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レジェンドアングラー”パパ大津留”のフォトエッセイ~東京都・八丈島でのジギング系譜【後編】

新型コロナウイルスにより、ステイホームを余儀なくされたパパ。そんな中で、自身の釣り、ジギングについて考えていた。そんなパパが一人で行った八丈島で二度ののジギングの模様をレポートする。

レジェンドアングラー”パパ大津留”のフォトエッセイ~東京都・八丈島でのジギング系譜【前編】はこちら>>>

レジェンドアングラー”パパ大津留”のフォトエッセイ~東京都・八丈島でのジギング系譜【前編】

レジェンドアングラー”パパ大津留”のフォトエッセイ~東京都・八丈島でのジギング系譜【前編】

2021年12月28日

自分のジギングを見つめ直す良い機会に

2020年に入ると、3月頃からコロナ禍である。遠征や取材釣行は控えるようになり悶々とする生活。しかしこの自粛は、私がプロデュースしているネイチャーボーイズ「TheKiduppers」の理念を思い起こし、自分のジギングを見つめ直す良い機会になったのかもしれない。そして、その理念とは「大型魚に狙いを定め、渾身でロッドを振り続ける」であり、それはジギング創成期の、その初心に帰るということなのだ。

そんなことから、自分一人だけのジギングを2回だけ計画した。3月24日~25日にはカメラマンの下中君を引き連れての釣行。この時のジギングでは、数個の思いを込めたメタルジグと、ベイトタックル、スピニングタックルの2本だけを用意し、初日は八丈小島近くの水深140mのポイントに入った。

ただこの時でも、まだまだ心にブレがあったのかもしれない。

ポイント到着し、すぐに大型のカンパチのヒットがあった。根が荒い場所なので、根から上に誘い上げ、ボトムから40mあたりでヒットしたが、15㎏近くドラグを締め上げたリールから、火の出るような勢いでラインが吐き出された。それは、瞬時の出来事で、一気に根に突っ込まれ、ラインごと岩に擦れた。何とか剥がそうとはしたが、PE4号、フロロカーボン30号のラインでは成す術もなかった。大型は技術だけではなく、タイミングや状況、さらに運も左右する。しっかり狙っていたつもりだが、どこかに安易な気持ちがあったのだろう。

両頬をパンパン! と叩き、気合を入れ直す。そして、PE5号、6号、リーダー40 号と50号に組み替えたところで、八重根港の沖「カミナリ山」で再び大型がヒット。ラインを10mほど引き出し、パワーもある。最初のヒットよりは幾分は小型に感じたが、それでも15分ほどのやり取りで21.5㎏の良型のカンパチを手にした。しかし、今回のジギングでは反省も多かった。生半可な知識と技術が慢心を生み、自分を見失っていたようだ。

その後、4月24日に、亜由丸船長と2人だけで再び沖に出た。ポイントは、やはり八重根港沖の「エイシン山」と「カミナリ山」だ。潮流は緩く「カミナリ山」では潮が全く動かず、ラインの撓みすらなく真下に落ちていく。昼過ぎまでは、小魚1尾も触れる感覚がなかった。

だが午後の3時を回った頃だろうか。ようやく潮が南東側から北に動き出し、船長が、「反応が高くなった、小魚が追われているから食うかもしれない」と話す。

ディープローバー・ギンタチ500gをボトムからガンガン速引きし、そこから泳がすように大きくロッドを煽った瞬間に、一気に竿先を引っ手繰られる強いアタリがきた。二度ほど合わせを入れると、大型がフックに乗り、そのまま10mほどラインを引き出した。そこから、数回大きな首振りを繰り返し、さらに10mほど突っ走った。

根ズレを心配して、そのままリールをゴリ巻きする力勝負。ドラグを締め上げた状態でこのサイズは、簡単にはリールが巻けない。

肘をテコのようにして、少しずつ巻くと、走りながらイヤイヤとするように、少しばかり頭の方向を変えた。チャンスである。ロッドを回しながら立て、プレッシャーを掛けると、ブレーキを掛けるように走りを止め始めた。

その後、ラインの出し入れから数十分後に浮き上がったのは20.5㎏のカンパチであった。お腹の辺りがザラザラに擦れていて、やはり後5mもラインを出していたら危なかったろう。

いずれにしても、この2回の釣行では得られたものが大きかった。コロナ禍で島にこもったまま、他人との接触も少ない「ステイホーム」である。そんな中で、考える時間だけは有り余るほどあり、おかげで30年間、島に来てからの釣りをしっかりと振り返り、見直すことができた。

年齢とともにますます体力は落ちていく。しかし、初心の気持ちを忘れなければ、まだまだ精進は続けられる。そして、目標を高く掲げられるだろうか。

▲シルエットが大きく重いジグを沈め、渾身の力でしゃくり続けるパパ。ラインは5号、6号。
▲水深は140mから180mほどまでを探る。ボトムからガンガン巻き上げ、その後、泳がすようにジグを動かす。大型がヒットし、走られても、根までの距離を取るためだ。それでも大型は時として、根までラインを引き出す。
▲八重根港沖のカミナリ山で大型がヒット。ラインを10m引き出し、パワーのある個体であったが、いなしつつ、時には力でねじ伏せていく。
▲黒潮が近くを流れる八丈島は、キハダも度々釣れる。このサイズは、太糸タックルで余裕で対応。もちろん太糸で対峙する、アングラーの体力は必要だ。

▲15分ほどのファイトで浮いた21.5㎏のカンパチ。根がきつい八丈島での大型カンパチは、そのサイズに合わせて太糸のタックルを組み、諦めずにしゃくり続けるのが近道だ。

パパの使用タックル

ロッド:ネイチャーボーイズ・IRON WILL・IWPS-536WPF、IWPS-527BWPF
リール:ダイワ・SALTAGA18000、スタジオオーシャンマーク・BLueHaven L120
ライン:バリバス・マックスパワーAvani Jigging10×10 5号、6 号
リーダー:バリバス・ショックリーダー130lb(フロロカーボンリーダー)、170lb(ナイロンリーダー)
ジグ:ネーチャーボーズ・DEEP ROVER、クロタチ、ギンタチ、クマノミ、シャイニンググロー、各500と600クロタチ、シャイニンググロー800
アシストフックとスプリットリング:IRON HOOK Type-TS #5/0、Fishing fighters 鉄腕スプリットリング#7.5

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

SALT WORLD 編集部の記事一覧

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