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「仙人池ヒュッテ」北アルプスの山小屋完全ガイド

登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!

池に映る“裏剱”を眺めに

紅葉の名所として知られる仙人池のほとりに建つ仙人池ヒュッテは、お世辞にもしっかりしているようには見えないトタン葺きの木造2階建て。現在では豪雪の影響で倉庫などが傾いてきている部分もあるが、それも愛しく思えてくる、懐かしい感じがする建物だ。

小屋ができたのは1957年。はじめ利用者は多くなかったが、仙人峠へと直登する仙人新道を切り開き、訪れる人も増えてきた。いまでは紅葉の時期になるとツアーも組まれ、季節的にではあるがメジャールートのひとつになった感がある。

その季節をのぞけば、剱岳の北東、欅平方面へと下るルートは総じて静かで、ゆったりと自分の時間を過ごすにはよい場所だ。もっとも近い登山口の室堂からでも10時間程度かかり、剱沢雪渓、水平歩道、下ノ廊下のいずれかを通らないとたどり着けない。なかなか気軽に行ける場所ではないことはたしかだが、一度は訪れてみたい、そんな魅力をもっている小屋なのだ。

紅葉の時期ももちろん、残雪の時期も白く化粧した剱岳八ツ峰が望めて美しい。季節を変えて訪れたい小屋である。

仙人池ヒュッテのオススメBEST 3

小屋に隣接する仙人池は、山岳写真愛好家にとって憧れの場所になっている。というのも、剱岳を裏から望む姿は人を寄せ付けそうにないとてもけわしい表情をしているが、その姿が池に映りこむことで幻想的な「鏡剱」を作り出すのだ。ただしギザギザした八ツ峰には雲がかかってしまうことも多く、その全貌を写真におさめるために連泊する人も多いそう。

仙人池ヒュッテを語る際に外せないのが、小屋の名物女将だった志鷹静代さん。いつもやさしく、登山者に愛された彼女に会いに毎年訪れる人もいたほど。2001年には静代さんをテーマにしたNHKの番組「にんげんドキュメント」も放送された。2010年からは小屋主をお孫さんにバトンタッチ。

お風呂のある小屋が多いエリアにあって、仙人池ヒュッテの特徴はヒノキでできた浴槽だ。隣にある池の平小屋の半露天の五右衛門風呂、仙人温泉小屋の露天風呂とはまたひと味違ったお湯の楽しみ方ができる。

NO.1 仙人池に映る剱岳

仙人池方面からの剱岳は「裏剱」と呼ばれ、とくに紅葉の時期には池に映りこむ剱岳を拝もうと、多くの写真愛好家が訪れる。早朝の朝日に赤く燃える八ツ峰は、まさに“魔の山”といった風情。

NO.2 “名物”女将

志鷹静代さんは、小屋の名物として知られたおばあちゃん。静代さんの気さくな人柄に惹かれて、何度も訪れる人も多かったが、現在は孫の正博さんが跡を継いでいる。

NO.3 ヒノキでできたお風呂

長距離を歩かなければたどり着けない宿での、うれしいサービス。ヒノキでできた浴槽は広くはないので、宿泊者が多いときは譲り合い、足し水をして沸かしながら入ろう。

館内施設

食堂

8人がけの机が3つ、24人が座れる食堂。宿泊者が多いと回転制に。静代さんの定位置は奥の電話がある席だった。

屋根裏のスタッフルーム

宿泊者が多いときは、“チンネ”という名の、厨房の上にあるスタッフルームも客室に。池を見下ろせる窓も。

乾燥室

天気が悪いときには、乾燥室にある薪ストーブをたいてくれるサービス あり。広くはないので、譲りあって。

なだらかな立地

仙人峠から少し下ったなだらかな面に位置し、峠から見ると小屋の向こうに後立山連峰も望める。

食事

朝食

カロリーたっぷりの朝食も、宿泊者が多いと回転制に。10時間コースの欅平まで一気に歩こうという体力派の人は、お弁当をもらおう。

夕食

取材時はおかわり自由のカレーライスなど、全4品。日によって山菜料理など、さまざまなメニューを出す。手づくりの豆腐も◎。

部屋

全部で9室。畳の部屋とじゅうたんの部屋があり、それぞれ「一峰」「五峰」「ジャンダルム」など、宿から見ることができる八ツ峰にちなんだ名前がついている。ちなみに「四峰」はない。

お土産・売店

受付を兼ねる売店。特徴は、コーヒーだけでなく、コーラもおかわり可能なところ。小屋到着時。

洗面所・トイレ

一階のつきあたりにある別棟には貯水タンクがあるので、風呂やトイレといった設備がまとまる。

水は汲み置かれており、飲用と洗面用は別となっているので間違わないように。

「仙人池ヒュッテ(せんにんいけひゅって)」の基本情報

設備

テン場:なし
水場:あり
個室:なし
自炊室:なし
乾燥室:あり
お風呂:あり
生ビール:なし

営業期間

7月上旬〜10月中旬

電話・電波

ドコモ:通話不可
au:通話不可
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし

収容人数

80人

標高

2,100m

宿泊料金

1泊2食:10,000円
素泊まり:7,000円
お弁当:1,000円

連絡先

090-1632-9120
https://www.senninike.jp/

※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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