近海キャスティングのスタンダード、NEWスパイクシリーズ登場!
SALT WORLD 編集部
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2020年の初夏。テンリュウから4世代目となるスパイクシリーズがリリースされる。近海のオフショアキャスティングに照準を合わせている同シリーズ。ここでは玄界灘で取材したスパイクシリーズの魅力を、同社のフィールドアドバイザー澤田利明さんのインプレッションとともに紹介していく。
憧れに近づくためのスタンダードロッド
新たなスパイクシリーズ、コンセプトは「近海キャスティングのスタンダード」だ。マニアックな側面を持つマグロ、ヒラマサを狙ってのキャスティングゲーム。しかし、近年は国内でのフィールド環境も整い、誰もが憧れの大型魚に挑戦することが可能になっている。だからこそスパイクシリーズは、エキスパートだけが使いこなせるものではなく、誰にとっても使いやすいロッドを目指して作られている。とりわけキャスト性能は高い。老若男女、誰がキャストしても安定した飛距離を出すことが可能。また、掛けてからも可能な限りアングラーが優位に立てることを考えた、ユーザーフレンドリーな設計となっている。
ベストな素材とテーパーをとことん追求
スパイクシリーズの二大特徴である、キャスト性能の高さを生み出すシャープさと大物に対抗できるネバリ強さは、ロッド設計においては相反する要素となるのが一般的だ。この2つの要素を両立したのは適材適所の素材セレクトとテーパー設計。結果だけを記すのは簡単だが、ベストなテーパー設計の決定にいたるまでは、カーボン繊維の太さ、プライ数など、数多くの試行錯誤、プロトモデルのテストが行われた結果だ。
また、新たなスパイクシリーズの特徴でもあるC.N.T(カーボンナノチューブ)を採用にも注目したい。中空のチューブ形状で適度なしなやかさと高強度を持つ超微細なマテリアル、C.N.T。これをカーボンの繊維自体をつなぎとめるレジン(樹脂)の間に入れ込むことにより、繊維間の結びつきを高めているのだ。自重を大きく変えることなく、ブランクスに強靭なネバリを与えることが出来たのはC.N.Tの採用によるところも大きい。
しなやかでシャープなイエローテールモデル
今回のスパイクシリーズは、イエローテールモデルとツナモデル、2つにカテゴライズされている。玄界灘での実釣テストではヒラマサを狙った。そこで、まずは澤田さんがヒラマサキャスティングロッドに求める要素を確認してみた。
「使用するルアーのウエイトの幅がとても広いので、あまり硬すぎるロッドでは使いづらいし、投げにくい。しっかり胴から曲がりながらも、ルアーのアクションがつけやすいロッド、というのが望ましい。また、曲がるといってもあまりに曲がりすぎると、浅場での大型を止めるようなファイトを展開しにくい。これらのバランスを考慮し、ベストなセッティングを施したロッド、というのが理想的です。ヒラマサの場合、マグロと違って基本的に短時間勝負のやり取りになる。全体的な仕様としても、しっかりとヒラマサの走りを止められるロッド、というイメージですね」(澤田利明さん)
イエローテールモデルは3アイテムをラインナップ。テーパーはファーストテーパーの前作からレギュラーテーパーへと設計を変更。小さな入力でもルアーのウエイトを乗せやすく、ブランクスの反発力を利用して飛距離を出すことができるのが特徴だ。反発力とネバリのベストバランスを追求、操作性に優れたシャープさを持ちながら、曲げ込んだときのネバリ強さを確保する設計となっている。アンダーハンドでキャストしてみれば、その特性の恩恵を感じることができるだろう。SK772S-M、SK822S-MHは前作に比べリアグリップを長く設定。キャスト時にスイングスピードが上がり、飛距離アップに貢献する要因のひとつとなっている。
キハダ&大型ヒラマサに対応するツナモデル
ツナモデルは、前作のライトタイプの後継となる2アイテムがリリースされる予定だ。近海のキャスティングゲームを念頭においているため、モンスタークラスのクロマグロではなくキハダをメインターゲットに、大型ヒラマサにも照準を合わせている。大型魚とのパワーファイトを想定し、メイン素材には低弾性カーボンを採用。反発力を確保するためのハイテーパー設計とすることで、低弾性カーボンの弱点であるシャープさを獲得している。
また、ベリーからバットにかけて、徐々にパワーアップすることでシャープなキャストフィールとネバリ強さを両立。さらに大型魚とのやり取りで、理想的なファイト姿勢を実現できるアシストグリップをフォアグリップ上に配置。長時間ファイトの際にアングラーをしっかりサポートしてくれる。
「マグロに関してはサイズの大小を問わず、ラインクラスによっては長時間ファイトが要求されることになる。そのためアシストグリップがついていて、必要以上に手の力を使うことなくファイトを展開できるロッドに仕上がっています。アシストグリップはいいですよ。あれがないと…、というくらい素晴らしい。僕はギンバルをかなり下にセットするので、グリップを持つとバランスが悪くなる。必需品といえる仕様ですね」(澤田利明さん)
ここで注意点をひとつ。スパイクシリーズは、2つのモデルにカテゴライズされてはいるが、いずれも応用力は高い。ヒラマサ、キハダ、クロマグロ、ブリ、シイラ、カツオなど、フィールド特性やターゲットのサイズに応じて、モデル名に囚われる過ぎることなく使用できることをお忘れなく。
抜群のキャスト安定性と粘り強さで大型魚に挑む
今回のテストでは手応えのあるヒラマサに出会うことはできなかった。それでも、さまざまなタイプのルアーを、休むことなくキャストし続けることで見えてきた性能も多い。
「スパイクシリーズは、全体的に力まずにキャストしても飛距離が出せる。胴にパワーがあって、滑らかに曲がってくれるので、あまり力に自信がない人でも飛距離を稼ぐことができると思います。まったく疲れない、とは言いませんが(笑)、疲労感はかなり少ないと思いますよ。ルアーの操作性もいい。バット部が硬くて、ティップ部は軟らかいので、ちょっとの入力でもルアーに力が伝達しやすい。ポッパーを使っても水の掴みがかなりいいし、ペンシルも水面に飛び出しにくく容易に扱えますね」(澤田利明さん)
リリースは初夏を予定。アングラー目線のキャスト性能、ファイトを展開しやすいそのネバリ強さ、安心感を、ぜひともご自身の手で実感していただきたい。
「スパイク」に関する詳細
https://fishing.tenryu-magna.com/offshore/spike.html
問い合わせ
株式会社 天龍
釣具事業部専用ダイヤル
TEL : 0265-26-8880
FAX : 0265-26-7570
受付時間 : 9:30~17:30(土日・祝祭日 定休)
https://fishing.tenryu-magna.com/
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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