アンデスでひとっ風呂! 知られざる温泉の国ペルー

『ペルー』と聞いて、何を思い浮かべるだろう。マチュピチュ? それともナスカの地上絵だろうか?

あまり知られていないが、実はペルーは温泉大国。特にクスコ周辺は名湯秘湯がたくさんあるのだ。青く澄んだアンデスの空の下でゆったりと湯に浸かる贅沢。ひとたびこの魅力に取りつかれたら、ペルーの温泉めぐりはもうやめられない。

リマ在住11年のライター・原田慶子さんに、開放的で野趣あふれるペルーの温泉オススメ3ヵ所を教えてもらった。

コカルマヨ温泉 マチュピチュにもほど近い美肌の湯

コカルマヨはサンタ・テレサ村の北、ウルバンバ川の河川敷につくられた温泉で、背後にそびえる岩山の裾や湯船の底からいくつもの源泉が湧き出ている。泉質はさらっとして癖がなく、長湯しても疲れない。温度は40~44℃。ナトリウム、マグネシウム、重炭酸塩などのミネラルを含み、リウマチや関節痛のほか、肌荒れにもいいそう。

大小合わせて4つのプールがあり、脱衣所のほかに食堂もある。敷地内ではキャンプ可能。無色透明の柔らかな湯のおかげで肌はツヤツヤ、リラックス効果も抜群だ。川面を渡る風が肌に心地いい。

20170706_01_2jpg 旅行者の多くがマチュピチュ見学かトレッキングに出向いているため、日中は人影もまばら。さながら貸し切り露天風呂だった。

20170706_01_4 いくつもある温泉の湧き出し口のひとつ。

20170706_01_3 夕暮れには、観光から戻った欧米人旅行者で賑わう。夜はオレンジ色のライトに照らされ、幻想的な雰囲気に包まれる。

【DATA】
●Baños Termales de Cocalmayo
営業時間:24時間 (無休)
利用料金:10ソーレス
コカルマヨ温泉のあるサンタ テレサ村へは、クスコ発のツアーバスが便利。往復70ソーレス前後で、所要時間は片道約7時間。サンタ テレサ村からコカルマヨまでは約2㎞ 、タクシーで10ソーレス。

ラレス温泉 クスコを代表する名湯

ラレスは不思議な温泉だ。標高約3250m。トラピチェ川沿いにある含鉄泉で、敷地の数カ所から異なる泉質の温泉が湧き出ており、大小6つあるプールは黄金、翡翠、鉄さびと、それぞれ色が違う。ひとつの敷地ではしご湯が楽しめるのだ。植生も豊かで、取材時はまだ乾期だったが、地熱のせいか周囲は緑であふれていた。富士山の8合目とほぼ同じ標高とはとても思えない風景だ。
SONY DSC 敷地内には個室風呂や宿泊施設、キャンプスペースもある。

20170706_01_6 鉄分を多く含んだ湯がふんだんに湧き出る。温度は30~44℃と幅広く、関節炎や骨粗しょう症、骨折後のリハビリや筋肉痛などに効くという。

20170706_01_5 こんな山奥にやってくるモノ好きな外国人のためか、施設利用の注意書きは英語だった。

【DATA】
●Baños Termales de Lares
営業時間:24 時間 (無休)
利用料金:10ソーレス
クスコからカルカへ行き、カルカでラレス行きのコレクティーボ(乗り合いバス)に乗り換える。クスコ~カルカ間はローカルバスで5ソーレス、カルカ~ラレス間は10ソーレス。

地元住民の憩いの場 マチャカンチャ温泉

カルカ村から約7㎞の場所にあり、標高は約3100m。湯の花のような浮遊物(鉄さび色)が特徴の湯は、ナトリウム、マグネシウム、重炭酸塩、硫酸塩を含む。効能はリウマチ、痛風、貧血、肝機能障害など。飲泉可能だが、わずかに金属的な味が残る。湯温は公称40℃だが、入るともっと低く感じる。

20170706_01_9 マチャカンチャ温泉の外観。屋根付きの温泉施設でプールは3つあるが、そのうちひとつは閉鎖中。

20170706_01_8 浴槽の湯口からは、もろもろとした鉄さび色の浮遊物が大量に流れ込んでくる。

20170706_01_7 遠足だろうか、赤茶色の鉱泉では大勢の子どもたちがはしゃいでいた。突然現れた外国人に興味津々なのだろう、最初はじっとこちらを見つめていた二人の少女が、はにかんだ笑顔でレンズにこたえてくれた。

【DATA】
●Baños Termales de Machacancha
営業時間:7~18 時(無休)
利用料金:5ソーレス
マチャカンチャはラレスに向かう途中にあるので、まずはラレスに行き、その帰りに立ち寄るのがいいだろう。

ペルー温泉旅の心得!

なお、ここでご紹介したものも含め、ペルーの温泉は男女共用のプール・スタイルがほとんど。当然水着は必須、指定された場所以外でのせっけんやシャンプーの使用はNGだ。また、高地でいきなり熱い湯に浸かると高山病を発症する恐れがある。水分をたっぷり取りながら、まったり入ろう。

(※1ソル=33.74円、2017年6月現在)

(出典:『トリコガイド ペルー 2018-2019』

(編集 M)

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