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『シン・70』シリーズ 七つの証言 「エポン」史上最高初速アイアンが生まれた理由

“EPON AF-707”

パーツブランド「エポンゴルフ」において、軟鉄鍛造アイアン「AF-70」シリーズは、飛距離とやさしさに特化させた、彼らの知見と技術の結晶ともいうべき特別なラインだ。
その新作『AF-707』は、中空構造だった前作から劇的な変貌を遂げた。その理由を聞いた。

“EPON AF707”
素材:フェース=バネ鋼(SAE8655)
ボディ=軟鉄鍛造(S20C)
番手:#5~9、PW、AW、SW
ロフト角(°):29(#7)
ライ角(°):62(#7)
5本セット 203,500円※参考価格
(DIAMOND Speeder IRON 6(R))

「OEMで培ったトレンドや知見をいかす」

「遠藤製作所」代表取締役社長 渡部 大史

遠藤製作所とその自社ブランド、エポンゴルフで代表を務めるのが渡部氏だ。「中空構造だった前作AF-706からぼってり感がなくなり、打感も良く、初級~上級者まで幅広く使えます。海外人気の高い70シリーズらしいモデルです。これが実現できたのも、他社製ヘッドのOEM製造のトレンドを採り入れ、意欲的なモデルをテスト販売できるチャネルを持つ弊社だから可能なことだと思います」

「エポンとして求められる顔と打感」

フィッター/クラフトマン 持田 晃希

大手クラブメーカーから、パーツブランドであるエポンに魅せられ加わったクラフトマン。「エポンといえば、軟鉄鍛造のアイアン・ウェッジという印象をお持ちのユーザーが多い中で、本作は飛距離ややさしさ重視の70シリーズでも、エポンらしい顔の良さ、打感、スピンの利いた球筋を全番手を通じて感じていただけます」

「150ヤードを狙えるのがアイアン」

国内営業 桑原 龍彦

「中空構造を採用した前作『AF-706S』でユーザーから弾の上がりにくさなどの課題をいただきました。AF-707はシリーズの原点に立ち返り、飛距離だけではない部分のやさしさ、大きいヘッドサイズを感じさせない工夫など、飛距離性能以外の底上げにも向き合いました。飛距離は大事ですが、150ydを狙えるクラブがアイアンであり、そのために求められる性能と、それを実現するための技術や構造をゼロから見直したのが本作です。これにより女性やシニア層に限らず幅広いユーザーが使える70シリーズらしいヘッドになりました。エポンを知らない方が初めて試打するパイロットモデル的位置付けです」

「ユーザーや販売店とのネットワーク構築」

「遠藤製作所」取締役/経営戦略 遠藤 新太郎

「やさしさや飛びだけでなく、ゴルフ歴の浅い初心者でも反応がわかりやすい道しるべ的な存在」とAF-707を評したのは、社内のDX化を担うなど、エポンゴルフの母体である遠藤製作所の役員でもある遠藤氏。「受発注のシステム化から、工房やユーザーのニーズの吸い上げ、提携工房に向けた営業ツールの開発など販売プロセスの見直しを行 なっている中で完成したモデルでもあります」

「ヘッドの特性が前面に出すぎず、ニュートラルで幅広い層が使える」

フラッグシップショップマネージャー 三星 良

「歴代の70シリーズは幅広い方に使っていただけるモデルとして評価いただきました。一般にやさしい飛び系ヘッドは、ヘッド特性だけが前面に出やすく、シャフトの特徴が出にくい中で、本作は飛距離と寛容性を追求しながらニュートラルな特性で、カーボンから中量級スチールなどシャフトを合わせて幅広いユーザーにお使いいただけます。難点だったショート番手での打感の問題を構造の変化で解消した点も特筆です」

「フィッティングが容易なアイアン」

フィッター/クラフトマン 加藤 武

本社に併設するエポンゴルフ旗艦店の加藤氏はフィッターとしての立場から次のように解説。「端的に言えばフィッティングしやすいヘッド。具体的には、ロフトが寝て入りやすい方やヘッドスピード不足に悩む方に合い、やさしさと飛距離を求める方におススメできます。新潟の旗艦店には全国からたくさんの方に足を運んでいただいており、多くは軟鉄鍛造アイアンらしい打感や顔など感性を求める方々ですが、実際に試打してみると打ち心地や弾道計測器の数値を見てAF-70シリーズを選ばれる方も多いです」

「海外ユーザーの支持率ナンバー1モデル」

海外営業 鷲尾 会美

中国、韓国、インドネシアなど海外にあるエポンの販売拠点とのやりとりを担う彼女は、現地でのAF-70シリーズの評価を知る人物。「アジアではゴルフが大衆化して間もないこともあるのか、やさしさや飛びへのニーズが高く、AF-70シリーズが最量販モデルとなっています。特にインドネシアでは、ラグジュアリーなギアブランドとして価値を認めていただいており、AF-707は、そうしたご期待に応えられる性能と品質です」

 


