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【岐阜・大江川】自由の国アメリカ発のバス釣りにバイク&フィッシュの自由さで挑む|BIKE&FISH

自転車と釣りを同時に楽しむ「バイク&フィッシュ」。渓流にヤマメを追った第1回が好評とのことで、晴れて第2回目の釣行へ。今回はルアーフィッシングの人気ターゲット、ブラックバスを狙って、岐阜県・大江川を訪れた。
案内役は自身も自転車と釣りの楽しい関係を模索している「サークルズ」の池山さん。普段は冬の琵琶湖にビッグバスを狙うシリアスなアングラーであり、過去にはシクロクロスレースを最上位カテゴリーで走ったバリバリのライダーでもある。池山さん、ライターの小俣、フォトグラファーの田辺さんはみな90年代後半のバス釣りブームを経た世代。バス釣りの酸いも甘いも経験してきた3人組が自転車で挑んだ、中部地方屈指の激戦区・大江川での釣りをドキュメント。カジュアルなバス釣りの雰囲気にマッチした、肩の力が抜けたバイクセッティングやギアも必見だ。

バイクTOフィッシング、岐阜の有名リバーに挑む

ブラックバスはBIKE & FISHにもっともうってつけなターゲットだと思う。岸辺からする釣り「陸っぱり」(おかっぱり)のスタイルが確立していて、広大なフィールドでも魚のいるポイントが比較的つかみやすいし、何よりも、琵琶湖や霞ヶ浦といった、自転車乗りになじみ深いフィールドは日本有数のバスフィッシングエリアでもある。ビワイチやカスイチの折に、釣り人の姿を目にしたことのある人も多いはず。前回、早春の渓流編で辛くも1匹のヤマメを手にした我々一行の次のターゲットは、ブラックバスだ。

BIKE & FISHの楽しみ方は無限、と前回書いた。連載名を『BIKE & FISH JAPAN 自転車で釣る日本』としたのは、実際にそれぞれのスタイルで自転車と釣りを合わせて楽しむ各地のライダー/アングラーを紹介することで、日本の釣りと自転車文化の豊かさにフォーカスするため。その意味で、ずっと一緒に釣り走りたいと思っていた人がいる。名古屋のショップ〈サークルズ〉の池山豊繁さんである。今回は、池山さんとともに、中部地方を代表するバスリバー、岐阜県の大江川に自転車でやってきた。

小俣の愛車は〈サークルズ〉が手掛けるSim Works のDoppo ATB。中部地方でハンドビルドされるバイクだ。生まれ故郷へと帰ってきた記念に、池山さんに撮っていただいた

“BIKE TO”と題して、サークルズでは、自転車+αの楽しみ方をかねてから提案している。もともと釣りが好きだった池山さんは海外の情報にも触発されながら、自らの自転車と釣りというお気に入りのアクティビティーを組み合わせるようになった。

BIKE TO FISHINGである。名古屋からも近い大江川はそれがゆえに人気釣り場でもあり、激戦区。「釣れるかどうかはわかりませんよ」と本気とも冗談ともとれる池山さんの言葉に一抹の不安を覚えながら、早朝の大江川に竿を出した。

なんとか一匹を! 毎回の苦戦に一同焦る

初めての釣り場の一投目というのは、昂ぶるものだ。しかし投げたルアーに反応はなし。目の前では、ブラックバスが小魚を追いかけてバシャバシャと水面でボイルしているのだが……。しかし今日は、自転車がある。釣れなければびゅーんとひとこぎ、ポイントを変えてしまおう。

さすがは激戦区の大江川、気がつけば少ない駐車スペースはアングラーのクルマでびっしり。必然、駐車スペースの周囲には釣り人が溢れるわけだが、自転車な我々はそれを回避して、よさそうなポイントを効率よく巡ることができる。池山さんがこのフィールドでBIKE & FISHを楽しむ理由はここにある。

「うわ、ここ釣れそう」「釣れちゃうでしょう」魚の気配漂うポイントにニヤニヤが止まらない
見えていた小バスをからかってやろうとワームを投げたら飛びついてきたブルーギル。どんな魚でも、釣れれば正直うれしい

