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Facebook広告と、Twitter広告の表示され方の違い、知ってる?

今や、マーケティングの中心はSNS

思い出していただきたいのだが、10年前には、まだ我々の手元にiPhoneはなく、SNSというのも(ほぼ)存在しなかった。

iPhone登場は約10年前。TwitterのFacebookも、ほぼ時を同じくして世に出てはいる。しかし、日本に上陸して、多くの人に普及するまでには今しばらくの時を必要とした。

一般の人にSNSが普及するのはiPhone 4S、5あたりが使われるようになった時代だろうか? つまり、今から5年ほど前のことだ。その後、一般の会社でも「SNSをビジネスに活用しよう」なんていう掛け声がかかったりするようになった。

そこから、数年。今や企業の広報/広告にSNSは欠かせないものになっている。通常の投稿をいかに多くの人に見てもらう(バズらせる)かというのはもちろん、TwitterやFacebook、Instagramの広告運用というのも大事なマーケティングスキルになっている。

一般の方だと、インターネットの広告といえばウェブサイトのバナー広告や、アフェリエイト広告をイメージされると思うが、考えてもみていただきたい。最近はなかなかバナー広告もクリックしなくなっているのではないだろうか? 今の主戦場は、Yahoo!、スマートニュース、グノシー、antenna*などのニュースサイトに挟み込まれる記事広告や、Twitter、Facebook、Instagramなどに挟み込まれるSNS広告だ。

無料で閲覧できるサイトは広告収入で運用せざるを得ない。誤った情報、誇張された情報で、自分のニーズに合わない商品を買ってしまうのは困るが、正しい適切な情報が、適切なタイミングで表示され、よりお得に購入できるような広告さえ否定されるのなら、サイトはどうやって運営されればいいのだろう?。

04 (今回flick!誌の取材にご対応下さったフェイスブック ジャパンのクライアント・パートナー・マネージャー佐藤太泰さん)

Facebook、Instagram広告と、Twitter広告の違い

SNSの広告を出稿側から考えるとユニークなのは、数千円からスタートし、数千万円のキャンペーンだって組めるということだ。

つまり、町のパン屋さん、飲食店も広告を打てるし、自動車メーカーや航空会社といったナショナルクライアントも同じように広告を打てる。

従来のマスメディアの広告なら広告代理店を介して出稿する必要があったが、SNS広告ながら誰でも出稿することができる。たとえば、パン屋さんが『自分の住んでるエリアの40歳台の女性、1万人に広告を表示』とオーダーすることだってできるのだ(もちろん、広告代理店に依頼すればより効果的広告展開が可能になる)。

クリックされる比率を上げたいなら、ただ自分のニーズ『売りたい!』を押し付けるのではなく、ユーザーのタイムラインに「お邪魔している」という感覚が必要だ。人のプライベートな時間に入り込んでいるのだから(広告費用を払っているにしても)、世間話をして、話題になるようなテーマを提供しなければならない。広告もコンテンツであることが大事なのだ。このあたりの機微がとても大事。

ちなみに、Facebook、Instagram広告と、Twitterでは、広告表示について、お金を支払う意味が少し違う。

まず、ご存じのようにどのサービスも企業やブランドのアカウントを無料で作れる。ただ、ご存じのように、Twitterの場合はお金を払わなくても、ほとんどの投稿はフォロワーに表示される(その分、流速は速いが)。対して、Facebookは表示されるとは限らない。

つまり、Facebookに広告費を払うと、フォロワーに表示される可能性が高めたり、逆に抑制したりできる。そして、それ以外の人への表示可能性も高められる。

対して、Twitterに広告費を払うと、フォロワー以外の人への表示の可能性を高められる(フォロワーには元々ほぼ100%表示されている)。

ここが大きな違い。ちなみに、InstagramはFacebookに近いが、通常のInstagramアカウントでは自分のサイトのリンクなどは貼れないが、広告費を支払うととリンクを貼った投稿も可能になる。

個人商店のアカウントにを運用するにしても、このあたりの仕組みの違いは大きいので、ぜひ知っておきたいところ。

(上記一部表示を修正しました:2018/01/11)

07

(今回flick!誌の取材にご対応下さったTwitterのシニア・マーケティング・マネージャー森田謙太郎さん。Twitterでは月額9900円から始められて、比較的手間のかからないオートプロモードという仕組みが始まっている)

あなたのFBに表示される広告と、隣の人に表示される広告は違う

たとえば、とあるカーブランドのFacebook広告では、なんと1500ものバリエーションを持つ動画が制作されたという。そして、ユーザーのプロフィールや居住地、投稿内容に応じて、自動的に表示される広告が制御される。

いつも、お子さんと一緒に出かける投稿をしているお母さんになら、子供を抱っこしたままでも足をかざせばドアが開くという動画が表示される。

その女性が、「スキーに行ったの!」と投稿すると、リアゲートからスキーをウォークスルーで搭載できるという動画が表示されるようになる。「キャンプに行った!」と投稿すれば、テントなどの大荷物が軽々と詰めるという動画が表示されるようになるはずだ。

理屈を知らないと気味が悪いかもしれないが、自分に関係ない広告が表示されるより、ユーザーにとってもメリットは大きい。

最後にSNSの広告と上手にお付き合いする方法をお教えしておこう。

よく広告がイヤだからと非表示ボタンを押し続ける人がいるが、これは逆効果。非表示し続けると最後に残るのは『誰にでも表示する』というゆるい設定になっているダイエットの広告や、ローンの広告や、ちょっといかがわしいゲームの広告などになってしまう。

北風と太陽の例えではないが、表示してもいい広告にポジティブな反応をしていく方が効果的。この広告は気になるな、便利だな、関心があるな……という広告に『いいね!』を押したり、クリックしたりしよう。そうやって、自分が望むものを表示されやすいようにしていくのが、SNS広告との上手な付き合い方だ。

(村上タクタ)

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