家族でiPhoneを使うなら、ファミリー共有を活用しないと損!
- 2021年12月22日
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特に子供のアカウント管理には必須
家族でiPhoneを使うなら、絶対に活用しないと損なのがファミリー共有だが、意外とまだまだ使っていない人もいるようだ。
「何を買ったかバレるのはイヤ」「位置情報が共有されるのはいや」という意見もあるが、それらの情報の共有はオンオフできるので、適宜用途に合わせてセッティングすればいい。
サイトのアクセス履歴がバレるとか思っている人もいるが、そんなことまで共有される機能はない(笑)
まず、最大のメリットは、アプリや音楽などが共有されるというところ。
家族のうちの誰かが、アプリや音楽を買えば、あとの家族も全員が使えるようになる。100円や200円のアプリならまだしも、数千円の辞書アプリなど、高価なアプリを共有するメリットは大きい。また、音楽のアルバム、ビデオなども、ひとりが買えば全員が視聴できるのだから設定しない手はない。
設定方法は、『設定>アップルID>ファミリー共有』を開いて、『+メンバーを追加』を選ぶだけ。こうすれば、相手に通知が行くから、承認すれば準備完了。
買ったアプリや、音楽の通知が家族に行くのがイヤという人もいるが、通知の設定もオフにすることができるのでご心配なく。また位置情報の共有もオフにできる。
ちなみに、筆者の家族は共有して便利に使っている。子供が世界のどこに行ったって、位置情報が分かっていれば安心だ。細かい詮索はしないことにしている。
(ちなみに、娘がオーストラリアに留学している時に、息子がウェストバージニアにキャンプに行った時にキャプチャ。世界のどこに行っても安心)
子供のアカウントはなるべく早めから作ろう
ファミリー共有が効果を発揮するのは子供ができた時だ。
通常、13歳未満はアップルIDを作ることはできないが、ファミリー共有の機能を使って保護者が管理する子供として登録すれば、登録することができる。保護者は、子供のアプリ、音楽などの購入を承認制にすることができるし、利用時間帯や、アプリの利用時間の限界を設定したりすることもできる。特定のアプリ……たとえば、YouTubeの利用時間を1日1時間……というように設定することもできる。
よく、親のアップルIDを入れたiPadやiPhoneを共有している例を見るが、これは絶対にやめておきたい。保護者宛てのメールやメッセージが開けてしまうし可能性もあるし、課金もできる。
仕事や金融の管理などにも使える強力なデバイスを子供に使わせるのは絶対によくない。子供がゲームに数十万円を課金したというような話をたまに耳にするが、これは子供が悪いのではなく、そんなことが可能なデバイスを子供に渡してしまっている親の責任だ。
ファミリー共有でこんなことが可能になる
ここで、ファミリー共有でできることを取りまとめておこう
1.13歳以下の子供にもアカウントを作れる
親のアカウントでデバイスを共有するのは絶対に避けたい。ファミリー共有を使えば、0歳からアカウントを作れるから、早期に独立したアカウントを作って、子供には子供のデバイスを与えて、しっかりと独立して管理するようにしたい。ゲームをするようになったりすると、履歴を消すのを嫌がったりするから、とにあく最初にアカウントを作るのが肝心だ。
2.購入を禁止したり、承認制にしたりできる
子供が幼児のウチは子供判断での購入を禁止する。小学校に入ったぐらいからは、申請制にして、インストールしたいアプリがあれば保護者に申請するようにすればいい。保護者に通知が来るから、その段階で承認、却下することができる(必ず理由を共有しよう)。
3.アプリの使用時間をモニター、制限できる
ファミリー共有を使えば、スクリーンタイムで、子供の利用時間をモニターしたり、制限したりすることができる。
たとえば、iPhoneを使えるのは10時から20時までとか、YouTubeは1日1時間までとか制限できる。
しかし、頭ごなしに管理するのではなく、まずは自分のスクリーンタイムを見て(驚くほどスマホを使ってるはずだ)、自省してからにしよう。便利な機能だが、まずは互いの信頼関係から。
4.Apple TVなどサブスクを共有できる
一般のアプリや音楽の購入を共有できるだけでなく、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcadeのサブスクを特別価格で共有できる。たとえば、家のアカウントで音楽は聞き放題……などにしておくのも、違法ダウンロードなどさせないために大事なこと。
5.iCloudの容量を共有できる
デバイスのバックアップを取っておくのも大事な習慣。いちいちパソコンに接続するのは面倒だから、ファミリー共有で大容量のiCloudを契約しておいて、iPhoneなどのバックアップを丸ごとiCloudで取るように設定しておけば安心だ。
6.家族の位置情報を共有できる(オフにもできる)
子供たちがどこに行っているか、自分がどこにいるか、互いに分かるのは安心。待ち合わせに遅れても「あ、まだバスに乗ってるのね」と分かるから、イライラせずに済む。必要に応じてオフにもできるから、場所を知られたくない時にオフにすればいい。
7.iPhoneを持ってない家族にApple Watchを設定できる
昨年から、iPhoneを持ってない幼児や高齢者のために、家族がApple Watchを設定できるようになった。これで、見守り携帯代わりにApple Watchを持たせることができる。ただし、契約できるのはauのみで安価ではないのが残念。
8.自動的に共有アルバムができる
子供の写真は永遠の思い出。しかし、いつまでもパパのハードディスクの中だけでなく、子供たちがいつでも自由に見返せるようにしておきたいもの。ファミリー共有に入っていれば、自動的に共有アルバムができるので、そこに写真をいれればいい。
子供のアカウントを管理するのは親の責任
その他にもメリットはいっぱいある。しかし、メリット云々よりも、家族のアカウントを統一して管理するのは親の責任でもある。
なお、購入の制限や、アプリの利用時間などは、設定だけで強行しないこと。そんなことをしても、子供は必ず親のデバイスを使うなどの抜け道を考える。まずは「なぜ、使いすぎが良くないか」をしっかり話し合い、自制のサポートとしてスクリーンタイムなどの機能を使おう。
(村上タクタ)
(詳細はこちら)
flick! digital 2021年10月号 Vol.120(最終号)
https://peacs.net/magazines-books/flick-986/
子供を伸ばす! 学校と家庭のiPad超活用術
https://peacs.net/magazines-books/flick-1064/
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。