都市型河川である大江川は全面的に護岸されているが、川べりには未舗装路も多いから、太めのタイヤを履かせたグラベルバイクの具合がいい。池山さんのスカラーには、もともとはドロップハンドルがついていたというが、釣りの機動性を考えてフラットバーに換装。ルックのフラットペダルやバイクパッキングラゲッジなど、ミニマルな装備はローカルサイクリストの「ちょっとそこまで」と気張らないところがいい。

テンポよくポイントを回りながら、ルアーを投げ込んでいく。が、釣れないのである。手を変え品を変え、あれやこれやとルアーを変え、ポイントを変え……釣れない。

1投目の興奮はどこへやら、次第にポイントを移動するためバイクに乗るのすらおっくうになってくる。釣れないと、ライドの足取りも心なしか重くなる。いかんいかん。

釣れればうれしいもの。それが自分でなくたって

ゲストに待望の一匹を釣ってもらう、あるいはお気に入りのルートを案内する。釣りも自転車も、ガイドをする喜びというものが共通してある。この日の池山さんは、我々に一匹を、そして岐阜の牧歌的な風景を楽しんでもらおうと手と尽くしてくれた。

岐阜県海津市は小麦の生産が盛ん。秋とは違う黄色い畑の中を走るのは気持ちよいの一言

小麦の山地である海津市らしく、青々とした小麦畑を縫うように走るロケーションは最高の一言。あとは魚が出てくれれば。魚の絵がなくては、BIKE & FISHは企画倒れの危機。池山さんも僕も、さっきまでの談笑ムードはどこへやら、真剣な一投を続けていく。

「釣れませんねぇ」「釣れませんねぇ」数時間、同じ会話
琵琶湖で大物を狙う池山さんの夢をすくうネット。かなり大ぶりだが、ライド時にはバタついて引っかからないよう気をつけている

バシャッ! 快音の手応えあり。駆けつけると池山さんがいいサイズのバスを手にしている。やりましたね、というと池山さんは複雑そうな表情。

じつはこのバス、釣れない我々を見兼ねて竿を出した田辺フォトグラファーがお助けで釣り上げたのだった。朝から頑張る我々ではなく、ちょっとルアーを投げた彼にかかるとは……ありがちではあれど釣りの妙味に、一同笑い合った。

そしてサカナの絵を担保できて、ガイド役の池山さん、フォトグラファーの田辺さん、そして編集の僕の3人ともが安堵したのだった。釣れてよかった、いずれにせよ。

BIKE & FISH バス釣りバイクチェック

自然と向き合う「BIKE & FISH」では、バイクのセッティングやギアチョイス、パッキングまで各人のスタイルが反映される。サークルズ池山さんのバイクセットアップをご紹介。

スカラーバイクスをフラットバー仕様に

バイクブランドはアメリカ・モンタナ州で気鋭のフレームビルダーとして腕を奮う、アダム・スカラーがハンドメイドするスカラーバイクス。グラベルオールロードバイクとしてオーダーしたが、モンスタークロス(太いタイヤのシクロクロス)的なニュアンスを制作時に伝えたという。当初のドロップハンドルから釣り時の移動のしやすさを踏まえてフラットバーに変更。池山さんはこれで平易なトレイルライドまで楽しんでいる。

ラゲッジ類は、カルフォルニアのハンドメイドブランド、アウターシェルアドベンチャーで統一する。Drawcord Handlebar Bagは、ドローコード式でとにかく開閉がしやすいのが特徴。この日は主に行動食や自転車用品を収納

フロントシングルバイクで、リア変速はマイクロシフトのサムシフターで行う。8〜10速に対応するモデルもあるから、古い変速機も使える。池山さんは11速の11-42Tをこれで引く。ブレーキレバーはポール、グリップは減りづらくて気に入っているというエルゴンのもの。

ハンドルバーはトムソン。しかしこれは自社ブランドシムワークスのMowmow CrMo Barに近々換装予定。 ハンドル幅は750mm。アメリカでは800mmまで広がってきているが、日本の交通事情を考えるとこの辺りがバランスがいいのではないか、とは池山さんの弁
アウターシェルアドベンチャーのポーチは飲み物やモバイルバッテリー、あるいは釣りで出た糸くずなどなんでも放り込める
長年愛用しているフィジークのゴビは数個所有してきたが、この酷使具合
ペダルはルックのフラットペダルTRAIL GRIP。交換可能なビブラムソールや実用車感の出る、ちょっと田舎臭いリフレクターがお気に入り。釣りを絡めたライドではウェーダーのフェルトソールのブーツを履くこともあるため、踏み面の大きいペダルが重宝する
ブレーキはポールのクランプラー。池山さんは機械式ディスクブレーキが好み

