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漁具系ルアー・インチクの基本【ソルトワールド基礎講座】
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SALT WORLD 編集部
- 2020年06月28日
INDEX
漁具系ルアーのなかでも特に人気のインチク。青物だけでなく幅広いターゲットに対応するうえ、大型魚のヒットが楽しめることでタイラバに負けない魅力を持っています。今回は、「最強ルアー」と言う人もいる和製ルアー、インチクの基本的な使い方、釣り方を紹介します。
原型はマルゴナマリという漁具
いまや全国的に親しまれている漁具系ルアーの世界。手軽で簡単で、多様な魚種に効くとあればそれも当然だ。そんな漁具系ルアーのなかでも、大型魚のヒット率で人気が高いのがここで紹介するインチク。タイラバほどメジャーな存在ではないが、その実力はかなり高いのである。
インチクは北陸地方を中心とした日本海側で発達した『マルゴナマリ』という漁具が原型である。マルゴというのは関東で言うワラサ、関西で言うメジロのこと。つまり、ブリ系の青物を釣るために考案された和製ルアーなのだ。そのため形はシンプルで余計な装飾もなく、むき出しの鉛にタコベイトが付いただけ。ルアーっぽくないルックスは漁具に共通する特徴だ。しかしそれを現代風に改良・アレンジした現在のインチクはサイズやカラーのバリエーションも多く、あらゆるシーンに対応することが可能だ。
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ターゲットは無限
元々のターゲットが青物であることは前述の通りだが、インチクもタイラバ同様、多種多様なターゲットに効果がある。ざっと挙げるだけでも、カサゴ、ハタ、ソイ、メバルなどの根魚、ヒラメ、カレイ、マゴチといった砂物からマダイ、シーバス、タチウオ、さらにはブリ、カンパチ、マグロ類と枚挙にいとまがないほど。
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特筆すべきはこれも前述した通り、ヒットする魚が相対的に大型であること。タイラバにはそれほど大きくない魚も掛かってくるが、インチクに食い付き、ハリ掛かりしてくるのはその魚種の中でも大型の個体が多い。そんな点も隠れたファンが根強く存在する理由だろう。
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タイラバとの違いは?
ではなぜインチクには大型魚がヒットしやすいのか? と考えた場合、真っ先に上がるのはシルエットの大きさ。球状のヘッドに細いスカートとネクタイが付いた平均的なタイラバに比べ、インチクはヘッド自体にメタルジグ並みのボリュームがあるうえ、トレーラーもタコベイトやグラブ(ソフトルアー)を装着。サイズからくる全体のアピール力だけでなく、そのルアーが動く際の強い波動も、大型魚を誘ううえで武器になると考えられる。
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また使用タックルも、ソリッドティップを採用するなどして食い込みを重視するタイラバに対し、インチクは専用タックルのほかライトジギング用のロッドも流用可能。ジギングからインチクに入ってくるアングラーや、メタルジグのフォロー的にインチクを持っていく際にも取っつきやすい。
使い方はタダ巻きのみならず
タイラバの使い方は基本的に落として巻くだけ。余計なアクションはつけないほうが良いが、インチクはタダ巻きのみならずロッドワークで動きを与えるのも効果的。この点でもメタルジグに近い。
インチクのことを別の地域では『ギャーギャー球』と呼ぶそうだが、その語源はしゃくるのが辛くて漁師さんがギャーギャー叫ぶから。つまり本来のインチクは、激しくしゃくって使うものでもあるということだ。ただ、アクションをつける場合は激しくしゃくるだけでなく、スピードやピッチをいろいろ試してその日のヒットパターンを見つけたい。なお探るレンジはボトムが中心となるが、狙う魚種によって様々。船長の指示を基準にアレンジしてみよう。
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漁具というのは元来、漁師さんが効率よく魚を獲るために磨き上げたものだから、構造も使い方も極めてシンプル。しかしそれゆえ、使う人によって歴然とした差が出る釣りでもある。釣れないときは釣れているアングラーを観察して、その日のヒットパターンをいち早くつかむことだ。
インチクの標準タックル
ロッド:6.5~7フィート(タイラバ用、ライトジギング用)
リール:小型ベイトリール
ライン:PE0.6~1.5号
ショックリーダー:フロロカーボン16~40lb
インチク:60~150g
トレーラー:タコベイト、ソフトルアーほか
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PROFILE
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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