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コロナ流行後、取材はどう変わったか?

まったくリアル取材を停止していた3〜6月

みなさんのお仕事と同じく、我々メディア業界もコロナの影響を大きく受けている。

実際問題、コロナの影響を受けて、我々の日常的な取材の様子はどう変わったかをお伝えしよう。

なにしろ、ある意味我々は情報の奪い合いをする仕事である。キチンとした制限がなければ、他社に出遅れずに情報を得るために密集してしまう。たとえば、下の写真は3年前のiPhoneの発表会の様子。

今からすると想像もできないが、世界中から集まったメディアが押し合いへし合いしていうる。私もここで取材していた。

ワクチンができて、あるていどコロナに対してケアをしなくて良くなるまで、こういう状況は戻ってこないだろう。

対して、今年のアップルの発表会はこれである。

ティム・クックが録画で、オンラインでレポート。しかも映像の最後には『この映像はウィルスの感染に十分注意して、ソーシャルディスタンシングに配慮して撮影しました』というメッセージ付きである。

在宅勤務中の自宅に、取材用の製品が送られてくるという奇妙な状態

また、製品取材に関しても対面しての取材はないし、オンラインの説明会が増えている。会社にもよるが、発表以前には一切の情報を漏えいさせないという守秘義務契約を結んだ上で、取材用の貸与品が事前に送られて来て、発表会はオンラインでというケースも多くなってきている。

私も取材対象の製品が自宅に送られてきて、自宅で1週間ほど試用。撮影は会社のスタジオで……ということも多くなっている。狭いわが家にiMacのような巨大な製品が送られてくると、展開する場所にけっこう困るし、貸与品の梱包用の段ボールに部屋が埋め尽くされて「ここは倉庫か!」と言いたくなるほど大変なことになっているのだが……コロナ後の世界は、少し広い家にお住まいの方がうらやましいのである。

最近は、ソーシャルディスタンシングと、マスクや換気に気をつけながら、会社のスタジオでの撮影も再開している。

製品を預かってる自宅と、会社の間で、撮影物を毎回、持って行ったり戻ったりするのは大変だが、これはまぁ仕方のないところ。

取材も徐々に復活

とはいえ、大混乱で、一切の取材や、対面しての活動がナシになった3〜5月と違って、ゆっくりと取材活動は復活している。

まず、編集部としての撮影は、先方の方とお話して、ご承諾いただけたら、距離を取りながら少しずつ行っている。もし、先方が少しでも不安を感じてらっしゃるようなら、オンラインでの取材に留めている。

夏を越して、多くの方が「問題ないですよ」と言っていただくケースが増えているが、取材させていただいている方としては、極力オンラインで済むならオンラインに留めるように心がけている。

徐々に復活している発表会

冒頭の写真でご紹介しているのは、とあるスタートアップの製品発表会だが、現場は参加者の間に十分な距離を置き、オンラインでも参加できるようになっていた。

登壇者の方同士も十分に距離を取るように配慮されていたし、取材者側の席も距離を広く取られていたし、1回の人数を少なくするように、1日に何度もセッションを行われていた(が、第1回目に参加して極力早く記事にしないと、読者の方に読んでいただけないから、難しいところなのだが)。

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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