リアディレーラーはスラムのForce。11速のロードバイク用のコンポだが、ロングケージのためスプロケット最大42Tまで対応する。ホワイトインダストリーズのフロントシングルチェーンリングが40Tなので、ギヤ比1:1以上を実現。

河原の荒れた道やちょっとした上りのときに、軽いギヤは重宝する

タイヤはサークルズのオリジナルブランド、シムワークスとパブレーサーのコラボモデルSuper Yummy。27.5インチ(650B)でタイヤ幅2.22インチというタフネスなツアラーモデル。サイドカットに強く、昔のクロスカントリーレースタイヤに近いブロックパターンだ。チューブレス対応だが、池山さんはBIKE & FISHのときにはチューブドで運用。走りの軽さよりもトラブル時の修理のしやすさを優先。パンク修理に手間取るとそれだけ釣りをする時間が減ってしまう。

舗装路でも軽い走りがお気に入り

魚のノセやすさを期待、パックロッドをチョイス

ロッドはスカジットデザインズのパックロッド。ミノーイングに適した渓流用のロッドだが、ミノーが好きな池山さんは魚のノセやすさを期待して導入。

大江川を釣るためのルアーセレクト。ジークラックのワームや、デュオのレアリスなど地元中部地方のブランドのルアーはやはりローカルの釣りで実績が高いという
メイドインアメリカのヘビーデューティーなボガグリップ
あると何かと便利なストラップはボレーとサークルズがコラボしたPack It Right Straps。BIKE & FISHではロッドをトップチューブにくくり付けたりと出番は多い

気張らないライドを提案するサークルズ
気張らないバス釣りとの好相性

池山豊繁(いけやまとよしげ):名古屋の自転車ショップ「サークルズ」で長く店頭に立ち、現在はCWD(サークルズワールドディストリビューション)で、洋の東西を問わず世界中の優れた自転車関連アイテムやアイデアを届けている。得意な釣りは冬の琵琶湖のビッグバス狙い。 @4ge0404
サングラスはスミス。廃盤モデルだが、偏光レンズのPOLARXが気に入っている
シャツスタイルはサークルズがプッシュするライドスタイル。RALのプレイヤーシャツは乗りやすいカッティングで、もちろん釣りにもいい
ウェルダンの新作は縦にロールする新機軸バックパック
タックルボックスはショルダーハーネスに収納している

Bike to Circles!

愛知県名古屋市中区千代田4-14-20
TEL.052-331-3232
https://circles-jp.com

池山さんが勤めるサークルズは常に自転車+αの提案を行う重要ショップ。アメリカのバイクカルチャーの紹介や、日本のフィールドに即したオリジナルグッズの制作、きめ細かな接客対応が魅力の、おもちゃ箱のようなショップだ。自転車遊びをライフスタイルとするクルーがどんな相談にも乗ってくれるはず。

ライター小俣のBIKE & FISHスタイル

ライター小俣のスタイルは前号と大きくは変わらず。今現在は、フィッシングベストのスタイルをテスト中。

「241」のエリア241ベストは大きなポケットでちょっとしたタックスボックスの収納や、ランディングネットループもついていて調子よい
ロッドはフエルコのXT511-5S。5ピースでコンパクト、収納しやすい。旅と釣りをテーマとするブランドの姿勢にも共感。リールはバイクコンポーネントと合わせてシマノのツインパワー。2000番台でライトゲームをこなす
タイヤはパナレーサーのグラベルキング35Cをチューブレスに換装。最近のお気に入りだ

 

小俣雄風太(おまたゆふた)
アウトドアスポーツメディア編集長を経てフリーランス。土地の風土を体感できる釣りと自転車の可能性に魅せられ、バイク&フィッシュのメディアを準備中。 @yufta

 

※この記事はBiCYCLE CLUB[2022年7月号 No.444]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PROFILE

小俣 雄風太

小俣 雄風太

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

小俣 雄風太の記事一覧

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

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