冬山に持って歩きたいメリノウール製のミトンと作り手を紹介|山のそばでものづくりvol.15「マルコデザイン」志賀純さん
ランドネ 編集部
- 2023年11月23日
山のそばに拠点を置き、山の恩恵を受けながらものづくりをする人々に注目する本連載。今回は、編み物作家の志賀純さんにお話を伺いました。
※11月23日(木)より、ランドネ公式ECサイトで購入が可能です!
プロフィール
マルコデザイン 志賀純さん
静岡県出身。30年近く出版業界で編集・グラフィックデザインに携わる。2013年長野県大町市へ移住。2017年よりマルコデザインとして活動中。
遠い異国の伝統工芸を現代の山用にアレンジ
北アルプス山麓の長野県大町市を拠点とする、編み物作家の志賀純さん。直径2ミリほどの棒針を器用に使い、繊細な模様のミトンを日々編み続けている。「編み物の専門誌に載っていたラトビアミトンにひと目ぼれして、独学作り始めました」ラトビアでは昔から手仕事が盛んでさまざまな伝統工芸が育まれてきた。ミトンもそのひとつだ。
「東京でグラフィックデザインを生業にしていましたが、東日本大震災を機に食べものを自分で作りたいと思うようになり、長野県大町市へ移住しました。自給率の高い生活を目指して畑仕事と両立できる生業を模索していたら、ラトビアミトンに出会ったんです」
2018年には信州登山案内人の石川高明さんと出会い、ハンガロンという手袋の存在を知ることになる。ハンガロンはハンガリー産のグローブで、昭和のころの冬山登山の必須アイテムだ。フリースなど新素材の台頭でいつの間にか店頭から姿を消し、まったく手に入らなくなってしまったという。
5本指よりミトンのほうが指同士がくっついて暖かいが、細かい作業に向かないので三つ又が理想的」、「山で手袋を落とすのは命取りだからグローブリーシュは大事」、「動脈 が表皮に近い手首を覆わないと、冷えた血流で指先が凍える」など、志賀さんは石川さんから山用グローブに必要な機能を教わり、試作を重ねた末に新しいハンガロンを生み出した。
理想の暮らしと生業を手に入れた志賀さんが作る、色とりどりのあったかミトン。その一目一目には、異国や近代日本のストーリーもていねいに編み込まれている。
マルコデザインの商品ラインナップ
①草木染めミトン「さきわれ型」
指先が三つ又になったトリガータイプ。カメラのシャッターを押すなど、山でのちょっとした動作も着用したまま行なえる。ランドネECサイトで購入可能。14,000円
②草木染めミトン「ラトビア型」
オーソドックスなタイプの三角あたまのミトン。5本指やさきわれ型より暖かさを感じられる。街でも山でも活躍しそう。ランドネECサイトで購入可能。12,000円
③草木染めミトン「ネオ・ハンガロン」
指先が三つ又になったトリガータイプ。通常のさきわれ型と異なるのは、ハンガロンを復刻した模様と、グローブリーシュ用ループ付きであること。長野県大町市のBook café「三俣山荘図書室」にて販売中。赤・紺・グレー・黒の4色展開。 Lサイズ15,000円、Mサイズ14,000 円 ※ペールカラーの限定バージョンのみランドネECサイトで購入可能。Mサイズのみ。14,000円
④Kidsサイズ ミトン
子ども用サイズのミトンは受注生産で型や模様は応相談。親子でお揃いのミトンを身に着けて山へ出かけよう。4,000円~
▼ランドネ最新号のご購入はAmazonをチェック
SHARE
PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。