苗場山・七ツ石山で静かな夜時間を楽しむ|秋こそ楽しみたい「山×夜時間」
Mt.ランドネメンバー
- 2024年11月01日
10月に入ってから、だんだんとすごしやすい気候へと移り変わり、秋風を感じながら山歩きを楽しめる時期がやってきました。今回は、秋だからこそ足を運びたくなる山をMt.ランドネのメンバーがセレクト。また、選んだ山といっしょに楽しめる、プラスαのテーマについても、あわせて紹介してもらいました!
秋の夜長は夜時間がメインの山旅をしてみよう
よい山にはよい水が流れ、その水で作ったよい日本酒があります。登った山の名がついた日本酒を、山で月を愛でながら、涼やかな虫の音が聞こえる場所でゆっくりといただく……。静かで人工の光が少ない山でこそふさわしい、秋限定の楽しみ方ではないでしょうか。
日本は米どころでもあり、山の名前の日本酒がとても豊富です。天寿酒造の鳥海山、八海醸造の八海山、会津酒造の燧ケ岳、永井酒造の谷川岳……。山好きな方なら、目にしたことのあるお酒も多いのではないでしょうか。
今回は、お月見をするのにぴったりな山と、夜時間を存分に満喫することができる山小屋の2つを紹介します。
空を近くに感じる苗場山と、山の夜を満喫できる七ツ石小屋
まず皆さんにおすすめしたい「お月見にぴったりな山」は、新潟県と長野県をまたぐ苗場山。山頂には、日本の重要湿地500に選ばれた約700ヘクタールにおよぶ高層湿原が広がります。
その昔、平安貴族は月を直接眺めるのではなく、杯や池に映ったものを楽しんだそう。まさに、そんな楽しみ方ができそうな池塘(湿原にできる池沼)が山頂周辺に約3000箇所も点在しています。また、秋は木道の周りを彩る草紅葉を見ることができます。
来年は苗場山頂ヒュッテに宿泊して、澄んだ秋の風を感じながら、ゆっくりと池塘に映る星月を観察してみてはいかがでしょうか。
次に、秋の夜時間を楽しめる山小屋としておすすめしたいのが「七ツ石小屋」。
奥多摩にある七ツ石山は首都圏からもアクセスしやすく、体力に自信のない方にもおすすめの山です。山頂手前にある七ツ石小屋は素泊まりのみの自炊小屋ですが、それこそが夜時間を楽しむのにぴったりな理由。各々好きなものを作ったり飲んだりしながら、自分のペースで好きなようにすごすことができるため、山の夜時間を存分に満喫できます。いつの間にか薪ストーブを中心に山談義に花が咲くのも、この小屋ですごす夜時間のよさです。
時間と体力に余裕があれば、荷物を小屋において七ツ石山の先の雲取山まで、足を運んでみてはいかがでしょうか。
山にちなんだお酒は種類豊富!楽しみは下山後も続く
下山後に山を想う時間を楽しむためにも、小さめサイズのお酒はお土産にぴったり。
苗場山にも、山の名前をそのまま商品名にした「苗場山」という日本酒もあるのですが、今回は同じ苗場酒造の「ゆきのまゆ」という生酒の純米吟醸を飲んでみました。甘い香りと酸のバランスがよく後味もすっきり。柿とクリームチーズをクラッカーに載せた簡単なおつまみにもよく合い、ほどよい口当たりでした。
次に七ツ石小屋に行くときには、山のふもとで買い集めたワンカップの中から気分に合うものを選んで、おつまみとともに担いでいこうと思っています! おつまみは、おでんもいいな。
紹介した山
・苗場山(標高2,145m/新潟県・長野県)
・七ツ石山(標高1,757m/東京都・山梨県)
おすすめルート
■苗場山
祓川登山口~下之芝~神楽ヶ峰~苗場山~苗場山頂ヒュッテ~神楽ヶ峰~下之芝~祓川登山口
※2024年の苗場山頂ヒュッテの営業は終了しています
歩行時間:約8時間
■七ツ石山
鴨沢バス停~小袖登山口~堂所~七ツ石小屋~七ツ石山~七ツ石小屋~堂所~小袖登山口~鴨沢バス停
歩行時間:約6時間半
アクセス
■苗場山
【公共交通機関の場合】
上越新幹線・越後湯沢駅からタクシーで祓川登山口まで約30分
【車の場合】
関越自動車道・湯沢ICから約30分
■七ツ石山
【公共交通機関の場合】
JR青梅線奥多摩駅から西東京バスで鴨沢西行き/丹波山村役場行きから鴨沢下車。留浦行き→留浦下車、鴨沢まで徒歩10分
【車の場合】
国道411号線より村道小袖線を経由して、丹波山村営駐車場へ
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PROFILE
Mt.ランドネメンバー
山や自然をこよなく愛し、自分たちの“好き”を共有するコミュニティーサービスの一員。会員限定イベントなどを通じて、山や自然の新しい魅力を見つけたり、自分らしいアウトドアを楽しんでいる。
山や自然をこよなく愛し、自分たちの“好き”を共有するコミュニティーサービスの一員。会員限定イベントなどを通じて、山や自然の新しい魅力を見つけたり、自分らしいアウトドアを楽しんでいる。