iPhone 3Gs|歴代iPhone名鑑
flick! 編集部
- 2020年12月17日
飛躍的に処理能力が向上した「iPhone 3Gs」
日本でのiPhone発売は衝撃的だったし、iPhone 3Gもすばらしかったが、そうはいってもまだまだパフォーマンスにもの足りなさを感じるものだった。
ひとつはiPhone 3G自体の処理速度が遅く、操作してもひっかかることが多かったし、通信速度ももの足りないものだった。そのため、処理速度が向上した『3Gs』が発売されるとなると、誰もがすぐに買い替えざるを得ない状態だった。
ちなみに当初は『3G S』と半角空いた大文字表記だったが、途中で『3GS』に改められた。ジョブズが、この表記を気に入っていなかったという噂だ。その後、5s/5c発売時に、アップルは末尾の英文字を小文字に揃えることに決めたため、正しくは『3Gs』となった。本誌では、この最後の決定に合わせて表記している。
事前の情報どおり、3Gsはとても軽快に動き、ブラウジングしたり、アプリを使ったり、地図を見たりという日常的なアクションを実に快適にこなせるようになっていた。
また、初代でグーグルマップの表示、3GでGPSによる自位置表示ができるようになったが、3Gsでは地磁気センサーを採用したことで、どちらの方角を向いているかも把握できるようになった。
カメラは200万画素のパンフォーカスという前時代的なものから、300万画素のAF付きに大きく進化した。まだ画素数はもの足りないが、見やすく親しみやすい画質だったので、写真を活用する人が増えた。
iPhone 3Gsの特長
・カメラにオートフォーカス搭載
・カメラでビデオ撮影が可能に
・地磁気センサー搭載
iPhone 3Gs スペック
発売日 | 2009年6月19日 |
発売時のOS | iOS 3.0 |
最終対応OS | iOS 6.1.6 |
CPU | ARM Cortex-A8 600MHz |
ストレージ | 8/16/32GB |
ディスプレイ | 320×480ピクセル 163ppi |
バッテリー | 1,219mAh |
通信 | 3G |
アウトカメラ | 300万画素 |
インカメラ | なし |
サイズ | 115.5×62.1×12.3mm |
重さ | 135g |
iPhone 3Gsが登場した2009年
多彩なアプリが登場、iPhone文化が広がった
3G、3Gsの時代は、まだiPhoneユーザーは変わり者という見方があり、一般的にはガラケー(とは当時は呼ばなかったが)の方がはるかに便利で、高機能だと思われていた。
実際にカメラの画素数は高く、いろいろ専用に作り込まれたアプリや、キャリアが作り上げたシステムを、便利だと思っていた人が多いようだ。
しかし、徐々にiPhoneの便利さは世間に浸透していった。異端児はトレンドの先端へと変わっていったのだ。
2年目もソフトバンクの表参道に並んだ。同じような長蛇の列になったが、手元にiPhoneがあったので困らなかった。
Twitterも活用されており、行列の先頭で受付が始まったとか、最後尾はどこだとかいう情報がTwitter上で飛び交っていた。
当時のホーム画面、まだフォルダ分けはできなかった。Foursquareやロケタッチなどの位置情報アプリもある。
3Gsで地磁気センサーが搭載されたことで、純正方位磁石アプリが加わった。当時の過剰なスキューモフィズム。
iPhoneの地図は衝撃的に便利だった。まさに、iPhone登場までと、登場以後で決定的に変わった事象のひとつ。
著作権が切れた書籍のデータの青空文庫も、iPhoneが登場して、すこぶる便利になったもののひとつ。
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各電子雑誌配信ストアから配信される電子専用マガジン。デジタルは好きだけど使いこなせてない、これから活用したい人たちへ、最新ガジェットやウェブサービス、アプリ情報を配信。
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