iPhone 12 Pro Maxは、史上最高のiPhone、そして史上最高のカメラ!?
- 2020年11月10日
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iPhone 11 Pro Maxより大きな画面
スタンダードモデルの12、その上位モデルの12 Proが先に発売され、続いて小さなiPhone 12 miniと、大きなiPhone 12 Pro Max今週の月曜日(9日)に予約受付が開始され、金曜日(13日)に発売される。
そのiPhone 12 Pro Maxを、一足先に試用できたので、レビューをお届けしよう。
まず、何より、画面がデカイ。
対角6.7インチのOLEDは2,778 x 1,284ピクセルという巨大さだ(ひと昔前の23inchディスプレイの解像度より大きい……)、これはiPhone 11 Pro Maxの対角6.5インチ、2,688 x 1,242
しかしなら、本体サイズは158×77.8×8.1mmから、160×78.1×7.4mmとかなり大きくなっている。しかしながら、薄くなっているせいか単体で持った感じはあまり大きくなった感じはしない。むしろエッジが立っているから持ちやすいほどだ。重さはiPhone 11 Pro Maxと同じ226g。
ケースに入れたサイズ感も確認してみたが、こちらはかなり大きい。ただ、従来Maxモデルを使ってた人なら問題ないとは思う。
これだけのサイズがあると、仕事の資料を見るのも楽々だし、なんならキーボードをBluetoothで繋いで仕事をしたくなるほど。
アップルTV+に接続して閲覧してみたが、見入ってしまうほどの美しさと解像度だ。
大きいとはいえ、iPhone 12 miniと同じ7.4mmの厚さなので、非常に薄い感じがあるし、ステンレスボディーのシャープさも相まって、高性能なデバイス感がハンパない。
65mmレンズを使ったポートレートモードがすごい!
それでは一番、気になるポイントであるカメラをチェックしてみよう。
実際に目にして驚くのは、三連カメラとLiDARを収めたカメラユニット自体が大きいこと。65mmレンズや、26mm側の大型のセンサーを収納するために大きくなってしまったのだろうか? 比べると迫力ある感じだ。
並びは左上が65mm、左下が26mm、右が13mm。右下の黒い部分がLiDAR。
それでは、一番の注目ポイントである65mmのレンズで、ポートレート写真を撮ってみよう。
うーん、さすがに良い。まつげや髪の毛のようなディテールはキッチリ描いて、背景のボケ感もとてもいいし、奥側の目や髪の毛のボケ方も自然。最初は、本当の明るいレンズのボケとは大きな隔たりがあったポートレートモードだが、ここまで来ると注意してみないと違いがわからない。
ちなみに同じところで、iPhone 12 Proの52mmレンズで撮ってみよう。
うーむ、これだって、十分にいいのだが、iPhone 12 Pro Maxの65mmの方が一段上であることは言うまでもない。うーむ。
ちなみに、iPhone 12やiPhone 12 miniの26mmレンズでもポートレートモードは使えるが、同じ場所から撮るとこのぐらい引いた絵になってしまう。やっぱりだいぶ違うのだ。
歩いて近寄ればいいのだが、そうするとパースが変わってくる。やっぱり、ポートレートは85〜100mmぐらいのレンズで抜くのが基本。そういう意味ではiPhone 12 Pro Maxの65mmレンズはとても魅力的だ。これがiPhone 12やminiを躊躇する唯一の理由だ。
多彩なレンズを使った表現。暗い場所にもさらに強く
さて、秋の日はつるべ落とし。日が沈みかけた状態の薄暮のなかの逆光という厳しい状態で撮ってみたのがこちら。
写真を見るとなんとも思わないかもしれないが、これかなり厳しい状態なのだ。普通のカメラなら顔はかなり暗くなってしまう。平然と撮れてるからその凄さが分かりにくいが。
同じく、iPhone 12 Pro Maxの26mmのポートレートモード。
iPhone 12 Pro Maxの26mmはセンサーが大型になり、暗所性能が向上している。さらに、センサーシフトタイプの手ブレ補正を搭載し、露出にして一段分ぐらいの暗所性能の見せているらしい。
が、自動でそのあたりは働くので、そのあたりがこの写真に影響を与えているのかどうかはわからない。少なくともだいぶ暗かったのにナイトモードにはならなかった。
65mmのポートレートより、顔が暗く写っているような気がするが、iPhoneが夕焼けの色味をちゃんと出して、絵としていい感じにしようとした結果のような気もする。もはや、iPhoneが作者のような気がする(笑)
13mmの超広角でもかなり暗い場所でも撮れる。13mmでもナイトモードが使えるが、この画角でナイトモードが使えると夜景の撮影なども楽しそうだ。
ちなみに、13mmはパンフォーカスだし、ポートレートモードが使えないので、これは普通の撮影モード。
ポートレートモードのストロー消失問題が解決
ポートレートモードといえば、これは全機種で言えることだが、切り抜きの性能が上がっている。こちらもiPhone 12 Pro Maxの65mmポートレートモード。
ご覧のように、シャンパングラスが消えずにしっかりと写っている! 素晴らしい!(グラスの中を通して見える風景がボケないのは今のところしょうがない……)。
これはLiDARの効果かと思っていたのだが、そうではなく、画像処理演算の向上によるものらしい。グラフィックチップの性能向上によるもので、新しいOSにアップデートしてもiPhone 11 Proではこうはならないらしい。A14 Bionicチップの性能向上による部分も大きいのだろう。
ちなみに、iPhone 11 Proで撮ってみると、ご覧のようにグラスの上部が溶けてしまう。
若干引いた絵になっているのは、iPhone 11Proのカメラが52mmだから。65mmと52mmの違いはこのぐらいある。意外と差は大きい。
ちなみに、65mmのカメラで、グググッと寄ってみると、このぐらいまで寄れる。元画像をグッと拡大すると、まつげの1本1本まで見えるし、肌の質感もよく描写されていて、素晴らしい。
ちょっと背景のボケ具合に乱れが見えるのはご愛嬌。
まだ、ゆっくり試せてないが、iPhone 12 Pro Maxのポートレートモードがあれば、メシテロ写真もバッチリだ。
今後、より詳細な違いをレポートしていきたい。iPhone 12 Pro Maxのカメラは本当にすごいし、まだまだご紹介したいポイントがある。
(村上タクタ)
モデル:河合美侑(かわい みゆ・オスカープロモーション)
撮影協力:用賀倶楽部(http://food.ei-publishing.co.jp/yoga-club/)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。