カレースパイスの基本方程式!カレー好きなら覚えておきたいスパイス&レシピ【永久保存版】
buono 編集部
- 2022年07月01日
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本格スパイスカレーにチャレンジ
本場仕込みのカレーは外食で食べるもの、自宅ではもっぱら“家カレー”、となりがち。でも、スパイスカレーは実はびっくりするほど簡単に作れる。スパイスの基本方程式から簡単にチャレンジできるレシピまで、本格カレーができる基本のスパイスの配合をプロに教わった。
頭に叩き込みたい!カレースパイス方程式
「一見難しそうなスパイスカレーですが、基本さえ理解できればいいんです」
料理研究家の渡辺玲さんは、スパイスの奥深さに魅了された、いわば “カレー伝道師”。インドにもたびたび足を運び、インドカレーはもちろん、スパイスを使ったメニューを日本に伝え続けている。
スパイスカレーの基本として、まず教えていただいたのが、下記のスパイス方程式。
「この比率は、北インドで食べられる肉カレーの構成。このスパイス方程式に沿った分量で作れば、失敗が少なく、誰が食べても美味しいスパイスの比率だと思います」というから、これはぜひマスターしたい。
絶対美味しい!カレースパイスの黄金バランスはこれだ!
クミンシード(4):
ターメリック(1):
カイエンペッパー(4):
コリアンダー(8):
クミンパウダー(4):
ガラムマサラ(2)
(左から)
4=クミンシード
セリ科の植物の種。噛むたびに放つ香りと食感を生む。
1=ターメリック
カレーらしい黄色はターメリックによるもの。粉っぽさを感じやすいので、調理の最初の段階で少量のみ入れる。
4=カイエンペッパー
赤唐辛子のこと。レッドペッパー、レッドチリペッパーなどともいう。ご存知の通り、辛くする効果。
8=コリアンダー
パクチー(香菜)の種を乾かして粉末にしたもの。柑橘のような爽やかさな香りが特徴。
4=クミンパウダー
クミンの種をパウダーにしたもの。種も売られているが、粉末の方が香りが強い。
2=ガラムマサラ
カレーの仕上げに欠かせないミックススパイス。店や家庭によって配合が異なる。
まず、核となるのが、コリアンダーとクミン。それにカイエンペッパーで辛味を追加し、クミンシードをアクセントにする。あくまでこの配合は基本。上級者は、シナモンやカルダモン、クローブなどを加えることで、より本場の味に近くなる。まずは、一度試してみて、その後は足したり引いたりと、微妙な分量の調整をすれば、自分だけのオリジナルカレーにステップアップできる。
万能に使えるカレーベースを作ろう
黄金比率のスパイス配合でベースを作ったら、あとは好みの肉や豆、野菜を加えてオリジナルカレーがいつでも作れる。しっかりと基礎を覚えておこう。
「カレーベースは、タッパーにいれて冷蔵庫で一週間は保存ができます。香りのフレッシュさを考えると、できれば3、4日で使い切りたいですね。味見をして、足りないスパイスを補うと美味しくなりますよ」(渡辺)
カレーベースの簡単レシピ
【材料】
玉ねぎ(半分に切ってからスライス)……1玉
A
ショウガ(すりおろし)……大さじ1/2
ニンニク(すりおろし)……大さじ1/2
ししとう(小口切り)……4本
パクチー(茎、葉などみじん切り)……大さじ2
カットトマト缶……1カップ
プレーンヨーグルト……1/4カップ
塩……小さじ1と1/2
サラダ油……大さじ3
水……1カップ
ホールスパイス
クミンシード……小さじ1
パウダースパイス
ターメリック……小さじ1/4
カイエンペッパー……小さじ1
コリアンダーパウダー……小さじ2
クミンパウダー……小さじ1
仕上げ用スパイス
ガラムマサラ……小さじ1/2
【作り方】
1 鍋に、サラダ油とクミンシードを入れて中火に。いい香りがしてきたら玉ねぎを加え、茶色になるまで炒める。
2 弱火に落とし、ショウガとニンニクのすりおろしを加えて、よく混ぜる。
3 ししとう、パクチー、トマトを入れ、さっと混ぜてから、ヨーグルトも加え、1分ほど炒める。
4 弱火にしてからパウダースパイスと塩を加える。
5 全体を軽く混ぜて水を加え、強目の中火で沸騰させてのばす。
6 濃度がついて、油が分離したらガラムマサラを加え、一煮立ちさせて完成。
誰でもできる!ベースから作る本格カレーの作り方!
