歩くと仮想通貨が稼げる新ゲーム・ビットハンターズ登場! ポケモンGOを越えるか?
FUNQ
- 2018年01月24日
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ポケモンGOのような新ゲーム『ビットハンターズ(BitHunters)』、歩けば稼げるってどういうこと!?
ビットハンターズ(BitHunters)を発表したのは、東京都中央区のリアルワールドゲームス株式会社。
ポケモンGOのような、スマホを持って現実世界を歩くことで展開するGPSゲームで、現在春のローンチに向けて事前受付中(http://bithunters.jp/)。
ゲームはファンタジーテイストで、パーティを率いて、街を歩いていると、モンスターが出現し、戦って経験値を貯めて行くタイプ。ただのRPGと違って、実際に街を歩かねばならないというのはポケモンGOなどと同じだが、街のあちこちに現れたモンスターと戦うというRPG風の設定のゲームは多くの人がの待ち望んでいたものに違いない。
(リアルワールドゲームスのCEO清古貴史さん)
『GPSゲーム+仮想通貨』
こう書くと、IngressやポケモンGOの国産ファンタジー風味付けのゲームに思えるが、このゲームをがぜん興味深いものにしているのは、このGPSゲームという枠組みに『仮想通貨』を組み合わせている点だ。
歩いたり、ゲーム内で経験を積んだりすると提供される『トークン』にビットコインなどで使われている『ブロックチェーン』の仕組みを使うのだそうだ。そして、このトークン、ゆくゆくはビットコインなどと取引できるようになるという。
つまり、最終的な計画としては、『歩くことで稼げる』ゲームということだ。
(街を歩くとモンスターに出会う。またIngressやポケモンGOなどと同じく、現実世界にある史跡などがポータルとして登録される)
『歩くと稼げる』とはどういうことで、そのお金は誰が出してくれるのだろう? 質問したところ、同社CTO/CFOの岡部典孝さんは「このトークンを多くの人が価値があると認めることで価値が発生するのです。これはビットコインなどと同じ仕組みです。発行されたビットコインに対して、多くの人が価値があると認めることで価値が発生するのです」という、門外漢にはなんとも理解が難しい回答が返ってきた。
この仕組みがうまく動けば、1kmほど歩けば、缶ジュースを買えるほどの価値が生じるように出来るという。もしかしたら、効率的にトークンを稼げばビットハンターズをプレイして生きて行く『プロのビットハンター』が生まれるかもしれない。
「それ職業になるの?」と思うかもしれないが、ブログを書いて稼ぐブロガー、動画をアップして稼ぐユーチューバーだって、最初は不思議がられたもの。ビットハンターズをプレイして稼ぐビットハンターが生まれても不思議ではない。
(敵との戦闘はファンタジー風味。パーティの仲間が、魔法をかけ、剣を振るう。オート戦闘の可能)
お金を稼ぐもうひとつの仕組み
このビットハンターズには収益を得るための仕組みがもうひとつある。それが、地方自治体による健康課題解決のための補助金だ。
今後、日本は高齢者が増えることにより、莫大な医療費負担をかかえることになる。そこで、前もって健康増進をしておくことで医療費負担を減らし、その減らしたと想定される医療費の何割かを事業者に支給するという仕組みがあるのだ。リアルワールドゲームス社では、神戸市と協働でBitHuntersを用いて「意識せずに健康行動が習慣化される仕掛けづくり」の実証実験を行うことにしている。
つまり、歩いて健康になった分だけ、医療費負担を軽減したということで、トークンが支給されるということなのだ。
(ゲーム中に仲間になったキャラクター。キャラクターにもレベルや強さ、技能があり、『ルーン』と呼ばれるアイテムを組み合わせることで、さらにキャラクターを強化できるようだ)
一般には実現困難なGPSゲームを実現した仕組み
『ポケモンGO』人気のあと、『同じようなゲームを開発しろ!』という指令は、日本のゲーム各社で下されたようだが、実はこれは容易なことではない。
何しろ、現実世界の地図を使わなければならない。これには、Googleやゼンリンなどの権利者に非常に莫大な使用料を払わなければならないのだ。初期のIngressやポケモンGOは、運営するNiantic社がGoogleの社内ベンチャーだったからこそ立ち上げることができたと思われる。もちろん、Google社内のことだから想像することしかできないが、おそらく比較的割安な利用料が用意されたのだろう。なにしろ、Nianticの代表であるジョン・ハンケさんは、Google Earthを作った人なのだから。
しかし、そのNianticも現在は地図使用料のコストを低減するためか、OSM(Open Street Map:オープンなライセンスで作られている地図データ)を利用するようになったほど。
リアルワールドゲームス社では、地図データは自社開発したという。この地図データのライセンス展開も計画しており、言わばビットハンターズはそのサンプルゲームでもある。他社がこの地図データを使ってゲームを開発することもできるのだ。
(CTO/CFOの岡部典孝さん(左)と、CEOの清古貴史さん(右))
ふたりが歩いた距離、なんと2万4000km
実は、このゲームの開発には4年の歳月を費やしている。もともと、リアルワールドゲームス社の関連会社であり、ゲーム開発会社であるリアルアンリアル社は、現実世界とオーバーラップするうようなゲームの開発を目標としていたが、Ingressのもたらした衝撃は非常に大きかったという。
そこで、清古さんと岡部さんは徹底的にIngressとポケモンGOをプレイ。Ingressはお二人とも最上位であるレベル16に、ポケモンGOも清古さんがトレーナーレベル40、岡部さんが33に到達しているという。そのために歩いた距離はなんと、ふたりで合計2万4000km(地球半周以上)を越えるという。
『歩いて、健康になって、稼げる』、というまったく新しいゲーム『ビットハンターズ』。一般公開まで、あと少しだ。最初からプレイすればポータルの登録などにも参加できて、メリットが大きい。興味がある人は事前登録(http://bithunters.jp/)をしておこう。
(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年2月号 Vol.76』)
(村上タクタ)
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