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家事支援ロボugo(ユーゴー)は僕らを幸せにしてくれるのか?

家事を代行してくれるロボット登場

神奈川県川崎市に本社を持つMira Roboticsという会社の『ugo(ユーゴー)』というロボットの発表会に行ってきた。

これから、高齢者が増え、共働き世帯が増える中、家事労働を担うロボットを作らねば……という課題感はわかる。そして、日本人は家のプライベート感が高いから、家事労働者(いわゆるお手伝いさん的な)などを家に入れて外注しようというのはなかなか難しいのもわかる。

そこでロボットだ。

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まずは、このロボット、ugoのスペックについて述べておこう。

開発途上である現状の重さ72kg。身長は約110cmから180cmへと伸縮(上半身部分が上下にスライドする構造)。脚部にはメカナムホイールという車輪が埋め込まれており(これはググると面白い)、全方向に移動できる。

手は、6自由度×2。カメラや近接センサーなどを内蔵している。

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まだ、3Dプリンターで出力されている状態のようで、今回はコンセプト発表。実施にサービスがローンチされるまで、まだ間がある状態のようだ。

月額2万〜2万5000円+αで洗濯モノを畳んだりしてくれる

というわけで、このugo。洗濯などの家事代行を目的としている。

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基本、本体はリースで、月額利用料は2万〜2万5000円。それに加えて、作業ごとにオペレーション料金が加わる。

今年8月にクローズドβを開始し、2020年5月にサービス開始。2021年中に数千ユーザーの利用を目指すとのことだ。

ロボットといっても、pepperのように自律的に動作するのではなく、現状は遠隔地からのオペレーションが基本。

つまり、リモート家事マシーンだ。オペレータは、地方や海外でもいいわけだから、賃金は安くて住む。また、下肢などに障害のある人でも操作できるから、障がい者雇用という意味でも有意義かもしれない。

入って欲しくない部屋には、ソフトウェア的にロックをかけられるので、ユーザーのプライバシーは守られる。また、部屋の映像は画像処理を施してからオペレータのディスプレイに表示するので、たとえば手紙を見られたり、下着を見られたりという心配はないとのこと。

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遠隔二人羽織のような感じはするが、そこに未来はありそう

実際に、乾燥機から、洗濯モノを取り出して、干して、それを取り入れて畳む……というアクションが実演されたが、そのぐらいのことならスムーズにできそうだ。

IMG_279003 ただ、遠隔地からリモート操作しているので……なんだか、見た目は大変そうではある。

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ぶっちゃけ、ロボットを家に入れて、数万円払って洗濯してもらうより、丸ごと袋に詰めてクリーニング屋さんに外注した方が、早いし、安いだろう。そう言う人は多いと思う。

しかし、そういう問題ではないのだ。

初めて発明された自動車は、おそらく馬車より遅く、故障が多く使い物にならなかったことだろう。パソコンやiPhoneのご先祖である黎明期のコンピュータも、ビル一個ほどのサイズがあり、弾道の計算しかできない機械だった。

このugoにしても「階段や段差を超えられない」「家にあると邪魔?」「重い物を持てない」……など、否定的な要素を並べるのは簡単だ。

しかし、現れたばかりのデバイスを、現時点では便利ではないからといって否定するのは間違っている。

実は、リモート人材派遣?

このugoの特徴的なのは、比較的現実的な要素を組み合わせて作られているということにあるだろう。カメラからの画像認識を組み合わせた自律動作や、二足歩行という難しい課題には挑まず、4車輪でシンプルな2アーム、遠隔操作という、現実的な技術だけで構成されている。

たとえば、これがコストダウンに成功して、月額5000円でリースされ、家の中の簡単な作業をなんでもやってくれるようになったらどうだろう?

オプションパーツを組み換えて、掃除、宅急便の荷受け、植物や、ペットの世話、留守宅の監視、など簡単なルーチンワークをこなしてくれるようになったらどうだろう? 意外と、便利なのではないだろうか?

このMira Roboticsが人材派遣会社のパソナと手を組んでいるのも興味深い。人材自体を派遣するより、ugoを配置しておいて、人材は自宅のパソコンからログインしてオペレーションした方が、通勤時間もかからないし、作業自体をネットに上げておいて、順次世界中のオペレーターがこなしていくようにすれば、労働のクラウド化のようなことが可能になる気もする。

もちろん、将来的には提携作業の自動化なども可能だろう。そう考えると、実は案外このサービスが現実的であることがわかる。

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βサービスのユーザーは近日募集するとのこと。
https://mirarobotics.io/

Mira Roboticsとugoの今後の動きに注目しておきたい。

(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2019年2月号 Vol.88』

(村上タクタ)

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