ゴルフギア総決算!EVENオブ・ザ・イヤーが選ぶ2024年のトレンドとベストモデル完全解説
EVEN 編集部
- 2024年12月26日
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今年はドライバーでは「10K」という新しいトレンドが生まれ、アイアンでは国内メーカーの活躍が目立った1年だった。そして、パターをリードしたのは「AI」。まずは1年間のギアトレンドを鹿又氏、石井氏に振り返ってもらった。
GOLF GEAR OF THE YEAR 2024–2025
石井良介
鹿又芳典
「下半期に発売されたモデルや新ジャンルが話題になったパターのトレンドが変わった。」
鹿又:今年は不思議な1年でした。1、2月は「10K」のドライバーが主役だったのに、夏になるとミニドライバーが話題の中心でした。
石井:性能は真逆ですよね。「10K」は慣性モーメントが10000g・㎠を超える大型ヘッドのやさしいドライバー。一方、ミニドライバーは小型サイズのオールドスタイルです。
鹿又:それだけドライバーに求めるニーズが多様化してきたと言えると思います。それと、やっぱりヘッド体積460㎤の大型ヘッドが苦手なゴルファーが一定数存在したというのも事実です。
石井:例年、ミニドライバーと言えばテーラーメイドでしたが、今年はキャロウェイからも発売された影響も大きかったですね。逆に「MAX」という名前がついたドライバーを各メーカーが当たり前のように発売するようになりました。
鹿又:「MAX」のパイオニアは2018年3月に発売したピンの「G400 MAX」だったと思います。あのモデルが慣性モーメントを大きくするトレンドを生んで、「10K」にまでつながっています。
石井:当時、私も試打企画やYouTubeで打ちましたが、「G400 MAX」は本当に曲がらなかった。
鹿又:他メーカーの開発担当者でも「G400 MAX」はエポックメイキングだと言う人もいます。
石井:そういう意味ではドライバーはピンの人気が続いていますね。
鹿又:逆にアイアンでは国内メーカーが頑張っています。
石井:一時期の飛び系アイアンブームがおさまってきて、今年はあらためて軟鉄鍛造のフォージドアイアンが増えましたね。
「 今年はアイアンの当たり年!打感が良いのに、やさしいモデルが増えた」
鹿又:その要因としては「やさしいアイアン」のカテゴリで軟鉄鍛造アイアンを作れるようになった進化が大きかった。元々、軟鉄鍛造で打感が良いモデルはたくさんありましたけど、一部のアスリートゴルファーしか打てなかった。でも今年上半期に大ヒットした「Xフォージドスター」はアベレージゴルファーでも使えるアイアンなのに打感が良い。それが大ヒットした要因だと思います。
石井:アイアンは本当に良いモデルがたくさんあって選ぶのに苦労しました。
鹿又:同感です。今年はアイアンが一番当たり年でしたね。
石井:逆にフェアウェイウッドやユーティリティはすぐに「コレだ!」というのが決まりました。
鹿又:アイアンは国内メーカーが健闘しましたが、フェアウェイウッドやユーティリティは、やっぱり海外メーカーが強い。特にテーラーメイドやキャロウェイのフェアウェイウッドはレベルが高いです。
石井:元々、両メーカーともドライバーよりフェアウェイウッドの名器が多いメーカー。その流れは継承されています。
鹿又:新しいトレンドを感じたのがウェッジです。もちろん、定番の「ボーケイシリーズ」の人気は不動ですけど、今年秋以降に発売された新ウェッジの完成度がすごく高い。
石井:ウェッジも溝やソール形状で新しい発想が生まれていますし、ツアープロも新モデルのウェッジを積極的に使うようになりました。
鹿又:パターはどうでしたか?