カレー伝道師、渡辺玲さんに教わる本格カレー。ベースができたら、いよいよ実践編。まずは定番のチキンカレーをマスターしよう。それぞれの工程にちなんだティップスも見逃せない!
カレー伝道師が教えるチキンカレーのレシピ
【材料】
ベース(先ほどのカレーベースのレシピを参照)……500g
皮なし鶏もも(一口大にカット)……400~500g
トマト(大きめの角切り)……1/2個
パクチー……大さじ2
ガラムマサラ……小さじ1
【作り方】
1.カレーベースをあたためる
底の厚い鍋かフライパンを用意し、ベースを中火であたためる。
2.鶏肉に火を通す
カレーベースがグツグツしてきたら、鶏もも肉を加えてなじませる。
「冷たいベースに入れると臭みが出てしまうので、温めてから加えるようにしましょう。さっぱり味が好みであれば、繊維を切ったそぎ切りの鶏肉を使うといいですね」(渡辺)
3.肉汁を利用して煮込む
弱火にして蓋をする。肉汁が出るので水分は加えなくて構わない。焦げそうであれば、少量の水を加える。焦げないように注意しよう。
4.フレッシュトマトを加える
鶏肉を触ってみて、弾力があったら火が通っている証拠。トマトを加える。
「水ではなくトマトを加えるのがポイント。ホールトマトでも構いませんが、フレッシュなものを入れると、ナチュラルな風味が加わり、よりいいですね」(渡辺)
5.ガラムマサラで風味を足す
ガラムマサラを加え、さっと混ぜてなじませる。
「インパクトがあるので、野菜や豆カレーの場合はごく少量にしましょう」(渡辺)
6.パクチーを混ぜて完成
火を止めて、パクチーの葉を混ぜれば完成。好みで散らしても。
基本のカレーベースがあるだけで、北インド風チキンカレーが簡単に作れる。カレーベースはタッパーかバットに入れて冷蔵庫で一週間保存可能。香りが落ちてくるので理想の保存期間は3~4日間だ。使用するとき、スパイスを足してもOK。
ガラムマサラも作ってみよう
仕上げに欠かせないガラムマサラ。インドでは家庭や店によって配合が異なるもの。渡辺さんにオススメの作り方を教わった。市販のものでももちろん美味しく仕上がるが、よりこだわりたい方は、ぜひお手製のガラムマサラを試してほしい。
ガラムマサラの配合
- クミンシード……大さじ4
- コリアンダーシード……大さじ2
- シナモンスティック……大さじ1
- クローブ……大さじ1
- カルダモン……大さじ1
- フェンネルシード……大さじ1
- ブラックペッパー……大さじ1
- ベイリーフ……4枚
ガラムマサラの作り方
フライパンを弱火にかけ、スパイスを投入。全体が乾燥してくるまで約3分ほど乾煎りする。粗熱が取れてきたら、フードプロセッサーやミルサーで粗く挽けば完成。半年はもつ。
いかがだっただろうか。スパイスを使った本格的なカレー作りは難しいと思われがちだが、基本を知れば意外と簡単にチャレンジすることができる。ここで重要なのが、スパイスの配合とカレーベース作りだ。今回は、アレンジとしてチキンカレーの作り方を伝授したが、この2点をしっかりとおさえて色々なカレーのアレンジに挑戦しよう。
DATA
渡辺玲さん
クッキングスタジオ『サザンスパイス』主宰。カレーについての執筆、講習、メニュー開発など幅広く活躍中。
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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