ツアーで話題沸騰! 「オデッセイ」の三角ネックパターがウケている理由
フクダトモオ
- 2023年05月23日
男子ツアープロも『トライビーム』に興味津々!
国内ツアーの今季序盤戦を語る上で、外せないトピックのひとつが“三角ネック”のパターだ。三角ネックといえば「テーラーメイド」の『トラス』シリーズの代名詞だったが、今年は少し様相が違う。
3月の女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で上田桃子や河本結、柏原明日架、テレサ・ルーらキャロウェイ契約選手が「オデッセイ」のプロトタイプパターを実戦に投入。そのネック形状がまさに三角だった。「オデッセイ」のニューモデル『トライビーム』シリーズだ。
上田桃子や河本結らが実戦投入! あの三角パターが「キャロウェイ」から発売か!?
女子ツアーでは前出の4選手に加え、これまでに小祝さくらや天本ハルカ、竹田麗央、濱田茉優、吉田弓美子、工藤優海、そして申ジエらも『トライビーム』を使用した。
ヘッド形状別では上田らが使用する『DW(ダブルワイド)』の人気が高く、ブレード型の『#1』、いわゆるツノ型の『#7』と続く。柏原や濱田らはマレット型の『TWELVE』を使用していたが、こちらは市販されておらず、プロトタイプの扱いとなっている。
ファンを驚かせたのは、『トラス』で今季開幕戦を制した申ジエが、4月の試合で『トライビーム』を使用したこと。同じく『トラス』をパートナーに賞金女王のタイトルを獲得した稲見萌寧も、開幕戦の練習日には『トライビーム』をテストする姿が見られ、女子ツアーのグリーン上はまさに『トラス』vs『トライビーム』の様相を呈している。
三角ネックのメリットは?
女子プロがこぞって使用する三角ネックのパターは何が良いのか。キャロウェイでは『トライビーム』に採用している三角形状のネックをラケットホーゼルと名付けており、「従来よりもヘッドの広い範囲につながって支えるスタイルにより、オフセンターヒット時のヘッドのブレに強いモデル」と説明する。
ラケットと聞くとテニスや卓球が思い浮かぶが、担当者によるとまさに「テニスラケットを例にするとわかりやすく、フェース部分とグリップ部分の間のシャフトがシングルよりも2本に分かれているもののほうが、スイートスポットを外した時もフェース面のねじれが少なく、ボールをコントロールしやすいと言われています」とのことだ。
気になるのはネック部分の重量増によって重心位置が上がることだが、『トライビーム』のラケットホーゼルは通常のホーゼルと変わらない重量であることに加え、ソールのフェース寄りのトウ・ヒール部に約15gのウェイトを配置することで低重心化と高い慣性モーメントを実現している。
ちなみに、開幕戦から『トライビーム』のダブルワイドパターを使用する上田桃子は、第10戦終了時点で優勝こそないものの、平均パット数1位と好成績を残している。ラケットホーゼルが強力な武器になっていることは間違いないだろう。
男子ツアーでも人気が拡大中!
女子ツアーからやや遅れて開幕した男子ツアーでも、初戦から『トライビーム』が注目を集め、徐々に使用者が増加中。これまでに塚田陽亮、香妻陣一郎、杉山知靖、重永亜斗夢、小西貴紀、篠優希、宮本勝昌、出水田大二郎、比嘉拓也、深堀圭一郎らが使用している。
この流れはキャロウェイにとってうれしい誤算だったようで、「女子ツアーでの人気は想定通りですが、男子選手からこれほどニーズがあるとは正直予想していませんでした」とは担当者の弁。関西オープンで『トライビーム #1』を使用し、「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」の初日には『トライビーム ダブルワイド』を使用していた篠に話を聞いた。
「打点がずれてもブレません」(篠優希)
「トライビームは打点のズレに強いので、少しぐらい芯を外してもヘッドがブレません。結果的に転がりが良くなりますね。プロでも振り幅が大きくなると打点がずれやすいのですが、そういう時でも当たり負けせずにまっすぐ転がってくれるので助かっています。とくにロングパットが苦手なアマチュアの方にはおすすめですね」
ヘッド形状を変更した理由については、「(関西オープンの会場からの)帰りにゴルフショップに立ち寄った時に、たまたま置いてあった『ダブルワイド』を転がしてみたらすごくフィーリングが良かったので、今回はこちらにしました」と説明してくれた。
『トライビーム』の登場で注目度がさらに上昇している三角ネック。気になる方は店頭でチェックしてみてはいかがだろうか。
オデッセイ公式サイト https://www.callawaygolf.jp/odyssey
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写真:藤井孝太郎、小林司 文:福田智生(EVEN編集部)
撮影トーナメント:ダイキンオーキッドレディス、東建ホームメイトカップ、パナソニックオープンレディース、ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント
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PROFILE
EVEN / EVEN副編集長
フクダトモオ
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。