最新センサーで分かった!パッティングの新常識【フェースの向き合ってますか?】
EVEN 編集部
- 2021年01月15日
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最新のパッティング解析センサー「CAPTO」を使って、感覚だけではわかりにくいストロークのメカニズムを徹底調査していくこの企画。第1回目の今回は、「CAPTO」で解析をする前に、レーザーを照射する機器を使って正しいセットアップについてチェックしてみよう。
ストロークのメカニズムを教えてくれるのはこの2人
鈴木愛佳子
ツアー出場を目指すプラチナ世代のプロゴルファー。2020年12月放送の『ゴルフ3キングダム 女子No.1チーム決定戦』(BSTBS)に出場。
橋本真和
ゴルフテクノロジーに精通し、CAPTOによるパッティング解析や弾道解析、3D解析のコーチとして多数のプロ・アマをサポートする。
ボールとの距離や目線を間違うとカップインすることはできない!
ストロークを解析する前にチェックしておきたいのがセットアップだ。ボールの転がる方向はフェースの向きとストロークの軌道で決まる。特にフェース向きの誤差の許容は小さいので、正確にセットする必要がある。
正しいボールとの距離をつかむ
橋本:CAPTOでの解析をする前に、カップインの確率を上げるために欠かせないアライメントについて確認しておこう。まずは、レーザーを照射する機器を使って、アドレス時のフェース向きを確認します。
鈴木:あー、すごい右を向いてますね。カップから外れちゃってる!
橋本:愛佳子プロは左に外すミスが多いと話していたけど、これがその原因の一つだね。フェースが右を向きやすい、つまり右に外しやすいから、本能的に左へ引っかけるように打っている可能性が高いと思う。
鈴木:ちゃんとスパットを見つけて、ボールのマークを合わせているのに、なぜこんなにずれちゃうんだろう。
橋本:構えた時のボールとの距離が近いことが考えられるね。
鈴木:ちゃんと目の真下にボールを置くようにしていますよ。
橋本:それもよく言われるセオリーだけど、ボール位置は目の真下が正しいとは限らない。構えた状態でカップ方向を見た時に、狙ったライン上にしっかりボールが見える位置が正しいと覚えておいてほしい。愛佳子プロは、ボールとの距離が近くてラインの左側にボールが見えるから、無意識で狙いを右に修正して、さらにそれを本能で左へ打つという悪循環が生まれているんだと思う。
鈴木:これからは少しボールから離れて構えるようにしてみます。
チェック「フェースがカップよりも右を向いている!」
【1】およそ3メートルのストレートラインと想定して、鈴木プロにいつも自分がやっている方法でフェースの向きをまっすぐカップに合わせてもらう。
【2】アドレスが完成したところで、レーザー光を照射する機器をパターのフェースにスクエアに合わせてみると……。
【3】目盛りの右側の2と3の間にレーザー光が当たっていることがわかる。つまり、フェースはカップよりも右を向いていることになる。
ポイント「正しいボール位置は目の真下とは限らない」
【1】ボールからカップまでのストレートライン上にアライメントスティックを2本並べ、その間にボールを1個置く。誰がどう見ても、ライン上にボールがあることは間違いない。
【2】構えた状態でカップ方向に視線を送る。すると、たしかにスティックを結んだライン上にあるはずのボールが、鈴木プロの目線ではラインよりも左側に見えるという。
【3】自分とボールとの距離が近ければボールは左側に、遠ければ右側に見えやすくなる。つまり、まっすぐライン上に見えるスタンス位置こそが、正しいボールとの距離なのだ。
ボールから離れたことでまっすぐ見えるように
ポイント「目線をターゲットラインに合わせるコツとは?」
狙った方向に正しく構えるためには、目線をターゲットラインに合わせる必要がある。市販のミラーを使って、確認しておこう。
アドレスの姿勢の作り方
どうしてもターゲットラインと目線が合わない人は、まず直立した状態でパターを持ち、フェース面を垂直に合わせて、アドレスの姿勢を作ってみよう。
ゆっくり前傾すると……
【〇】上の体勢からゆっくりと前傾してパターヘッドを下ろせば、目線とターゲットラインが平行になった正しいアドレス姿勢を作りやすい。
左右に傾くのはNG
【×】右手を下にして握るのでやや右肩が下がるのが正しいが、極端に右肩が下がったり、逆に左肩が下がったりすると、目線がずれやすくなる。
パッティング解析センサー「CAPTO」って?
重量わずか4グラムの軽量センサーをパターのシャフト部分に取り付けて、2~3メートルの距離を10球打つだけで、瞬時に16項目ものデータを計測できるスグレモノ。価格は380,000円+税
CAPTOで計測できること
フェース角やボールの打ち出しからフェースローテーション、ロフトローテショーン、ライローテーション、加速度、手の操作の大小や震えの程度まで、多彩な項目を可視化できる。計測したデータは専用アプリを通じてタブレットやPCに表示される。
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写真:小林司、文:福田智生(編集部)
撮影協力:米原ゴルフ倶楽部(0436-89-2711)、エンジョイゴルフ&スポーツジャパン(https://enjoy-golf.jp/)
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EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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