「Paypay使った?」100億円のうちの5万円を実際にGETしてみた。
FUNQ
- 2018年12月06日
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今、日本でもスマホ決済が始まろうとしている
今話題のPaypayは、スマホを使った決済システムだ。
簡単に言うと、店頭に張り出されたQRコードをアプリで読み取り、金額を入力するだけで支払いが完了する。クレジットカードのように信用がなければ持てないわけでもなければ、NFCなどを使ったSuicaやApple Payなどの電子決済システムのように店舗側が高価な機材を用意しないといけないワケでもない。
ユーザーにとっても、店舗にとっても、導入の敷居が非常に低い『バーコードを使ったスマホ決済サービス』だ。
100億円をみんなで山分け?
ソフトバンクとYahoo!の合弁会社、Paypay株式会社が展開しているこのサービスが話題になっているのは12月4日から開始された『100億円あげちゃうキャンペーン』のインパクトの大きさからだ。
なにしろ、原資の100億円がなくなるまで、Paypayの支払いの20%が戻ってくる(月額5万円上限)、しかも、1/10〜1/40の確率で、全額(1回の決済で10万円上限)が返ってくるという猛烈なキャンペーンだ。大きな買い物をすると戻ってくる金額も大きくなる。
たとえば、Paypayで払えるお店で25万円の買い物をすると、5万円は確実に帰ってくる。10万円未満の商品なら1/10〜1/40の確率で全額ポイント還元される、つまり事実上タダにある可能性がある。
筆者の周りでもSNSに「(事実上)タダになった!」という投稿をしている人を多く見かける。これは効果的なキャンペーンだ。
(詳細な条件についてはPaypayのサイトを参照いただきたい https://paypay.ne.jp )
ちなみに、原資の100億円がなくなるまで……という話だが、この100億円がどのぐらい持つのかについて今のところ明確な情報は公開されていない。キャンペーン期間は2019年3月31日までとなっているが、売上げのスピードによっては、数日中になくなるという計算をする人もおり「とにかく急がねば!」という気分になってしまう。
QRコードを使ったスマホ決済の覇権は誰が握るのか?
QRコードを使ったスマホ決済システムは、すでに中国を中心に非常に普及しており、同国のWeChatPay(ウィーチャットペイ)やAlipay(アリペイ)はほとんどインフラとして機能している。
日本はクレジットカードや電子決済の普及率が非常に低いと言われるが、中国ではすでに一般的な店はもちろん、屋台に到るまでWeChatPayやAlipayが使われており、ホームレスでさえもQRコードを用意していると言われるほど。
中国インバウンド需要の流れと一緒にWeChatPayやAlipayが日本に流入して来れば、小口決裁を席捲されるのではないかという危機感を持つ人も少なくなかった。
それを真似て、日本でもLINE Payや、d払い、楽天ペイ、Origamiなど、さまざまなサービスが立ち上がりつつあったわけだが、そこでYahoo! BBやSoftBankスマホなどで培った強力な営業力と、100億円という圧倒的な原資を投入して、大攻勢をかけてきたのがSoftBankとYahoo!が合弁会社として立ち上げたPaypayというわけだ。
中国のAlipayと提携しておりインバウンド需要にも対応可能。Paypayという名前もちょっと中国っぽい名前もお得な雰囲気があって、小口決済としては絶妙なネーミングなのではないだろうか?
実際に5万円(あわよくば10万円)をゲットしに行った
というわけで、モノは試しというか、体験せずに語っていてもしょうがないので、実際に使ってみた。
ちなみに、Paypayが使える店舗は、身近なところではファミリーマートなどのコンビニ、ビッグカメラ、ソフマップ、コジマなどの家電量販店、和民、白木屋などの飲食店など多岐に渡る。Yahoo! BBを普及させた強力な営業チームが、実際に店舗を訪問して普及を計るという地上戦を展開していると言われており、このあたりもPaypayの普及スピードの速さを支えているようだ。
実際にアプリを開くと、筆者の会社や自宅の近所でもすでに多くの店舗がマップされていた。
ともあれ、まずアプリをダウンロード( https://paypay.ne.jp )し、銀行カードか、クレジットカードをヒモ付ける。あとは使うだけだ。
ちなみに、Yahoo!プレミアム会員なら全額Paypayボーナスで返金される確率が1/40から1/20にアップ、さらにSoftBankとY!mobileのスマホユーザーはなんと1/10の確率に上がる。もし可能なら登録した方がいい。
というわけで、ビックカメラに行って、進学する子供のために必要だったMacBook Airと、自分用の自宅用に購入予定だったMac miniを買った。
いとも簡単に5万円分のPaypayポイントをゲット
もともと普段割り引きのほとんどないApple製品は、Paypayで買うのがお得という声が多く、店頭でも他にもPaypayでの購入目当ての人が複数いて、10万円以上の商品がポンポンと売れているようだった。
もしかして、大混雑になっているのでは? と不安に思っていたが、平日の午前中だったせいかそこまでのパニックにはなっていなかったが、ウワサの広がり具合によっては、週末には大変なことになるかもしれない(それまで原資があればだが)。
一応、全額Paypayボーナスで返金キャンペーンにチャレンジする可能性は2回あった方がいいかと思って、支払いは別々にしたが、残念ながらどちらも外れてしまった……。
だが、それでも合計26万6306円の買い物で、5万円(月額の上限)のPaypayポイントが得られたわけで(ポイントの付加は1月10日だそうだ)。どちらにせよ春までには買わねばならないが、まったく割引が期待できなかった(それ故に秋の発表からずっと逡巡していた)Apple製品を事実上約2割引きで買うことができたことになる。
さらに、期待していなかったがビックカメラのポイントも3%付いた(Apple製品は率が低いが、商品によっては8%まで付くこともある)ので、MacBook Air用のApple Careを買う足しにした。
パソコンや、冷蔵庫やテレビなどをそれそろ買わねば……と思っていた人は、この機会に買ってみてはいかがだろうか?
実際にPaypayを経験してみた感想としては、自分で金額を入力せねばならないなどApple Payやクレジットカードより面倒な側面もあるが、店舗側の費用負担が低い、カードを持てない人でも銀行口座さえあれば使えるなど、QRコードを使ったスマホ決済システムならではの利点もあるように思う。
お得なキャンペーンが終わってしまえば、筆者としてはApple Payなどの方がオペレーションとして手軽なのではないかと思っているが、普及してしまえば、Paypayで払うのが日常になる可能性だってある。
普段、Apple Payで支払うことのない筆者は思うのだが、キャッシュレスの方が身軽で快適だ。なにしろ、お金を落としたり盗まれたりする心配もないし、財布の中の手持ちの金額や、おつりを気にしなくてもいいし、利用履歴も残る。
100億円の威力で、一気にPaypayが覇権を握るのか? 電子決済の世界に大きな変化が訪れた。
(村上タクタ)
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