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慌ただしい年の瀬に心穏やかに和紙づくり【登山ガイド・渡辺佐智の“やまのさち”】

登山ガイドの渡辺佐智さんが、自然の中で採れる旬の幸を追ってあちこちの山へ。さて、今回のやまのさちは?

年末、手紙を書きたい気分になった私は、紙づくりから始めてみようと外秩父の山並みをのぞむ埼玉県小川町へ出かけてきました。

【埼玉県小川町のコウゾ】
クワ科 落葉低木
刈り取りの時期:11月~1月。毎年収穫できる
生息場所:山の斜面など水はけのよいところ。もともと、山野にあったものを採ってきて畑に植えた

○教えてもらった名人
平澤桂子さん
紙作り19年の職人さん。制作中の動作一つにも意味のある手順があり、無駄のない動きが美しい。わかりやすくやさしく教えていただきました。

つよくて、しなやかな和紙のような一年に

できたての和紙は、パリパリのホカホカで食べてしまいたいくらいだった。温めた金属の干し板の上に、水を絞った紙を一枚ずつ貼りつける。焼きたてパンを待つような気分で紙から上がる湯気を眺め、乾くのを待つ。紙の端には、貼りつけるときに刷毛で伸ばしたコウゾの繊維が飛び出ていて、見れば見るほど愛着が湧いた。私の作った5枚の和紙のうち、商品としてだせる見栄えのものは1枚だったけれど、この満足感。慌ただしい12月の最中、和紙の淡い生成り色に包まれて穏やかな一日だった。

小川の横の畑に、刈り取り間近のコウゾを見に行く。刈り取りは1月とのことで、今回は見学。どう見てもこのボウボウのコウゾから、あの繊細な和紙ができるとは想像しにくい。紙作り、と聞いて思い浮かぶのは漉く作業だけれど、小川町和紙体験学習センターに行き、それ以外の数多い工程やそれにかかる時間や人手を知る。江戸のころはたくさんの紙がここから出荷されたそうだ。

まずは楮(かず)ひきからスタートした。すでに蒸してはがされた木の皮の一番外側の黒い部分を、石をつかってはがす。ここで黒い皮が残ると、後の工程で取り除くのは大変なので、きれいに仕上げなければならない。こういう単純作業は大好きで、寒さを忘れて没頭した。紙漉き、紙絞り、紙干しと、だんだんと植物が繊維になり紙になっていく過程を実感する。それにしても大量に水が必要だ。紙作りがここで行われたのはなぜですか?という私の質問に、「水があったから」という答えが返ってきた。やっぱり、水かぁ!

小川町和紙体験学習センターで、1日かけてじっくり学習コースを体験しました

20161228_01 1.楮ひき。外側の黒い外皮を削り取って白皮にする。石で削り細かい場所はナイフとハサミで。集中して無口に
2.紙漉き。漉き桁に紙の原料となる漉き水(水、コウゾ、ねり)を入れ、均等になるように揺らす。肩と体幹に力が入る

20161228_02 3.紙絞り。ジャッキを使い徐々に圧をかけて、紙から余分な水分をだす。使い込まれたジャッキが愛らしい
4.紙干し。暖めた金属の干板(ほしいた)に貼りつけて乾かす。しわができないように丁寧に素早く行う緊張のとき

○紙漉きを体験したい方へ
小川和紙体験学習センター:植物がどうやって紙になるのかを楽しく学べます。
事前予約制 TEL.0493-72-7262
埼玉伝統工芸会館:和紙工房で紙漉体験ができます。
予約不要(団体は要予約) TEL.0493-72-1220

○渡辺佐智(わたなべさち)
自然のなかで体を動かし、
おいしいものを食べることを愛する。
安全登山のための情報を
ウェブサイトでも発信
www.yamanosachi.jp
やまのさちサイトで番外編を公開中!
yamanosachiROGO
http://www.yamanosachi.jp/bangai.html

出典

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ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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