AIが未来を予測!! 満員電車を回避できる『Yahoo!乗換案内』の『異常混雑予報』
FUNQ
- 2018年02月19日
AI活用で、予測した混雑に関するデータを生成
鉄道の乗り換えといえば、定番である『Yahoo!乗換案内』に新機能が搭載された。なんと、未来を予測して、異常混雑を回避できるという機能だ。
この5年、Yahoo!はパソコンの会社からスマホの会社へと脱皮を果たした。次に目指すは『データの会社』。保有する膨大なデータをいかに複合的に組み合わせて使えるカタチで提供するか、を目指して行く。
この新機能『異常混雑予報』は、そんなAIによる鉄道の混雑予想。乗り換え案内の検索に、こんな感じで通知が出る。
従来の渋滞の予想は、単純に過去のデータに基づいていた。たとえば、この時間帯は混む。この曜日は混むというような単純なデータの蓄積だ。
それに対して、『異常混雑予報』では、月間約4,000万人の利用者を持つ『Yahoo!路線情報』の、現在時間のみならず、将来時間の情報も組み合わせて活用しているのだ。これらの経路や日時などのビッグデータを組み合わせ、AIを利用して「どの路線でいつ、異常な混雑が起こるのか」の 予測を行うということなのだ。
たとえば、ある場所で大きなイベントや、コンサートなどがあったとする。すると、そこに行く人は数日前から、『Yahoo!路線情報』で検索をする。そういう将来時間の『Yahoo!路線案内』の検索情報の高まりから、異常な混雑を予報するのだ。
情報は、当日から5日後までの混雑度を10分単位で表示。さらに混雑度を3段階のアイコンで表示する。また、沿線のTwitterの投稿から、その渋滞を推測することもできる。
異常な混雑を感知し、迂回情報も提供できるし、その混雑に巻き込まれないように少し早く出かけたり、逆に遅く出たりすることもできる。
Yahoo!の次の一手にも注目!
今後、Yahoo!はデータの会社として、自社のさまざまな部署にあるデータをクロスオーバーさせて活用させていくという。この『異常混雑予報』に、Yahoo!地図にオーバーレイされている雨雲レーダーや、混雑レーダーの情報が折り込まれたらどうだろうか? 激しく雪が降りそうだからこのぐらい混むとか、混雑レーダーの人の流れも含めて人の流れの異常値を検出していけるのではないだろうか?
数多くのローカルデータを持つYahoo!の強みは、これからさらに活かせそうだ。
なお、このサービスが提供される路線は、現在のところ以下の26路線。
■対象路線(26路線)
・東京メトロ
半蔵門線、南北線、東西線、銀座線、丸ノ内線、千代田線、有楽町線、副都心線 ・JR東日本
山手線、中央総武線(各停)、総武線(快速)、埼京川越線、京葉線、京浜東北根岸線、湘南新宿ラ
イン、中央線、横浜線
・都営地下鉄
大江戸線、三田線、新宿線
・私鉄
京王線、東急田園都市線、東急東横線、小田急小田原線、りんかい線、ゆりかもめ線
詳しくはこちら。
https://blog-transit.yahoo.co.jp/congestion/
(村上タクタ)
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