PayPay、楽天Pay、LINE Pay……今話題のQRコード決済。何を使えばいい?
FUNQ
- 2019年01月21日
日本の現金主義もそろそろ終わっていいはず
「100億円あげちゃう」キャンペーンで一躍名を馳せたPayPay。おなじみのLINEの延長線上で使えるLINE Pay。ドコモのポイントが使えるd払い。その他にも楽天PayやOrigami Pay……などさまざまなサービスが一斉に始まったQRコード払い。みなさんは使ってらっしゃるだろうか?
多くの方がご存じの通り、日本は現金大国。クレジットカードが一般的なアメリカや、QRコード決済が一般的な中国に対して、『日本は現金を持っていても盗まれる可能性も低いし、偽札も横行してはいない。だから現金で十分』という意見が多い。
しかし、世界の趨勢はキャッシュレス化だし、レコードが消え、フィルムカメラが消え、紙の地図が消えたように、現金はいずれ消える。
ものの本によると、人類が物々交換の世の中から貨幣を使うようになっておよそ3000年。紙幣にはおよそ1000の歴史がある。そろそろ次のフェイズに進んでもいいはずだ。
キャッシュレスにはメリットしかない
キャッシュレスのメリットは、多額の現金を持ち歩かなくていいこと。銀行やATMで下ろす手間が省けるし、今財布にいくらあるか考える必要がなくなる。ハンパな金額でも支払いに手間はかならない。もちろん、決済時の時間も短くて済む。
「いくら使ったか分からなくなる」という人も多いが、キャッシュレスの口座や、クレジットカードの口座、銀行口座などをすべてZaimや、Money Forword、Moneytreeなどの家計簿アプリに登録しておけば、現時点での総合的な残高はもちろん、何に使ったかまで完全に把握できるし、円グラフなどのデータに書き出すこともできる。財布に現金を突込んでいるより、よっぽどちゃんとお金の管理が可能だ。
QRコード決済より、Apple PayなどNFC/FeliCa決済の方が便利といえば便利だ。iPhoneやApple Watch に登録してあれば、決済は一瞬で済むし履歴も残る。
だが、NFC/FeliCa決済はお店側の導入の手間とコストがかかるので、そのコストメリットを感じているお店にしか導入されない。つまり、町の定食屋さんや、小規模店舗にはいつまで経っても導入されない。聞けば、あのNFCの機械をお店に導入するのには40万円ぐらいかかるそうだ。これでは、経済的に余裕の少ない小規模店舗が導入しないのも無理はない。また、クレジットカードの場合、その売上げから手数料が差し引かれてしまう。利幅が薄い店では導入が難しいのは当然だ。
QRコード決済は導入コストがほとんどかからない。極端な話、QRコードを1枚店頭に貼っておけばいいだけだ。また、現在のところ、シェアを取るために手数料無料としているサービスも多い。つまり、導入しないとQRコード決済をしたい客を取り逃がすし(現に、私は現金でしか払えない店は極力避ける)、導入しないと損しかないのだ。
今のうちにQRコード決済を使うとお得
もちろん、前述の通り、QRコード決済でも、Suicaでも、iDでも、QUICPayでも、クレジットカードでもいいのだが、現金を持ち歩くのが面倒なのだ。ATMから下ろす手間がなく、紛失や盗難の可能性もなく、細かい金額でも自在に払える電子マネーの方が便利に決まっている。あとは、どこのサービスでもいいのだ。極端な話。
PayPay、LINE Pay、d払い、楽天Pay、Origami Payの他にも、今後Bank Payやau Payなど参入するサービスはどんどん増えていく。今後、顧客争奪戦がより激化していくようなので、ユーザーにとってはメリットしかない。だって、ポイントが残ったりする可能性もあまりないし、特定のサービスに縛られることはないのだから、その時にメリットが多いサービスを使えばいいだけだ。
たとえは、PayPayの20%バックのポイントがあるうちはPayPayを使って、d払いでdポイントを使い、Origami PayのクーポンでKFCのチキンを食べたっていいのだ。何の損もない。だから、各企業が顧客争奪戦をしている今のうちに、すべてのQRコードサービスのアカウントを作って、その時々にお得なサービスを使うのが一番お得。
QRコードサービスのアカウントは片っ端から作って、メリットを享受するのが最適解。
そのうちに、NFC/FeliCaを使わない店にもQRコード決済が普及し、多くの店で現金を使わなくなるだろう。そここそが第一のゴールだ。考えてもみて欲しい。現金を使う客がいなくなれば、店の営業が終わった時にレジの集計をする必要がない。これだけで、1時間ほど早く家に帰れるという人も多いのではないだろうか? また、店舗に大きなお金を置いておく必要はないし、帰路に銀行に売上げを預けに行く必要もない。
まずは現金を使う可能性を減らしていくこと。それがQRコード決済の第一の目標だ。普及すれば、日本はもっと便利に、効率的になる。
(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年10月号 Vol.84』)
(村上タクタ)
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