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「超深海・ベニアコウチャレンジ」山本啓人がジギングゲームの最深部に迫る!【前編】

いまあるすべてのタックル、そしてアングラーの能力をフル活用し、ディープウォーターに挑む! 限界に挑戦する高揚感とキャッチの達成感が山本啓人を駆り立てる。1000m超も視野に入れたベニアコウ狙い。ジギング最深ゲームの魅力を紹介する。

ディープフリークが教える深海の魅力

「深海釣りの魅力は頑張れば釣れるところです。ここが基本だし、とても大事。交通事故的に釣れる、ということもないし、しんどいと思って音を上げたら終わり。やったらやっただけ報われる。ここが一番いいところじゃないですか?

何百mも下のピンポイントを狙える船長の技術が凄いのは大前提ですけど、それに対して自分で選んだロッド、リール、ライン、ジグといったタックルはもちろん、ロッドワークなどのすべてが当てはまって初めて釣れる。そんなことから、自分ですべてやっている感覚が最高ですね」

1000mの水深を攻める気概があるならば、たとえばアブラボウズなら、自分の体重より重い魚に出会う可能性は決して低くはない。ベニアコウは現時点でジギングで狙える水深の、一番深いところにいる超高級魚でもある。

「限界にチャレンジしたいし、やるなら結果を残したいという気持ちもある。ジギングをやっているなら、いま使える道具で、自分のすべての力を使って限界にチャレンジする、ということが自分のなかのロマン。できるならやるべき、という考えで挑んでいます」

山本が現在、深海のターゲットとして見据えているのが、キンメダイ、クロムツ、アコウダイ、アブラボウズ、ベニアコウ(オオサガ、サンコウメヌケ)。

なかでも、アブラボウズ、ベニアコウは昨年から今年にかけて頻繁にアタックを繰り返しているターゲット。山本のアブラボウズへの挑戦の軌跡は、前号、前々号と本誌で紹介してきた。ここでは3月下旬、自身でも初キャッチというベニアコウゲームを中心に紹介する。

▲深海ゲームでは、浅場以上に船長の腕に頼ることになる。トップのキハダゲームと深海、上下のレンジで際立つ操船を見せる希少な船、竜海丸(鈴木直樹船長)。

最先端で固めた深海対応タックル

「タックルセレクトに関してまず大事なのは、自分の体力にあったものを選ぶことだと思います。強いだけ、硬いだけではダメ。自分の体力で使えるもの以上のヘビータックルを使っても、半日、1日を通して釣り切れない。ロッドの反発力などを借り、ラインもなるべく伸びないものを使う。リールも極力、軽く巻き上げることができるものを見つけてほしいですね」

ロッドについてはなるべく軽いこと。しっかり曲がって、復元するトルクがあることを重視している。実際に使用しているのは、オシアジガーインフィニティB61-10。山本の理想を叶えているロッドだ。

リールはオシアジガーの4000を使用している。十分なラインキャパシティを持ちながら大きすぎず重すぎず。高剛性なコンパクトボディにパワー、巻き上げトルクを秘め、軽さも兼備した深海ジギング対応リールだ。

「リールは製品によって外径が異なってくるし、リールシートの太さや形、大きさなどとのセッティングの相性も異なる。自分が持ちやすいものを使うのが第一ですね」

ハイギアとノーマルギア、いずれを選択するかは悩ましいところ。体力自慢なら回収の速いハイギア、体力に自信がない方はノーマルギア、という選択はひとつのセオリーとなる。だが、それだけでもないようだ。

「楽だから、というのではなく、ジャーク&フォールのフォールアクションをより有効に演出するため、ノーマルギアを使っています。ジャーク直後、少し間を置き、ラインを回収しながら落としていくのが基本ですが、ハイギアだとラインを巻きすぎてしまう。フォール時間、距離が短くなってしまうんです。深海になると、誘いは持ち上げて落とすしかできない。弾いたり、飛ばしたりはできないので、回収するラインの長さを第一に考慮して、ノーマルギアを選んでいます」

ファイト中のバラシを軽減するためにもノーマルギアは有効、という。

「ノーマルギアと比較すると、ハイギアはどうしても巻き上げが重くなってしまう。波で船が持ち上げられたときのように、急いで巻きたいときに、ハイギアだと巻き切れなくなってしまうことがある。ジグのアクションとバラシ防止のため、一般の方にもノーマルギアモデルを勧めています」

メインラインはオシアジガーMX4の3号をセレクト。リーダーはオシアジガーリーダーマスターフロロ18号を使用している。

「ベニアコウ専門なら2号を使いたいところですが、ラインは細くなればなるほど伸びます。伸びの少なさを優先するなら4号という選択もある。でも、潮による抵抗が大きくなってしまう。両者のバランスを考えて3号に落ち着いています」

使用ジグは、これまでアブラボウズ狙いでも実績を出してきたオシア スティンガーバタフライ イージーぺブル。引き抵抗が少なく、深海でも動きを出しやすいのが特徴だ。ベニアコウをメインターゲットとするなら、ウエイトは900g一択となりそうだ。

▲深海ゲームはまぐれが少ない。600mを超えてくると自分の力だけでは釣りにならない。タックルの能力も借りて自分の力を存分に出していかないと成立しない、と山本。

アタックさえ困難な深海の宝石、ベニアコウ

アブラボウズ、ベニアコウは一回の出船でともに狙うことができるターゲット。同じポイントで両者が釣れることもあるが、アブラボウズよりもベニアコウのほうがより深場に生息している確率が高い。フィールドにもよるが、山本が通う相模湾では1000m前後が目安となる。

「アブラボウズは体が大きいし、口も大きい。食べているものも大きい。対して、ベニアコウはどちらかといえば警戒心が強いし、好んで大きいエサを食べている魚ではない。簡単にたとえるなら青物と根魚、というイメージが当てはまると思います。

ベニアコウはアブラボウズよりも喰わせにくい感じです。ジグを小さくして喰わせることを考えたいんですが、水深の深さゆえそれが出来ない、というところが難しいですね」

潮流の速さなど、海況によってアブラボウズは狙えるが、ベニアコウのポイントは攻めることはできない、という日もある。基本的にアタックできる可能性がとても低いのが現状だ。

専門に狙おうとしても、ジグを小さくするアプローチは難しく、何が喰ってくるかわからないからラインもあまり細くはできない。タックルもそれなりに強くしておかなければならない。100㎏オーバーも現実的で、ビッグフィッシュに対する難しさがあるアブラボウズと比べ、異なる次元でキャッチするのが難しい魚なのだ。

▲オシア スティンガーバタフライ イージーぺブル900gに思いを託す。このジグが1000m、1㎞先で魚とコンタクトを取ってくれるのだ。
▲山本の使用タックル。ロッドはオシアジガーインフィニティB61-10、リールはオシアジガー4000。これらのタックルなくして、山本のベニアコウゲームは成立しない。

「超深海・ベニアコウチャレンジ」山本啓人がジギングゲームの最深部に迫る!【後編】はこちら>>>

「超深海・ベニアコウチャレンジ」山本啓人がジギングゲームの最深部に迫る!【後編】

「超深海・ベニアコウチャレンジ」山本啓人がジギングゲームの最深部に迫る!【後編】

2021年12月30日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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