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イラストエッセイスト・松鳥むうの「山のふもとのゲストハウス案内」#5 ゲストハウスときわ(静岡県富士宮市)

その土地の暮らしに寄り添いながら、訪れた旅人を優しく迎え入れてくれる宿、ゲストハウス。全国各地に点在するゲストハウスを100軒以上訪ねてきた、イラストエッセイストの松鳥むうさんが、山歩きの拠点にもおすすめのゲストハウスを紹介する連載。5軒目は、富士山の麓、静岡県富士宮市にある「ゲストハウスときわ」です。

富士山から昇る朝日とお茶と

富士山のお膝元。静岡県富士宮市。そこに、富士山のコトが大好きすぎる根っからの富士宮っ子(と、言ってもちょっぴりお兄さん)が営む宿が、「ゲストハウスときわ」だ。

宿主の大介さんは、これまた富士山のように大柄な方。宿の入口には大人の背丈ほどある富士山の置物がどーん!宿の中にも、富士山グッズがあるわあるわ!

そして、大介さんが、どれほど富士山好きかといえば、それは、毎朝数十分車を走らせ、富士山から昇る日の出を見にいってしまうほど。富士宮市街からは日常の風景として普通に富士山が眺められるうえ、「ときわ」の2階からも十分ビッグな富士山が見えるのにも関わらずだ。

▲トータル5部屋の全個室ゲストハウス。自分時間もゆったりと作るコトができる

しかもその朝の日課には、ゲストもいっしょに連れて行ってもらえるのだ!天候が良ければ365日ウェルカムな朝日ツアー。

10~翌5月のゴールデンウィークまでのあいだは、田貫湖へ。湖の向こうに裾をたなびかせている雄大な富士山から昇る朝日を拝める。あたりがうっすら白む頃。早起きであるはずの鳥たちの声すらも、まだ聞こえてこない。皆、無言で富士山を眺める静寂の時間。ただそこに立って富士山を見つめているだけなのに、なぜか瞑想しているような、自分の身心が富士山の雪解け水に洗われるような、そんな気分になってしまう不思議。

「お茶にしませんか?」
朝日が富士山の裾からキラキラと眩しい顔を出しはじめたころ、大介さんから声がかかる。湖畔の木のテーブルに、コポコポふわふわと湯気を上げる紙コップが人数分並べられている。宿を出発する前、ゲストがまだ寝ているあいだに、大介さんは水筒にほかほかのお茶を詰める。それをこのタイミングで注いでくれたのだ。私が訪れたのは2月上旬。キーンと冷え切った静かなほとりで、朝の光をほんのり浴びながら、身体の芯まで温まるお茶を頂く幸せよ。大介さんの一杯のお茶で、朝日タイムがさらに忘れえぬ温かい時間となる。

7月10日~9月10日は、水ヶ塚公園へのドライブへ。ちなみに富士山登山者にはうれしいコトに、そこから登山口までのシャトルバスに乗車できるのだ。なんとまぁ、どこまで親切なのか!
(※5月のゴールデンウィーク後~7月9日、9月11日~9月30日は、白糸の滝までのドライブ&散歩になる)

富士山とともに育まれたホスピタリティ

そういえば、私が訪れたとき、アメリカから来た女性が宿泊していた。彼女は肉が食べられず、日本語もわからないという旅人さんだった。彼女がチェックアウトする際、大介さんが1枚の紙になにやら記載して手渡した。そこに書かれていたのは「私は肉(たまごも)が食べられないです。 Watashi HA Niku ga taberarenaidesu」。「飲食店に入ったときに、店員さんにコレを見せるといいですよ」と、彼女に伝える大介さん(もちろん英語で)。なんて、なんて、細やかな心遣いなのか!そのホスピタリティは、どこからくるのか?介護職と二足のわらじで宿をされているからというのもあるのかもしれない。でも、それだけじゃない。子供のころから、なにが起きてもそこにどっしりと佇む雄大な富士山を見て育った心が、そうさせるのだろう。人にやさしくできる心のゆとりを作りに、また、富士山の麓へ訪れたいと思う。

ゲストハウスときわ

宿泊料金:
全室個室 3,800円(1人使用)、7,000円(2人使用)、9,000円(3人使用)、10,000円(4人使用)/貸切プラン
本館別館貸切 30,000円(1~13人)、本館のみ貸切 15,000円(1~6人)、別館のみ貸切 15,000円(1~8人)

TEL.0544-55-1199
http://gh-tokiwa.com/

ゲストハウスときわを拠点に歩きたい、長者ヶ岳

10~翌5月までのドライブで訪れる田貫湖から登ることができる長者ヶ岳。片道2時間30分ほどの行程で、天気がよければ富士山が真正面に見える。天子ヶ岳へ縦走し、白糸の滝へ下ることも可能。

 

松鳥むう(まつとり むう)

イラストエッセイスト。離島とゲストハウスと滋賀県内の民俗行事をめぐる旅がライフワーク。訪れた日本の島は109島。今までに訪れたゲストハウスは100軒以上。その土地の日常のくらしに、ちょこっとお邪魔させてもらうコトが好き。著書に『島旅ひとりっぷ』(小学館)、『ちょこ旅沖縄+離島かいてーばん』『ちょこ旅小笠原&伊豆諸島かいてーばん』(スタンダーズ)、『ちょこ旅瀬戸内』(アスペクト)、『日本てくてくゲストハウスめぐり』(ダイヤモンド社)、『あちこち島ごはん』(芳文社)、『おばあちゃんとわたし』(方丈社)、『島好き最後の聖地 トカラ列島 秘境さんぽ』(西日本出版社)、『初めてのひとり旅』(エイ出版社)等。Podcast&Radiotalk はじめました。

http://muu-m.com/

Podcast→「松鳥むう」で検索
Radiotalk→https://radiotalk.jp/program/65843

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PROFILE

ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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