パターの練習方法。プロに教わる基本のパッティング
EVEN 編集部
- 2019年12月10日
グリーンに乗ったボールを、パターを使ってカップを狙って打つのがパッティングです。ドライバーやアイアンなどのショットと違って振り幅がかなり小さくなりますが、手先だけで打とうとするとインパクトで手首をこねてしまい、フェースの芯でヒットできません。
手首が折れにくいグリップでミスを減らす
大切なポイントは、手首を固定しやすい握り方でパターを持つこと。そのためにも左手の人差し指を伸ばして右手に重ねる逆オーバーラッピングに握ると効果的です。7番アイアンなどのショットと同じ握り方も間違いではありませんが、ストローク中に手首が折れやすい点に注意を要します。
そしてボールを眉間の真下に置き、両ヒジを軽く曲げて構えましょう。上体を深く屈みすぎたり、起こしすぎたりしないように前傾角度を適度に保ってアドレスをつくりましょう。
パッティングの基本の構え
スタンスは肩幅くらいが目安。体重を左右均等にのせて構えましょう。
後方から見てボールの位置は目の真下よりもやや外側となります。
左手の人差し指を伸ばす逆オーバーラッピング
左手人差し指を伸ばす逆オーバーラッピングで握ると手首がロックされて、ストローク中に手首の角度を固定しやすくなります。
左手人差し指を右手の指に重ねるように持つのがお勧めです。
両腕を自然に下げてパターを持つ
両肩をシーソーのように縦に動かしてパターを振る
パッティングはボールの近くに立って構えますから、肩の回転は縦に近くなります。クラブを肩にかついで前傾姿勢をつくって体を左右に回転すれば肩が斜めに回転しますが、それよりもさらに縦の回転となるのです。肩を絶対に横に回さないで、シーソーのイメージで上下に動かすくらいの意識を持ちましょう。
基本的には時計の7時〜5時くらいの振り幅で、パターをストレートに振るイメージとなります。ストローク中に動くのは両肩と両腕だけで、頭と腰から下はしっかり固定させます。まっすぐ振ろうとしてパターヘッドを目で追ってしまうと、頭が左右に動いてインパクトの打点がずれるので注意しましょう。体重移動は必要ありませんから、足腰を完全にロックさせておくことが大切です。
手首の角度を絶対に変えない
アプローチの8時〜4時のスイングを7時〜5時まで小さくして振るイメージです。
ストロークの支点は胸
グリップエンドを胸につけて、胸を左右に小さく回転しましょう。これがストロークの基本の動きとなります。
パッティングは肩を上下に動かす
腰から下を固定しておき、両肩を小さく上下に動かしてパターを振ります。
目がヘッドを追うのはNG
ストローク中にパターのヘッドを見ながら振ると頭が左右に動いてしまいます。
ワキにはさんだパターが横に動いたら肩が横に回転している証拠。この動きはミスパットの原因となる。
長いパットも短いパットもストロークのリズムは同じ
カップまでの距離に応じてストロークの振り幅が変化します。10メートル前後以上あるロングパットでは方向より距離感を優先しましょう。遠くの小さいカップを狙うよりは、カップを中心とした半径1メートル大の円をイメージし、円の近くに寄せる気持ちで打てば距離感を合わせやすくなります。
1〜2メートル以内のショートパットは方向を優先します。ボールの線などをカップに向け、パターのフェース面をカップに合わせて構え、フェース面をまっすぐ動かして打ちましょう。
大事なのはロングパットもショートパットも同じリズムでストロークすることです。「イチ」でアドレスを決めて、「ニー」でテークバック、「サーン」でボールを打ちます。リズムが安定すると打ち損じのミスが減ります。
ロングパットは「距離感」が大事
ロングパットを打つ時は、目で見た距離感を働かせてストロークします。ストローク中にヒザが動かないようにしましょう。
ショートパットは「方向」を優先
ボールを置く時に、ボールのマークやロゴをカップにまっすぐ合わせると方向のミスが軽減します。ボールに近い場所のライン上に何か目印を設定すればフェースをスクエアにセットしやすくなります。
クラブを地面に置いて素振り
ラインと平行になるようにクラブを置き、その上でパターをまっすぐ振る素振りを繰り返しましょう。
「3拍子」を意識してパターを振ろう
ロングパット
アドレスをつくったら「イチ」でストロークの始動の準備をし、「ニー」でテークバック。そして「サーン」でダウンスイングしてボールを打ちます。インパクト以降のリズムは意識しなくてもOKです。
ショートパット
振り幅が小さくなっても「イチ、ニー、サーン」の3拍子は同じ。ただし、ストロークの振幅が大きくなるほどパターを振るスピードも自然に速くなり、小さい振り幅ほどゆっくりと振りましょう。
【解説】小川泰弘(おがわ・やすひろ)
1972年生まれ、東京都出身。1999年にプロ入り。昭和の森ゴルフアカデミー所属。わかりやすいレッスンに定評があり、これまでに幅広い層のゴルファー約3000人を指導している。
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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