iPhone 5の再来!? コンパクト高性能なiPhone 12 mini登場! その仕様を細かく解説
- 2020年10月14日
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小さいけど、廉価版じゃない!
「5みたいな小さなiPhoneが欲しい……」という声は多かった。
その声は2012年に発売されたiPhone 5のボディを、SEとして2017年まで延命させたほど。進化の激しいスマホの世界で、5年の歳月は永遠に近いほど長い。
世界中で作られるアプリの画面構成要素はどんどん増えていくから、iPhone 5系の1136×640の小さな画面を、サポートし続けるのはOSの進化の足かせとなる。
また、処理能力の大きなチップセットはそれだけ大きなエネルギーを消費するから、バッテリー容量が限られるのも難しい問題だった。
5のサイズ感を持ちながら、最新スペック
しかし、ほぼすべての問題を解決する新製品が登場した。
それが、iPhone 12 miniだ。
あの懐かしいiPhone 5のような、端まで画面の広がったエッジの立ったボディ。コンパクトなサイズ。まるで、iPhone 5が現代に蘇ったようだ。
しかも、このiPhone 12 miniは、廉価版ではなく、カメラ周りの性能差を除けば、すべての最新テクノロジーを搭載している。
A14 Bionicは、上位モデルのProとまったく共通。他のあらゆるスマホに対して、CPUで50%、GPUで50%、ニューラルエンジンで80%の優位性を持つ、5nm(ナノメートル)プロセスで生産される、これからのMac、iPadの性能向上の礎となる歴史的チップセットだ。
この高度なチップセットは、あらゆる処理性能を快適にするだろう。
ディスプレイは、従来の11などと違って、Proモデルと共通のOLED(有機EL)のSuper Retina XDR。コントラスト比が高く、色が鮮やかで描画がシャープだ。
ポートレートモードも可能な26mm相当の広角レンズと13mm相当の超広角レンズ、そして前面のFace IDを可能にするTrue Depthセンサー。これによって、フロントカメラで自撮りのポートレートモードも使える。
A14 Bionicが支えるカメラ性能の高さは非常に魅力的だ! しっかり固定すれば星まで写る暗所性能があるし、13mm相当の超広角レンズは、これまでにない映像表現を可能にしてくれる。
5とほとんど変わらないサイズ感に、広大な表示領域
もうちょっと具体的にiPhone 5と比べてみよう。
Phone 5の123.8×58.6×7.6mm、112gに対して、iPhone 12 miniは131.5×64.2×7.4mm、133g。
縦が7.7mm長くなって、幅5.6mm拡大、重さは21g増している。厚さにいたっては0.2mm薄くなっている。いずれの数値も、iPhone SEの後継モデルとして登場したSE2よりも小さく、むしろ、iPhone 12 miniの方が5の正当な後継モデル感がある。
ディスプレイサイズは、1136×640から、2340×1080へと非常に大きく拡大されている。
326ppiの解像度は475ppiに、コントラスト比は800:1から200万:1に、最大輝度は500ニトから、標準625、HDR時1200ニトに。P3色域対応、True Tone、セラミックシールドなど、あらゆる意味で隔世の感がある。
唯一、5やSEを使っていた人が不満を持つとすれば、ホームボタンがなくFace ID(顔認証)となっていることだろう。これな普段マスクをしてる新しい日常下では面倒だ。iPad Air 4に搭載されたような電源ボタン内蔵Touch IDが搭載されれば良かったのだが、生産台数が圧倒的に多いiPhoneには間に合わなかったのだろう。
パッケージは、地球環境を考えて使われないことの多い充電アダプターやヘッドフォンを省略したコンパクトなもになった。
また、磁石で、非接触充電器などがついて、正しい位置で15Wの高速充電を可能とするMagSafeもユニーク。
いろいろとユニークな周辺機器が登場するのではないかと思う。
128GBが7万円台はバーゲンプライス
最後に価格。
64GBが7万4800円(税別)、128GBが7万9800円(税別)、256GBが9万0800円(税別)というのは、ほぼ同仕様の他のサイズに比べてかなり割安だと思う。4万円台のSEに比べれば高いが、A14 BionicチップやOLEDをはじめ、搭載されている機能のゴージャスさに比べれば、かなりのバーゲンプライスだと思う。
予約受付は11月6日午後10時から。発売は11月13日。
発売が楽しみだ。
(村上タクタ)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。