ゴルフスイングが上達する! ツアープロの連続写真で解説する飛ぶ・曲がらない・操るドライバーショットのコツ
EVEN 編集部
- 2024年03月26日
連続写真で上手くなる「曲げないスイング」
飛距離離アップにも当てはまることだが、ショットを安定させるにはミート率の向上が絶対条件だ。ドライバーショットの方向性を良くしたい人は、ボールの曲がり幅が少ないプレーヤーのスイングを参考にしよう。ただし、フェアウェイキープ率が高い選手たちのスイングもそれぞれ個性があって面白い。自分に合ったスイングを見極めよう。
今平周吾のスイング“ミート率重視のスイングで賞金王の栄冠に輝く”
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今平周吾選手は体が小さい割には飛距離が出るプレーヤーで、一般のアベレージゴルファーにとっても親近感がもてるスイングといえるでしょう。とくに参考にしてもらいたいのはバランスの良いアドレスと、クラブを短く持っているところです。
飛球線の後方側から見た時に、肩の付け根とヒザ、母指丘を結ぶラインがきれいな直線になっています。これは重心が前後に片寄ることなく、土踏まずを囲んだ3点で体のバランスを支えていることを意味します。今平選手のようにショットの安定性の高いプレーヤーほど、アドレスが安定しています。
一方、これだけクラブを短く持つと飛ばなくなるような気がするかもしれませんが、振りやすくてヘッドスピードが上がりますし、飛距離も伸びたということがよくあります。アイアンの延長のイメージでスイングしやすいのも長所です。
市原弘大のスイング“クラブの遠心力に任せたゆとりスイングだから曲がらない”
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市原弘大選手のスイングは素晴らしいですね。良い意味で力感がなくて、ゆとりを感じさせるスイングはアマチュアの参考になる部分が多いでしょう。バックスイングでは体を無理にねじっていませんし、左ヒジを軽く曲げたトップの形には余裕が見られます。体への負担が少ないから、インパクトの再現性が高く、それが曲がらないスイングを生み出しているのです。
体とクラブのパーセンテージでいえば体が2割、クラブが8割。体を目一杯使うことをしないノンストレススイングですから、プロの中ではアスレチック的な要素が少ないタイプのプレーヤーといえるでしょう。
逆にいえば、クラブに仕事をさせる操作性に長けたプレーヤーです。クラブを遠くに放り投げるような大きいフォロースルーを見れば、クラブの遠心力を最大限に活用して打っていることがわかります。
稲森佑貴のスイング“腕をねじらないスイングで確実にフェアウェイをとらえる”
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フェアウェイキープ率4年連続1位で「日本一曲がらないプレーヤー」として知られる稲森佑貴選手。バックスイングでコックを使うタイミングが早く、両手が右肩の高さに上がる前のタイミングでクラブと腕の角度が90度となっています。
アーリーコックの利点はアドレス時の両ヒジの間隔をキープしやすく、腕のねじれを抑えられることです。私は「両ヒジと胸の空間」とよくいうのですが、要は腕とクラブの位置関係が変わらずに、体を回転しているのが稲森選手の一番の長所です。
パッティングのストロークをそのまま大きくしたような動きですから、両手をまったく返していませんし、フェースを長くスクエアに保っています。上体と下半身の捻転差がそれほど大きくなく、体をナチュラルに回しているところも参考にすると良いでしょう。
時松隆光のスイング“ベースボールグリップでボールを横からたたく”
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時松隆光選手はプロの中では珍しく、左手親指を右手グリップから外したベースボールグリップで握っています。ゴルフを始めた幼少時からこのグリップを通しているそうですが、それよりも極端なくらいのフックグリップに注目してください。
フックグリップに握るとスライスが防げるとか、飛距離アップにつながりやすいと言われますが、必ずしもそうとは限りません。時松選手の場合は、右手のひらを上に向けて握り、スイング中も右手のひらの向きを変えずにフェース面をキープしています。フェースを返さずに安定したドライバーショットを打っているのです。
時松選手のコーチである篠塚武久プロから話を聞いたことがありますが、こうしたフックグリップは日本刀を持つ時と同じ握り方だそうです。刀でボールを真横から叩き切るイメージというわけです。
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EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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