初めての雪山、なにを買えばいい?雪山ハイクに必要なアイテムをアウトドアショップでリサーチ!
ランドネ 編集部
- 2024年01月31日
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雪山ハイクに初挑戦するときに、使える夏山装備と、新たに買い足さなければいけない雪山装備とは?甲府市のアウトドアショップ・エルクで教えてもらいました!
雪山と夏山はどう違うの?
雪山が夏山と違うのは、当然ですが雪の有無。あとは寒さに加えて、濡れに対応できる装備や心構えが必要です。それに、靴やアイゼンで足が重かったり、装備が増えてバックパックが重かったりと、より体力が求められる覚悟もいりますよ」
そう教えてくれたのは、山梨県甲府市のアウトドアショップ「エルク」の綾井暸さん。初心者におすすめの雪山は、ロープウェーでいきなり森林限界を越えた雪山の世界に行ける、北横岳や木曽駒ヶ岳、谷川岳などだそう。「ただし、雪のコンディションによって難易度が違ってくるので、夏山以上に天候や雪の状況など下調べをして、条件のいいときに行くことが大切です。ガイドさんと行くのがもっとも安心ですが、経験豊富な信頼できる先輩といっしょに行くのもいいと思います」
準備万全に整えたらいよいよ白銀の世界へ。この時期しか見られない圧巻の景色が待っているはず。
いつもの装備から雪山でも使えるもの
バックパックやトレッキングポールといった基本装備に加えて、綾井さんが教えてくれたのはグローブと保温ボトル。「雪山ではグローブをアウターとインナーの二重にします。普段薄手のフリースグローブなどを使っているなら、雪山ではインナーとして使えますよ。また、雪山では水分補給を怠りがちですが、保温ボトルのお湯なら寒くならず、胃腸にも負担をかけません」
ザ・ノース・フェイス/イーチップグローブ
- ¥6,600
- カラー:ブラック、他4色
- 重量:約55g
サーモス/山専用ボトル 750ml
- ¥6,600
- カラー:サンドベージュ、他2色
- 重量:360g
雪山に行くまえに見直すべきアイテム
夏山などで使っていたアイテムは、実は雪山では使えない……なんてことも。雪山初心者の方がチェックすべき、見直しアイテムを紹介します。
登山靴
雪の上を歩くうえで、まず見直すべきは足元。雪山用の登山靴が夏山用と大きく違うのは、保温性と硬さ、そしてアイゼンを装着する「コバ」が付いていること。「雪山用の登山靴は雪や氷の上を歩くためと、アイゼンを着けるために、硬く頑丈に作られています。これは夏山用とは別に用意したほうがいいですね」と綾井さん。また、コバが前後にあるか、うしろだけなのかによって着けられるアイゼンが異なるので、アイゼンとセットで選ぼう。
ローバー/アルパインエクスパートⅡ GT W’s
- ¥75,900
- カラー:ターコイズ×アイスブルー
- 重量:750g(23.5㎝ /片足)
スカルパ/マンタテックGTX WMN
- ¥50,600
- カラー:コニファー
- 重量:710g(23.5㎝ /片足)
ベースレイヤー
夏山でも、肌に近いところに着るベースレイヤーが大事とはよく言われる。歩いていると汗をかき、止まっていると冷える雪山となると、ベースレイヤー選びはより重要になる。「ウールのものも温かいのですが、僕のおすすめは、メリノウールと化学繊維の組み合わせなど、保温と汗処理の両方の機能をもつもの。ベースレイヤーの中に着る撥水ドライレイヤーも、汗冷えを防ぐのに活躍しますよ。普段使っているものでもいいし、より温かい雪山用もあります」。
アークテリクス/ロー ジップネック ウィメンズ
- ¥17,600
- カラー:ボルドー、他3色
- 重量:200g
オンヨネ/レディス ロングタイツ(厚手)
- ¥8,800
- カラー:ブラック、他3色
- 重量:182g(Mサイズ)
小物
「雪山ではグローブが濡れると使えなくなるので、予備が必要です。インナーひとつはあるものを使うとして、アウターとインナーがセットになったグローブをもうひとつは用意しましょう。それと、厚みがあって保温力の高い靴下も、登山靴と合わせて選んで」と綾井さん。そのほかに、鼻や頬骨など出っ張っていて凍傷になりやすい部分を守るため、バラクラバ(目出し帽)も用意したい。
フィッツ/ヘビー エクスペディション ブーツ
- ¥3,520
- カラー:ライトブラウン、他6色
- 重量:160g
ブラックダイヤモンド/ソロイストグローブ
- ¥20,240
- カラー:ダークカリー、ブラック
- 重量:261g(M サイズ、1ペア)
アイゼンとスノーシューはどう使い分ける?
雪の上を歩くときに沈まないための道具がスノーシューやワカン。北横岳や木曽駒ヶ岳、谷川岳など人気の雪山に行くなら、雪がふみ固められているので、降雪直後以外スノーシューやワカンは不要。まずはアイゼン歩行ができるよう練習しよう。滑落のリスクがない場所を歩くならトレッキングポール、森林限界より上部に行くならピッケルも併せて用意を。
スノーシュー
スノーシュー(右)は浮力があるが大きく重い。ワカン(左)は携帯しやすいが、スノーシューほどの浮力はない。
アイゼン
雪山登山をするなら、雪や氷の斜面で滑らないために、アイゼンは必須。爪を引っかけない歩き方を身につけよう。
ポール
長さ調節ができる、2 本あって両手でバランスを取れるなど、滑落のリスクがなければ、雪の上を歩くうえではポールのほうが断然楽
ピッケル
滑落してしまったときに止めるためや、危険な箇所のトラバース(横移動)など、森林限界より上部でいざというときに使うことが多い。
店舗詳細
OUTING PRODUCTS ELK
- 住所:山梨県甲府市徳行4-13-9
- 電話番号:055-222-1991
- 営業時間:11:00~ 20:00(日曜・祝日~ 19:00)
- 定休日:火曜
教えてくれたのは
ELK店長 綾井 瞭さん
甲府のアウトドアショップ「ELK」の店長を務める。2023年からショップ40 周年企画として山梨百名山への挑戦をスタートした。
※お詫びと修正※
2024年1月22日発売「ランドネ 2024年3月号 No.134」におきまして誤りがございました。
詳しくは以下の通りです。
○P82 見直すもの01 登山靴の表記
(誤)▼写真右
ローバー/アルパインエクスパートⅡ GT W’s
¥75,900 カラー:ターコイズ×アイスブルー
重量:750g(23.5cm /片足)
▼写真左
スカルパ/マンタテックGTX WMN
¥50,600 カラー:コニファー
重量:710g(23.5cm /片足)
(正)▼写真右
スカルパ/マンタテックGTX WMN
¥50,600 カラー:コニファー
重量:710g(23.5cm /片足)
▼写真左
ローバー/アルパインエクスパートⅡ GT W’s
¥75,900 カラー:ターコイズ×アイスブルー
重量:750g(23.5cm /片足)
- BRAND :
- ランドネ
- CREDIT :
-
協力◉OUTING PRODUCTS ELK
Photo/T.Goto 後藤武久 Text/S.Yamaga 山賀沙耶
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。