子供はみんな天才。それを引き出すEveryone Can Create。アップルから。大人にも
FUNQ
- 2018年11月15日
この子の天才を損なわずに育てたい
子育てをしたことがる人、教育に携わる人、子供たちと密に接したことのある人なら、子供たちの天才性に驚いたことがあるはずだ。
驚くほどの観察力を持って絵を描く、教えていないのに音楽的なセンスを持っている、カメラを渡したらけっこうイイアングルで撮影する、プロ顔負けの部活の勧誘のムービーを作る……特にデジタルデバイスを渡すと、使い方で四苦八苦する大人をおいてけぼりにするほど、素晴らしいクリエイティビティを発揮する。
そんな子供たちのクリエイティビティを上手に引き出すのって案外難しい。
教える側の大人が、長い人生でとっくに自信を喪失していたり、こざかしい思考を身に着けていたりしていては、子供たちの天才性をむしろ、損なってしまう恐れだってある。
それは小学校の先生だってそうだと思う。音楽が得意な先生だって、絵を描くのが得意な先生だっていると思う。でも、その逆に苦手な先生だっている。苦手な科目でも上手に教えられたら。しかも、最新のデジタルデバイスを使って上手に。
そんな、夢のようなことを可能にするカリキュラムが、アップルが提供する『Everyone Can Create(エブリワン・キャン・クリエイト)』だ。
誰もの天才が湧き出してくる。無料で
学校の先生は大変だ。国語、算数、理科、社会、英語、美術、家庭科、音楽、体育……いろんな教科を教えてた上に、最近は受験対策をして、そこでの成果や指導だって要求される。
さらに、モダンなデジタルデバイスを使ったプログラミング教育をしろなんて言われる。プログラミングしたことなくても。
この上、『AIが進化するこれからの時代、子供たちに必要とされるのはクリエイティビティだ!』なんて言われても、対応できるわけがない。クリエイティブについてなんて習ってもいないし、習得するヒマもなかったんだから。
でも、アップルがApple Books上で無償で提供する『Everyone Can Create』の教材にしたがってレクチャーしたら、子供の中のクリエイティブの芽が育ってくるはずだ。
用意されるブックは5種類。『Everyone Can Create音楽』『Everyone Can Createスケッチ』『Everyone Can Create写真』『Everyone Can Createビデオ』と『Everyone Can Create教師用ガイド』だ。
たとえば、『Everyone Can Createスケッチ』であれば、iPadのアプリを使い、線の引き方、顔文字の描き方から始まる。
図やスライド、時には動画まで使いながら、懇切ていねいにスケッチの仕方を教えてくれる。続いて、静物画の描き方、風景画の描き方、ロゴデザインや、建築デザインの基本など、さまざまなクリエイティブがどのようにして作られるのか、その基礎をレクチャーしてくれる。
最終的にはブックデザインや、インフォグラフィックの描き方まで教えてくれるから、子供ばかりか大人にとっても役に立つ。
ビデオなら、iPhoneやiPadで動画を撮影するところから、編集の仕方も教えてくれる。
写真なら撮影の仕方からはじまって、効果的にそれを活かす方法も。
音楽なら、GarageBandで音楽を作ること。誰にだって音楽が作れるっていうのは感動的だ。
さらに、教える先生のために用意されている教師用ガイドを読めば、絵を描くのが下手な先生でもスケッチの描き方を教えられるし、音楽的センスのない人でもGarageBandで音楽を作る方法を教えることができる。
カリキュラムに『クリエイティブ』の授業がなくても(たいていの学校にはないだろう)『素晴らしいけど、活用する時間がない!』と思った先生も心配ご無用。元素記号を学ぶのに絵を描いてみたり、理科の授業の時にものの衝突シーンを撮影し、スローで再生するこことで衝突の時に何が起こるかを見る……というようなカタチで、日常の授業の中にクリエイティブを埋め込むことができる。
アップルは先に『Everyone Can Code』という、誰もがプログラミングを習得できるブックをローンチし、日本語化している。今回の『Everyone Can Create』はそれに続くもので、誰もがクリエイティビティを身に着けることができるカリキュラムなのだ。
(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年10月号 Vol.84』)
(村上タクタ)
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