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人気復活の熱海で訪れたい絶景建築カフェは秘密の花園に [熱海特集]

活気を取り戻し老若男女が訪れる人気スポット、熱海

伊豆半島、相模湾に面した“温泉銀座”に位置し、東海道新幹線で東京から約40分で行ける熱海といえば、かつては家族旅行や社員旅行などの団体客が訪れる定番リゾートだった。時は過ぎ、バブル崩壊、伊豆東方沖地震の頻発、海外渡航が当たり前の世の中となってからは、客足が減少、地域住民の高齢化もあり、昭和の面影を残す旧き良き温泉街は、このままでは絶滅の危機に瀕している、などと思っている方がいたら、その認識は誤りだ。

2015年前後から、地元の若い世代や移住者を中心とした地域活性化の新たな取り組みが実を結び、古豪の温泉街、熱海は現在、都心から手軽に行けるリゾートとして幅広い年齢から支持を集める人気リゾートとなっているのだ。

シャッター商店街と化していた熱海駅前の商店街は、今や週末の昼食の時間帯には行列が出来る人気ストリートに

そんな、旧くて新しい、熱海の魅力を数回に分けてご紹介する第1弾は、見下ろしても振り向いても絶景な、名建築家による絶景カフェを紹介する。

相模灘を見下ろす高台に建つ著名建築家隈研吾氏によるカフェ

東海道新幹線「熱海駅」から無料の送迎バスに乗車し約15分。海を見下ろす丘陵地に横たわる「ACAO FOREST(アカオ フォレスト)」は、主に四季折々の花木を愛でながら散策が楽しめるフラワーパークを主としたテーマパークだ。

運営は「ACAO SPA & RESORT」、かつては複合リゾートの一部だったものをリニューアルし、現在の姿となった。

 

約20万坪の広大な丘陵地にある同施設は、個性豊かな13のテーマガーデンで構成。熱海ブルーと称される碧い海と空を借景に、600種4,000株のバラ、四季折々の花々、ハーブなどを温暖な伊豆エリアの気候を利用し、ほぼ一年を通して楽しむことができる。

ガーデンのデザイン監修、植栽計画はランドスケープデザイナー・白砂伸夫氏が監修しており、バラの時期には淡い色で周辺と調和の取れるオールドローズやイングリッシュローズ、ツルバラなどを植え、そのバラを主役としたときに脇役となるジキタリスやルピナスなどの宿根草を混植し、背景にある雄大な風景と一体となったまるで絵画のようなローズガーデンは、毎年、 春の大型連休前から 6 月末頃にかけ「ACAO ROSE FESTA」として観光客や愛好家から人気を博す。

自然の丘陵地を生かしたガーデンは標高差があり、園内の移動は園内を周遊するバスの利用が可能。お目当ての絶景カフェは、そんなガーデンの探索ルートのスタート地点、相模灘を見下ろす高台にある。

 

 

ACAO FORESTの建築シンボルでもあるカフェ「COEDA HOUSE」は地上一階建ての平屋、173平米。日本を代表する建築家・隈研吾氏の設計で2017年に完成した。ハーブや花を使ったオリジナルドリンクをはじめ、 旬のフルーツを使用したスムージーやスイーツなどをいただきながら、海や空を眺めてほっとできる空間だ。

 

周囲をガラスで囲み建物中央部分を除き、遮るもののない空間は、鏡面の什器や家具により、周囲の自然に溶け込むよう意図されている。

特徴的な構造は、木材に鉄筋を通して樹脂で固定することで耐力を発揮する『拡張樹脂アンカー工法』を採用、積み上げた木材の間に放射状に配したカーボンファイバーロッドで角材を補強、釘や金物を表面に見せない工法が木のぬくもりを一層感じさせる。

中央部は樹齢800年のアラスカヒノキを49層積み上げ、建物の構造を支える柱は1500本を使用、短いもので80cm、長いもので12mの小さな木を積み上げられた姿は、まるで1本の大樹が枝を広げているようで、利用者はその木陰で涼を得るように思い思いの時間を過ごす。床材にはアフリカケヤキが使用されているという。

2024年5月に「三才ブックス」社より刊行された同氏の作品集『隈研吾 異端の建築』では表紙の写真も飾っており、建築好きなら一度は見ておきたい作品といえるだろう。

とはいえ、そんな建築マニア好きでなくても楽しめるのが同施設。取材時はベストシーズンのイベント「ローズフェスタ」の真っ最中で、巨匠の手がけた名建築で、眼下に広がる相模灘を見ながらいただく「ローズ&ルバーブソーダ(880円)」は格別。食用のバラの花びらとローズの香り、シベリア原産の野菜、ルバーブの甘酸っぱさとカリっとした食感が、日ごろのストレスから開放してくれるようだ。スイーツ好きなら、カラフルなオリジナルケーキ(各620円)やカヌレ(520円)もご一緒にどうぞ。

 

タイミングがあえば、ぜひ建物奥の角の座席で味わってほしい。施設が誇る高台のロケーションと建物の特殊な構造をいかした開放感を存分に味わえるはずだ。

 
 
 
で、同カフェを訪れた際に気になったのが、カウンターに並ぶ国産ウイスキーの名品たち、実はこのCOEDA HOUSE、夕方18時以降は「BAR COEDA」として運営。しかも、全国バーテンダー技能競技会で、女性として初めて優勝した湯元清美氏とそのご主人が経営する三島市内のオーセンティックバー「BAR YUMOTO」監修の本格バーへと変貌を遂げるというのだ。
 
「闇夜にライトアップされたCOEDA HOUSEの造形の美しさはもちろん、丘陵の高台にあることから晴れた日には満点の星空も堪能できます」とは広報担当氏の言葉。日中のCOEDA HOUSEの利用には、ACAO FORESTへの施設入場料がかかるが、バータイムの入場料は無料だ。
 
名建築を肴に、星空と海面に映る月を眺めて過ごす熱海の夜はきっと特別な時間になるだろう。
 
 

Information

ACAO FOREST

住所:静岡県熱海市上多賀1027-8

 

電話:0557-82-1221

料金:大人 2,500円~(季節により変動) 小学生 1,000円 未就学児 無料

 

 

COEDA HOUSE

 

電話:070-4019-9228

営業:9:30~16:00(ラストオーダー) 不定休(ACAO FORESTの休館日に準じる)

 

 

BAR COEDA

 

電話:070-4019-9228

営業:18:00~23:00  月曜休

 

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タビノリSTAFF

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『タビノリ』は、旅の楽しさは、旅のはじまりである「移動」から、旅前の準備、ふとした寄り道、車窓から見つけるお気に入りの風景など、旅の余白に目を向け発信していくメディアです。また、旅をその周縁のものと組み合わせ、定番の旅先や新しい旅の提案などを仕掛けていきます。

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