宮城県・仙台湾沖のマダイSLJ攻略【後編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年11月07日
全国各地どこでも誰でも楽しめる手軽さ、そしてゲーム性の高さゆえ、いま最も注目を集める「スーパーライトジギング」。そのブームの牽引役のひとりであるメロン屋工房・永井真人が向かったのは、宮城県仙台湾沖。ターゲットは「マダイ」だ。まったくと言っていいほどに釣れていないという最悪とも言える状況のなか、永井は見事良型を連発させる。その攻略法とは……? 後編は、ジグをチェンジするところからスタート。ここから永井が勢いに乗る!(文中敬称略)
偶然ではなく確信へ。永井流マダイ攻略術!
ひと流し目ということもあり、もしかしたら〝たまたま〞釣れてしまっただけなのかもしれない……と永井は、ヒットパターンを確実なモノとするためにジグをチェンジした。
このときの船速は0.4ノット。無風なので、潮もあまり流れていないということになる。
そこで永井はジグを同じトリッカー2の30gにサイズダウン。投入してみると、これでも十分に底が取れてしまった。
「ジグが小さくなればシルエットは小さくなり、単純に動きもよくなります。軽くなるので、浮遊感も出しやすくなります。そうなれば、潮がなくてもジグはその緩い潮に乗るので、ラインに角度をつけやすくなります」
ジグは最低限底が取れる重さをセレクトするということにはこんな狙いもあったのだ。
そうやって攻めていると、海底から10mほど巻いたときになんと再びアタリ。10mといっても、ラインに角度がついているのでそんなに上ではない。魚はまたもやマダイ。同船者にはアタリもないなかでのまさに一人舞台だ。これには佐藤船長も驚きを隠せないようだった。
▲「快星丸」佐藤慎一船長も、メロン屋工房のスーパーライトジギングロッド&トリッカー2で会心の大ダイキャッチ! 永井のタックルを借りたのではく、自前だ。
こなると永井の勢いは止まらなかった。
ようやく風が少しだけだが吹いて来て、潮も流れ始めた。永井は再びジグをトリッカー2の45gに戻した。
「今は海底付近でアタリが出ていますので、最低限底が取れる重さのジグでラインをできる限り斜めにすることで、ヒットレンジを長くトレースすることができます。潮が流れているので、船もよく流れています。それでウエイトを重くしました。このトリッカー2は、まさにそのような攻め方に最適なジグ。もちろん、ラインが斜めになればなるほど、その分巻きの回数も増やすことも忘れてはなりません。20巻きほど巻いていますが、やはりジグはそれほどボトムから離れていないと思います」
▲0.6号はベイトにしか巻いていなかったので、タックルはベイト。フックも軽くして狙って獲った一枚。
▲記者との相性が悪い(?)ためか、ツライ取材が多い永井。だが、今回は絶好調! 自然と笑みもこぼれる。
マダイジギングはキャストして斜めに引く状況では、ただ巻きで泳ぐジグ(トリッカー2)が最適で、逆に水深が深くてドテラ流しでもバーチカル気味になるような状況では、しゃくってあまり動かないジグ(メロン屋工房でいえばドロッパーなど)が最適となる。ジグの個性を理解し、それを的確に使い分けることがいい結果に結びつきやすい。
完全にパターンにハマっているようで、さらに永井は4kgオーバーの見事なマダイをキャッチ。3枚目だ。しかもこのマダイはトリッカー2を丸呑み。それだけ永井の攻略が見事にマッチし、マダイに違和感を与えずに食わせられたということである。
▲本釣行永井の最大は、トリッカー2の45gを丸飲みにしていた。それほど永井の攻略法が状況にぴったりとマッチしていたということだ。
ベイトに合わせジグをダウン。ラインを細く、フックも軽く
潮は時間を追うごとに速くなっていった。潮が速くなれば、魚たちの活性も上がる。ベイトが海面に浮き、メジがそのベイトを追って跳ね始めた。ベイトは3~4cm程度のカタクチイワシだった。
永井は、そのベイトにジグのサイズを合わせるべく、30gのトリッカー2にチェンジした。
ただ、潮が速いため、30gではこれまでのタックルでは底が取れない。
そこで永井が取った作戦は、まずはメインラインをPE0.6号と細くした。もちろんこれは青物(ワラサ)の気配がない、ということを確認した上で号数を下げている。青物が回遊していれば、ラインは0.8号のままだ。次に、フックを上ツイン下シングルから上下シングルにした。
「これによって僅かでもフックの抵抗を減らすことができますので、少しでも軽いジグを使うことができるようになります。また、ジグの動きもよくなります」
この作戦も見事に奏功し、またもや永井はマダイをヒットさせたのだった。
▲的確な状況判断を行いそれに確実に釣法をマッチさせ、結果良型を4枚キャッチした永井。撮影を手早く済ませ、マダイを確実にリリースしていく。
二日目は予定通り根魚スーパーライトジギングを楽しんだ永井。ウワサ通りの良型アイナメの他、もの凄い体高をしたマゾイやメバルなど三陸の海の豊かさを満喫し、大成功で取材を終えたのだった。
さあ、永井は次はどのエリアにスーパーライトジギングタックルを持ち込み攻略するのか。乞うご期待!
▲三陸は沖合を親潮が流れ、世界でも有数の豊かな漁場が広がっている。ホウボウもメバルもアイナメもデカイ! 根魚はリリーサーを使ってリリース。このリリーサーは船に常備しているのでぜひご利用を!
▲二日目の金華山沖の根魚スーパーライトジギングではこんなグッドサイズのマゾイが! ジグはもちろんすべてメロン屋工房。
【この記事は2020年2月現在の情報です】
宮城県・仙台湾沖のマダイSLJ攻略【前編】はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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