BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

8 Peaks BREWING(エイトピークスブルーイング)│山とクラフトビール〜ブルワーを訪ねて、特急で!〜

下山後の一杯はどんな飲みものでもおいしい。
とくにシュワっとする、地元ならではのクラフトビールは格別です。
そんな特別なビールを作っているブルワーさんを訪ねて、そのおいしさ、魅力をちょっとだけ深く紹介します。

みんなが憩うときのひとつのツールとしてありたい

8 Peaks BREWING(エイトピークスブルーイング)  齋藤由馬さん

 

新連載の第一弾は長野県茅野市にあるエイトピークスブルーイングに決まった。ランドネ編集部は、いつも取材前後に登山に誘ってくれる。楽しみに思いつつも、いかんせん朝が早いのと自分の体力のなさが心配で、前日は少し憂鬱になる。けれども、この日は登山なしでお昼すぎにエイトピークスブルーイングに向かうとの連絡。寂しいような、少しうれしいような。出発前に新宿駅のBERG(ベルク)でホットチリドッグをビールで流し込み、駅弁屋「頂」で駅弁をふたつ購入し、いざ、あずさへ。今回は大好きな深川めしと意外と食べたことのなかった茨城の牛べん。両方期待を裏切らぬおいしさで、ビールを1本しか買ってなかったことを後悔した。

8 Peaks BREWING(エイトピークスブルーイング) 長野県茅野市北山4035番地196 TEL.0266-78-7970。※工場併設のショップで瓶ビールを購入可能(不定休)。取り扱い店舗はHPをご覧ください。

 

エイトピークスブルーイングはシンプルでおしゃれな外観。醸造所の中に入ると、齋藤由馬さんが笑顔で現れた。軽いあいさつを終えると、齋藤さんによる約4時間の取材……いや単独トークショーが始まった。終業式の校長先生の話なんて比べものにならないほど長い。そして子どもたちの健全で実りある休みを願う校長よりも、ずっとずっと熱くビールのこと、ホップのこと、八ヶ岳への想いを語ってくれた。

まずビールを作ることになった経緯について。齋藤さんは20代で会社勤めを辞め、花農家の4代目として実家に戻った。ただそこで縮小が予想される花市場の将来性を危惧し、もっと直接的に人の役に立つ仕事がしたいと、ビールの原料となるホップに目をつける。最初はホップ農家になろうと試験栽培を始めたが、それをビールに加工した際の味や香り、その醸造特性を知らない限りは良いホップを作ることができないと考え、先にビールの醸造をすることを決意するのであった。

△国内でホップの栽培をしているのは、北海道、青森県、岩手県、秋田県、山形県、そしてエイトピークスブルーイングがある八ヶ岳。

 

ビール醸造をする前に、勉強のためビールが文化となっているドイツのバイエルンへ半月ほど滞在した。毎日、朝から晩まで醸造所めぐり。かなりローカルな醸造へも足を運んだ。

そんなある日の帰り、ふらっと入った年季の入ったビアバーに入った。となりに座ったお客さんにおすすめのビールを聞いたところ、「この町のビールに決まってるじゃないか」と笑いながら怒られ、言われるがままに頼んだのが地元のビール(ヘレスビール)。これがハッとするほどおいしかったという。しかし、お土産におなじビールを買って帰り、その日の夜にホテルの部屋でひとりで飲んでみると、先ほどの感動はなかった。「ビールはおいしく飲むシチュエーションがあるからこそおいしく感じる、味覚には外部環境が大きく影響する!」と、齋藤さんは身をもって感じた。

それが2018年にエイトピークスブルーイングが自然あふれる八ヶ岳に拠点を作ったこと、ビールの味だけにこだわるのではなく、お客さまのライフスタイルに寄り添うことを理念のひとつに置いていることに深く関係しているといえるだろう。

△人を幸せにするビールがここで生まれる。

 

齋藤さんの今後の目標は、いつかエイトピークスブルーイングのビールを飲みに八ヶ岳に行きたいと思ってもらえるようにすることだと言う。そのために、おいしいビールを作ることはもちろんだが、地域のステークホルダーとの協業と八ヶ岳のシチュエーション作り(町づくり)が必要だと力強く話してくれた。

齋藤さんはビールの誕生から進化までを文化人類史とともに年号付きで流れるように解説してくれた。ビールとホップのことをここまで深く知り、つねに考えている人はほかにいるだろうか。そんな人が作るビールがおいしくないわけがない。シグネチャーであるヤイヤイペールエールは、ビールの歴史とホップへのこだわりがすべて詰まった齋藤さんの最高傑作だ。

△ビールを片手に未来の八ヶ岳について盛り上がる

 

あっという間に単独トークショーがホップの栽培も奥深い。終わり、帰りのあずさへ飛び乗った。買い損ねた駅弁を思いながら、齋藤さんが言っていたおいしいシチュエーションってやつを思い返す。次は八ヶ岳を登ってから齋藤さんのビールを飲もうと思う。

下山後の一杯は……

ヤイヤイ ペールエール

682 円(税込)
スタイル:ペールエール
アルコール度数:5.5%
サイズ:330㎖
柑橘系の香りと優しい苦みのある味。肉とこのビールを交互にいただいてみると、肉の脂の旨味とビールの苦みが相乗効果を生み出し、新たな境地に! 終われない!

おすすめの山「唐沢鉱泉〜黒百合ヒュッテ」

「唐沢鉱泉から黒百合ヒュッテまで歩き、ちょっと岩場を登ると見えるスリバチ池を見て帰るコースです。早朝早めに出て、14 時すぎくらいに戻ってくる計画がいいですね。時期としては6月がおすすめ。スリバチ池に溜まる雪解け水が、なんともいえない幻想的な光景なんです」

 

SHARE

PROFILE

オガサワラガク

ランドネ / 餃子超人

オガサワラガク

餃子に魅了され、あらゆる手段で餃子情報を発信する、餃子愛好家。ビールについてもかなり詳しい。登山は始めたばかり。

オガサワラガクの記事一覧

餃子に魅了され、あらゆる手段で餃子情報を発信する、餃子愛好家。ビールについてもかなり詳しい。登山は始めたばかり。

オガサワラガクの記事一覧

No more pages to load