8月25日にオープンする『Apple京都』は特別なアップルストアだった
flick! 編集部
- 2018年08月23日
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ジョブズも愛した街、京都についにアップルストアが誕生
既報の通り(https://www.ei-publishing.co.jp/articles/detail/flick-470532/)アップルが京都に出店する。
オープンは2018年8月25日土曜日、場所は四条高倉東入る。
京都は、ご存じのように京都駅周辺より四条通り近辺の方が栄えていて、烏丸通りを通る地下鉄の駅から祇園方向に2〜3分歩いたところということで、一等地中の一等地。アクセスも非常にいい。大丸の隣、ルイ・ヴィトンの斜め前と最高の立地だ。ちなみに有名な錦市場や、修学旅行生が歩く新京極からもすぐ近く。
今、京都は烏丸通りあたりに銀行が集まっており、ビジネスの中心にも近い。現在のアップルストアのタウンスクエアコンセプト、『街の一等地に人が集える広場のようなお店を作る』という構想にピッタリの場所だ。
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これまでのアップルストアと同一線上の展開、しかしどのストアとも違う
ご存じのように、アップルストアはアメリカで、もっとも床面積あたりの売上げの高い小売り店。おそらく、世界的にみてもそうだろう。
決して売上げ至上主義というわけではなく、ユーザーにとって快適で、商品をよく理解してもらうお店……というコンセプトを突き詰めて行ったらそうなったというところがすごい。
アップルストアに行くと驚くのが、店舗内はどこまでもシンプル&クリーンで、店員はフレンドリーなこと。他のどんなお店とも違う雰囲気だ。Tシャツの非常にカジュアルな格好で、非常に人種的にも言語的にも多国籍なスタッフ構成となっている。高価な巨大なガラスをふんだんに使った店舗デザインは、建築物としても楽しめる。
京都の場合、観光客が多いので、海外の方が旅行中にiPhoneやiPad、Macが壊れた時にも重宝されるだろうし、フリーのWi-Fiも、イスやテーブルもあるので、京都に着いてネットを使って情報収集するような時にも便利だろう。
大きなガラス張りで採光のいい1階と、まったく新しい2階
さて、そのApple京都のグランドオープンの前に、メディア向け内覧会が開催されたので参加してきた。
結果、Apple京都は、世界中に500以上あるアップルストアの中でも特別なストアとして作られていると感じた。
一般の顧客の入れるフロアは2階構成。1階は2面を採光のいいガラス張りとしており、内側から見ると、四条通りと高倉通りに融合しているように感じる。
そういう意味では、1階は既存のアップルストア、特に最新の新宿などに似た雰囲気だといえるだろう。
iPhone、iPad、Mac、Apple Watchが展示され、自由に手に取ったり、説明を聞いたりすることができる。
もちろん、iPhoneケースはじめ周辺機器も充実しており、これまで心斎橋まで行かなければならなかった京都、奈良、滋賀県エリアの人にとっては便利さが増すだろう。
また、一階の奥の中央には、現在のタウンスクエア型店舗らしく、大きなディスプレイと、ウッドとレザーで構成されたキューブ状のイスが並ぶフォーラムが作られている。
ディスプレイは日本初のフリースタンディング(背後にスペースがある)の6Kビデオウォール。
普段はこのイスで休んだり、パソコンを開いてSNSや仕事をしたりもできるし、『Today at Apple』という催しが開催されたり、場合によっては講演やライブが開かれたりもする。
ちなみに、取材時は、地元、京都のグラフィックデザイナー三重野龍さんの、漢字を使ったワークショップの体験会が行われていた。
日本らしいイメージを漂わせる2階
さて、ともあれ、2階に上がろう。2階はこれまでの世界中のどのアップルストアとも違う雰囲気だ。
階段は、海外のアップルストアや、Steve Jobs Theaterなどで見られる人工大理石を使った非常に凝った造りのもの。
手摺り部分が壁面を凹ますようなカタチでデザインされている。
つまり、壁面全体を手摺りに合わせて一段出すような構成になっているのだから、これはすごい手間のかかりようだ。
そして、壁面全体は障子をイメージしたデザインとなっており、周囲全体から外光が柔らかく入ってくるようになっている。夜にはそこに照明が入っていて、その照明の光が行灯のように柔らかく室内を照らすようだ。
つまり、2階は明らかに、日本の歴史ある都市『京都』をイメージさせるデザインになっており、世界的に展開するアップルストアで、このように特定の街のテーマに合わせて意匠を変更していることはあまりない(もちろん、パリやニューヨーク5番街のストアなど、街の景観に合わせて変化させたストアは数多くある)。
広告展開イメージや、ロゴタイプにある『格子』イメージは、京都の街の碁盤の目をイメージしていただけでなく、この障子や行灯を象徴していたのだろうし、西陣織など伝統産業を表してもいるのだろう。
ちなみに、夜にならないと分からないのだが、このビル全体も『行灯』をイメージしたデザインとなっており、夜の京都の街にボンヤリと光るような趣向となっている。
店舗内、外装デザイン、ロゴ、広告展開……あらゆる意匠を、『京都』をイメージされせる『格子』をもととしたデザインに統一し、さらに世界的なアップルストアのシンプル&クリーンで素材感のあるデザインに融合させるというクリエイティブには本当に驚かされる。
なお、一般向けのグランドオープンは2018年8月25日の午前10時。
オープン時に来店した人には、この京都をイメージされるロゴデザインが施されたTシャツ、ピンバッチ、ステッカーがプレゼントされる(先着順、なくなり次第終了)。
お近くの方は、ぜひ、京都の新しい『人が集う広場』としてのアップルストアの誕生を見に行ってみていただきたい。観光客や学生が多く、クリエイターやアーティストの多い街の『Apple京都』は、これまでのどのアップルストアとも違う魅力を発揮していくはずだ。
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(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年9月号 Vol.83』)
(村上タクタ)
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