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山と温泉と地酒を楽しむ“山のセント酒” #6 那岐山・あわくら温泉 元湯と西粟倉ヒノキ醸造所のヒノキビール

山歩きのあとは温泉、そして訪れた土地のおいしいものをいただきたい。そんな山旅を愛する人におすすめしたい旅先を提案します!

山と温泉と地酒

『孤独のグルメ』など、著名な漫画、エッセイを多く執筆している久住昌之さんの作品に『昼のセント酒』というグルメ漫画がある。広告代理店に勤める主人公が罪悪感を感じながらも「今日は特別!」と、昼から仕事をサボり、銭湯に浸かり、ビールを呑むという漫画だ。さすがに平日の昼から仕事はサボらない(サボれない!)が、週末山に行った後は「今日は特別!」とふもとの温泉に浸かり、地酒を土産に買い、帰宅後は山の写真をつまみに一杯やっているランドネスタッフ(大垣)がいる。

そんなオジサン女子の「山と温泉と地酒」を紹介する連載です。

ふたつの海を見ることができる山、那岐山へ

第6回は鳥取と岡山の県境にある那岐山(1,255m)を目指します。那岐山は中国地方のちょうど真ん中に位置するため、天気が良いと瀬戸内海、そして鳥取砂丘越しに日本海が見渡せるという珍しい山。鳥取県の智頭町にある登山口から山頂を目指します。

智頭町の名産、スギの森を越え、高度上げて見えてくるのは、大神岩という岩。そこから1時間ほど歩くと山頂です。山頂は360度のパノラマが広がる展望で、大山など四国地方を代表する山も見渡せます。

その先は周回コースが続いていたり、隣の滝山という山まで縦走路が続いていたりと、さらに山歩きを楽しむことができます。

下山後は「あわくら温泉 元湯」へ

山で汗をかいた後は、下山口から車で40分ほどのところにある岡山県西粟倉村の「あわくら 温泉」元湯の日帰り入浴へ。この温泉は源泉の温度が14℃と低く、村内の間伐材から作られた薪でお湯を沸かすことで、適温にしています。レストランも併設するゲストハウスの温泉で、宿泊をすると庭で焚き火を楽しむこともできます。

温泉はとろみをまとった柔らかいお湯で、ラジウムやラドンという成分が多量に含まれている単純弱放射能泉。あたたかさが持続するので、下山後の疲れもほぐれやすい印象です。

浴室の椅子や脱衣所の床や壁など、施設内は村内で製材されたヒノキがふんだんに使われているのがこの温泉の特徴。木の優しい香りとあたたかみのあるつくりにリラックスできることでしょう。

お土産には味覚からヒノキを感じられるビールを

そして、お土産にはこちらも村の間伐材を使用した「西粟倉ヒノキ醸造所のヒノキビール」を。ビールを作る際の熱源もヒノキ、副原料にもヒノキを使った徹底ぶりで、口に含んだ瞬間、森の中で深呼吸をしたような香りが口いっぱいに広がります。醸造所はあわくら温泉 元湯の敷地中にあり、レストランスペースですぐに味わうこともできます(¥800)。

ヒノキ薫るシリーズの「ヒノキホワイトエール」(黄色のラベル)が甘みもあって女性も飲みやすいタイプ。道の駅などでも購入できるこちらのビールをお土産に帰路へとつきます。

次回は奈良県へ。冬も楽しめる高見山と高原の温泉、奥大和のハーバルクラフトビールをご紹介します。

あわくら温泉 元湯

岡山県英田郡西粟倉村影石2050
0868-79-2129
営業時間:15:00~21:00
料金:大人 500円
定休日:水曜日
https://motoyu.asia/

西粟倉ヒノキ醸造所

あわくら温泉 元湯内
https://www.hinokibeer.com

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PROFILE

大垣柚月

ランドネ, PEAKS / コントリビューティングスタッフ

大垣柚月

好きな登山スタイルはテント泊縦走。中でも好きな時間はテント場で1杯目のビールを口にする瞬間で、みたい景色のためなら、地球の裏側まで行ってしまうタイプ。気がつくと困り眉になっているが、困っている訳ではない。

大垣柚月の記事一覧

好きな登山スタイルはテント泊縦走。中でも好きな時間はテント場で1杯目のビールを口にする瞬間で、みたい景色のためなら、地球の裏側まで行ってしまうタイプ。気がつくと困り眉になっているが、困っている訳ではない。

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