石井:ここ数年はマレット型でショートスランネックのパターがブームになりましたが、今年に関してはマレット型でクランクネックのモデルが増えたと思います。スコッティ・シェフラーやザンダー・シャウフェレのエースパターがその形状です。PGAツアーやLIVゴルフでは大手メーカー以外のパターを使う選手も増えました。
鹿又:パターだけではなく、他のクラブでもPGAツアーのトップ選手が新興ブランドやパーツブランドのクラブを使うようになってきたのも2024年のトレンドだと思います。
DRIVER ドライバー部門
ここ数年のドライバー部門はピン、テーラーメイド、キャロウェイが総合No.1になることが多かったが、今年は両者一致でタイトリスト。その理由は?
総合 No.1 タイトリスト GT2
今までゴルフクラブに使用されたことのない独自開発の新素材ポリマーをクラウンに採用。重心を最適化しつつ慣性モーメントを高くしたことで寛容性と飛距離性能が向上した。
107,800円~ 問:アクシネット ジャパン インク
Kanomata’s Comment:大袈裟ではなく10ヤード以上飛ぶ
「トラックマンで計測すると、明らかにボールスピードが速くなっています。大袈裟ではなくてキャリーで10ヤード以上も飛距離が伸びました。」
かっ飛びシミちゃんでも試打しています!
やさしさ No.1 ピン G430 MAX 10K
後方部にピン史上最高重量の28グラムのウエイトを装着したことで、上下左右の慣性モーメント10000g・㎠超えを実現。ヘッドの投影面積もルール限界まで広げた。
104,500円~ 問:ピンゴルフジャパン
アベレージ No.1 オノフ AKA
フェースの幅広いエリアで最大飛距離を生む「全芯主義」がコンセプト。8グラムのウエイトを調整することにより5段階のドローバイアスに調整可能。85,800円~ 問:オノフお客様センター
アスリート No.1 テーラーメイド Qi10
スコッティ・シェフラーやローリー・マキロイが使っている『Qi10』。10Kではなく慣性モーメントを8420g・㎠に抑えたことで振りやすさと操作性を両立。95,700円~ 問:テーラーメイドカスタマーサービス
Ishii’s Comment:カーボンフェースは打感が進化
「カーボンフェースが3代目になって打感がすごく良くなりました。『Qi10』は顔と振りやすさが日本のアスリートゴルファーの好みに合っています。」
話題 No.1 キャロウェイ パラダイム Ai SMOKE Ti340 MINI
43.5インチで340㎤のサイズながら、『パラダイム Ai SMOKE』に採用したAIスマートフェースなど最先端のテクノロジーを採用。77,000円~ 問:キャロウェイゴルフ お客様ダイヤル
『GT2』はコンポジット構造が大成功
鹿又:ドライバーは「10K」もミニドライバーも話題になりましたけど、最後はタイトリストが全部持っていったという感があります。『GTシリーズ』はここ数年で1番の衝撃作でした。
石井:今までのタイトリストの良さである打感、形状、操作性を継承しながら、ボールスピードが速くなりました。今年の下半期は無双でした。
鹿又:コンポジット構造が大成功でした。形状や打感は今までのフルチタンと一緒なのにやさしくなった。
石井:私も『GT2』をすぐに買ってしまいました。
鹿又:今年、他に購入したのは?
石井:『Qi10』です。アスリートゴルファーでも『Qi10 LS』ではなくて、スタンダードの『Qi10』で十分だと思います。
鹿又:アベレージ部門では『オノフ AKA』も良かったです。歴代の『AKA』はスライサー向けの印象が強かったけど、今作は『KURO』のテイストが入ってバランスが良くなった。ヘッドスピード40〜42m/s、平均スコア95〜100くらいという〝ど真ん中〞のアマチュアゴルファーにハマると思います。
「前作の『ステルス2』より顔(形状)がシャープになって、構えやすくなりました。」
IRON アイアン部門
アイアン部門は昨年のダンロップに続き、今年はブリヂストンが総合No.1。国内メーカーの評価が高い理由を聞いた。
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EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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