ブリジギングのタックルセレクト|Part 2
SALT WORLD 編集部
- 2021年12月13日
いまやブリジギングと言ってもそのスタイルは多岐にわたる。分類の境界線は曖昧だが、いわゆるオーソドックスなジギングに対してライトジギング、スーパーライトジギング(マイクロジギング)のように、より軽量のジグやタックルを使うカテゴリーがあり、さらにはスロー系のジギングや電動ジギングといった釣りもある。
そんなカテゴリー別、エリア別の各論は他の記事に任せ、ここではロッド、リール、ジグなどについて、知っておくべき基礎知識を全3回で紹介。Part 2では、メタルジグの選び方について、【ウエイト】【形状】【カラー】の順にそれぞれ解説する。
メタルジグの選び方【ウエイト】
メタルジグのチョイスは水深、潮流の効き具合、ベイト、水色といった要素から絞り込むのがセオリーだ。水深と潮流は、ジグの重さを決める際に最も重視する点。一般的には適正ジグウエイト=水深の2倍〜3倍と言われており、例えば水深100mなら200~300gが基本ということになる。
もちろん、ベイトのサイズに合わせて水深は浅くても大きなジグが必要になることもあれば、その逆もある。釣行前にはどのくらいの水深をどのくらいのジグで攻めるのか、船長に確認しておくと良い。
また、同じ重さでも素材によって性格が異なることも知っておきたい。タングステン、鉛、鉄、アルミニウムの順に比重が小さく(軽く)なるからだ。
代表的な素材である鉛製とタングステン製を同重量で比較した場合、比重の大きい(重い)タングステンは小さなシルエットになるが、鉛製はそれより一回り大きなシルエットになる。したがって、より早く底を取りたいときや、水深はあるがベイトは小さいというときにはタングステンのコンパクトなシルエットが活きてくる。
反対に沈下速度を遅くしてフォールで食わせたいときや、ひらひらと一点で誘いたいとき、水深は浅いけれどベイトのサイズが大きい時には同じ重さでもシルエットの大きい鉛製が使いやすい。それぞれの長所と短所をよく知って使い分けたい。
メタルジグの選び方【形状】
重さの次に考えたいのがメタルジグの形状だ。メタルジグにはショート、ロング、セミロングと長さに応じたタイプがあり、主にベイトフィッシュの形状とサイズに近いものを選ぶ。一例としてイワシならショート、タチウオがベイトならロングなど。
また、長さとは別に、幅の広い小判型のジグや、イカナゴやアジなど特定のベイトフィッシュをモチーフにしたシルエットのものもある。これらはハッキリとした意図をもって作られているので、エリアによって有効性が明確であるなら、こういったタイプを選ぶのも手だ。
また、形状に関しては左右対称なのか、非対称なのかという点もチェックしたい。左右というのは裏と表と言い換えてもよい。
大まかにいうと、前者は水流抵抗が均等なためアクションにクセがなく、沈下もスムーズ。引き抵抗も軽いため、ロングジャークでスピード感のある動きを演出したいときに向いている。反対に後者は面によって受ける水流が異なるため、トリッキーなフォールアクションや細かいピッチの誘いが得意。一定のレンジで見せて誘う釣りに効果がある。
なお、沈下速度の話が出たついでに書いておくと、メタルジグの重心バランスも大切な要素。フロントバランス(前方重心)、リアバランス(後方重心)、センターバランスの3種類で、沈下速度が最も速いのはリアバランスタイプだが動きは直線的。フロントバランスは、沈下速度は遅いがロッドワークに対するレスポンスが良い。現在最も多いのは両者の良いところを融合したセンターバランスタイプで、完全なセンターのほか6:4で前方重心、あるいは後方重心などという微調整を施したものも含め、様々な製品が市販されている。
▲ジグのタイプはショート、セミロング、ロングの3タイプ。左右対称か、非対称かで沈下速度や動きも変わる。同じ重さでも素材によってシルエットやパフォーマンスが異なることも頭に入れておきたい。
メタルジグの選び方【カラー】
カラーに関してはシルバー系、ゴールド系、グロー系の3系統を柱に、ピンク、オレンジ、ブルーなどでコントラストを付けたものが多い。
使い分けの基本は潮が澄んでいるときはシルバー系、濁り気味のときはゴールド系というのが定説だが、タチウオパターンのように水色に関わらずシルバーが圧倒的に強いケースもあれば、イカを意識したブリにはアカキンが飛びぬけて効くといった事例もある。
グローはボディ全体がグローのものと、グローのストライプやスポットが入ったものがあり、最近は後者がトレンド。ゴールド、シルバーといった下地にもう一つアピールを加えたいときは、このタイプを選ぶのも良い。
ただしカラーパターンはそれほど複雑にせず、自分のなかである程度絞り込み、そのぶん重さやタイプのバリエーションを増やすことも考えるべきだ。
▲ジグ選びで重要なのはターゲットのいる水深に到達する重さと、想定する動きを演出できる形状。カラーは大きな系統で分類すると分かりやすい。
▲タチウオパターンのようにメインベイトがはっきりしている場合は形も色も絞り込みやすい。そうでない場合はレンジに届くウエイトと形状を選び、色も水色や時間帯でシルバー系、ゴールド系、グロー系と使い分ける。
【この記事は2019年10月現在の情報です】
ブリジギングのタックルセレクト|Part 1はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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