COLUMN 中西直人選手も驚いたAF-707の素性

取材中、偶然エポンゴルフ本社を訪れていた契約プロである中西直人選手をキャッチ。AF-707を試していただいた。「飛び系アイアンは普段手にすることはないのですが、AF-707は一般的なそれとは違う印象。通常、ヘッドの大きさは、プロにとって操作性への不安材料でもあるのですが、本作は構えやすく、しっかりスピンが入った想像 と違う球筋で飛ぶ。最近、プロの間でも長い番手を飛び系に変更するのが流行っているので、これならAF-707の♯5をアイアン型UTの代わりにするのも良さそうですね」(中西選手)


回帰にして邁進

AF-706Sからの進化がもたらした性能

中空構造だったAF-706Sからバネ鋼フェース+軟鉄ボディのポケットキャビティ構造へ
歴代シリーズの構造へと回帰したAF-707は、実にエポンらしさが満載のアイアンだ。

【Point 1】 3mm極薄フランジの反発と高打ち出し

全番手でフェースとボディ下部の接合部を3㎜の極薄に仕上げることでフェース下部打点での高い打ち出しとボール初速を両立した。製品の強度不足や不良にならない限界値の実現は、高い溶接技術や治具の開発など、大手クラブメーカーのOEMで培った技術の賜物だという。

【Point 2】 番手別フェース素材と偏肉厚設計

ロング番手は球を上げやすく、ショート番手では飛距離と打感を両立するため、番手別に素材とフェ ースの肉厚を細やかに設計。低重心化と合わせた球の上げやすさに加え、通常、番手の推移でフェーズ面積が広くなるため打球音が変化しがちなショート番手で、肉厚を制御することで振動振幅を抑え、違和感を与えない打感を実現した。

【Point 3】セットアイアンでウェッジを設定した理由

アドレスのサイズ感を踏襲するため、同構造の設計にてAW、SWを用意。違和感のない番手フローと共に、複合構 造でもスピンが入り、強度や打感も確保。アマチュアゴルファーをとことん想定した設計がニクい。

#5〜8 バネ鋼(SAE8655) 反発性能を重視
AW、SW 軟鉄(S20C) 素材を厚みのある軟鉄にし、打感を重視

ポケットキャビティの限界値の先にあったもの

AFシリーズ5つのアイアン中、AF-70シリーズは飛びとやさしさを追求したモデルにあたり、その扱いやすさから、女性やシニア層からも支持を獲得してきた。シリーズの先代『AF-706S』では中空構造を採用し、歴代最速のボール初速を実現したのだが、中空構造は構造上、重心が高くなりやすい他、打感やシェイプには劣る。また、球を上げるためにある程度のヘッドスピードを求める特性となっていた。

新作の開発に当たり、彼らはそうしたユーザーからの声を受け、従来採用してきたポケットキャビティへ構造を戻した。だが、これは決して後ろ向きの選択でない。ここ数年でアイアンの製造技術は飛躍的に進み従来不可能だった構造が可能となったからだ。本作は全番手でフェースとボディ下部接合部幅を一般的な限界値よりもさらに薄い3ミリで実現。これによりフェース下でのインパクトで高い打ち出し角と、中空にも劣らない反発性を実現させた他、前作よりも顔のシェープアップに成功。また、フェース厚と素材を番手別に細やかに設計することで、ロング番手での上げやすさ、ショート番手での打感の向上も成し遂げたのだ。これにより誰もが扱える70シリーズ本来のやさしさと飛びに加え、打感と顔も向上させる実にエポンらしいウルトラCが実現したのだ。今回企画を監修いただいたクラブコーディネーター鹿又芳典氏も賛辞を贈る。

エポンが誇るアイアンの先端技術が飛び系を一歩先へ進めたのだ。

【Point 4】全番手ミーリングによるスピン量の安定化

#5~9、PWで反発性を高めた薄いフェースでも割れにくい浅めのスコアライン、AWとSWではスクウェア型のスコアライン形状を採用した他、全番手でフェース面にレーザーミーリングを実施。下の表はドライ/ウェット時のスピン量をグラフ化したものだが、#9を境に増減が発生するスピン量を、求める弾道特性に合わせて安定化させている点に注目だ。

-impression-「素材が変わっても 縦距離が変わらない」

「シリーズの特徴を担保しながら、構造上重心がどうしても高くなる中空からポケキャビに回帰し、前作より球が上がりやすく扱いやすくなった。素材と厚みの調整で打感を変えることなく、縦距離も10y刻みでしっかり揃う点も凄い。顔もすっきりし、フローに沿って違和感なく使えるAW、SWまで揃うのも良い」(鹿又)

【Point 5】サイズはそのままにシェイプアップ

前作AF-706Sとほぼ共通なセミラージのフェース長はそのままに、フェース頂点の高さとヒールエリアの高さを低 く設計することで、ほぼ同じフェース長とは思えないほど、シャープな顔となり、コントロール性や構えやすさを向上。

 

 

【お問い合わせ】
エポン新潟フラッグシップショップ (0256-64-5551)

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PROFILE

藤井順一

藤井順一

長野を拠点としたテレワーカーを標榜する本誌元副編集長。ストリート誌やモノ誌で培った、重箱の隅を突きまくるギアインプレッションや、誰も聞いたことないアパレルブランドを発見すると嬉々として原稿に向かう。

藤井順一の記事一覧

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