウント40し、中層でベイトを活発に追っているであろう個体に狙いを定めて狙った。その結果、サイズこそ1kg前後だったが、連続ヒットとなることもあった。

また永井は、潮が緩くショートバイトが非常に多かったという理由から、ロッドもメインとなる70LSではなく、若干ティップの柔らかい65LSを使用した。

▲初日のファーストバイト。しかも、たぶん良型。体がこの釣りに慣れておらず、思わず早アワセ……。永井が天を仰ぐ。

▲ジグをキャストし、狙ったレンジまで沈めてその層を横引き。この釣りの第一関門であり、最重要テクニックだ。

一方で近藤は、永井が中層を探ったのに対し、タングステン製トウキチロウの利点を活かし、ときにはキャストして広範囲に、そしてときには真下に落として反応を直撃するなどしてボトム中心に攻略。

「今回のようなショートバイトが多いような状況では、繊細なアタリが取れて乗せやすいソリッドティップを持つロッド、ボーズレスの三日月が大変有効でした」

▲ボーズレスのスーパーライトジギングロッドである三日月のティップは繊細なため、近藤はジグのウエイトを胴に乗せるようにしてキャストする。

▲ロッドはアクションさせず、ただ巻きで狙うのがここ平舘のスタイル。それだけに、ジグの性能が重要となる。

永井同様、渋い状況ではロッドのセレクトも重要となったようだ。

自然が相手の釣りであるから、いくらベストシーズンに釣行したとはいえ状況が渋いときに当たってしまうこともある。むしろ、不思議とそのようなときのほうが多い。決して自然には勝てないが、あの手この手で攻略するのも釣りの大きな楽しみのひとつだ。

▲常連さんたちもトウキチロウを使い、渋い状況ながら次々とマダイをヒットさせていった。「渋いときはテイルのフックを顎の下に掛けるようにフックをセッティングするといいい」と高畑船長。船長のアドバイス通りにフックのセッティングを行うと、見事にショートバイトを捉えた。高畑船長のそんなところも、多くのアングラーから信頼される所以だろう。

▲常連さんが「年にそう何度もないほど本当に渋い」と言うのだから、本当に渋かったのだろう。そんなときは、スーパーライトジギング! 今年はヒラメが好調とのことで、狙ってみるとすぐにヒットした。

▲(写真左)激しい首振りダンスのファイトはアイナメ。これでも小型だという。ビール瓶、一升瓶サイズもいるそうだ。/(写真右)ヒラメはかなり上までジグを追って来るので、ボトムだけでなく中層より上までしっかりと誘いたい。

▲(写真左)スーパーライトジギングの威力は本当に凄い。20m程度の浅場であるため、リリースすると元気に戻って行った。/(写真右)ソイもすぐにヒット。しかも良型。このエリアで本気でスーパーライトジギングを行ったら、いったいどんなことになるのか……。

「残念ながら良・大型はキャッチできませんでしたが、顔すら見られていない船もあるなかで、これだけヒットさせられれば上出来の結果と言っていいのではないでしょうか」(永井)

期待した釣果には恵まれなかったが、攻略し尽くし満足した二人の顔がそこにあった。

▲渋い状況で、狙って釣るから面白いし、価値がある。魚の活性が高ければある意味なんでもヒットしてしまうだろうが、渋いときこそその真価が問われる。

▲ジグの選択、フックセッティング、そしてイメージ通りにジグを操り、イメージした位置で魚をヒットさせる。すべてが狙い通りだからこそ、サイズに関係なく嬉しい。

【この記事は2020年2月現在の情報です】

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【前編】はこちら>>>

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【前編】

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【前編】

2021年12月06日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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