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2020年ゴルフアパレルを人気スタイリスト2人が独断と偏見で振り返る

『EVEN』では2020年も様々なゴルフウエアや着こなしを紹介してきた。特に印象的だったブランドや、今後ブームを呼びそうなアイテムを、ゴルフファッション最前線に身を置くスタイリストふたりに聞く。

スタイリスト 吉野誠(右)

ファッション誌、ラグジュアリー誌、ブランドのカタログで活躍するスタイリスト。“出演すると敵を作る”と言いつつ今年も参戦。

スタイリスト 中村祐三(左)

本誌を始め、各ゴルフ誌でのファッション企画のスタイリングで活躍。ゴルフアパレル各社のプレスから直接依頼も多い売れっコ。

ゴルフ狂スタイリスト2名が振り返る2020年ゴルフアパレル

中村(※以下N):今年はとにかくパーカやスウェットが多く出てましたよね。PGAツアーの選手まで「アディダス」のパーカ着てプレーしてましたし。個人的には、抜け感のある古着のスウェットや、1990年代頃のクラシカルな雰囲気のあるアイテムをコーデに加えてました。「マンシングウェア」の普段着っぽいアイテムも良かったですね。
吉野(※以下Y):自分も「ロンハーマン」の杢グレーのスウェットをよく着てたよ。ゆったりサイズで。
N:オーバーサイズってお洒落ですが、実際のプレーではどうです?
Y:パターで前傾姿勢になると、前身頃が気になって仕方がない(笑)祐三くんはどんな着こなし方をしてたの? 自分は生成りやベージュ系のニュアンスカラーを、色の濃淡を付けながら全身ワントーンでよくまとめてたけど。
N:実は最近、自分の好きな色が青だと初めて気付きまして。ターコイズとか古着っぽいくすんだ色味を差し色にしてました。
Y:古着といえば自分もアメ横で「レインスプーナー」のゴルフ柄シャツを買った。古着って他にはないが価値基準だけど、わかる人が見た時に「それどこの?」っていかに言わせるかだよね。あとはレトロサーフっぽいボアもよく見たね。
N:細かい部分では、今年はミドル丈ソックスも見直されましたよね。「スタンス」のソックス柄をショーツで見せるみたいな。
Y:ミドル丈ってお洒落だけど自分みたいに、ふくらはぎが太い人は似合わないんだよね。長めのソックスをトラッド回帰とするなら、今年は「ジ・オープン」も良かった。チルデンベストやタックパンツ。
N:「ロサーセン」の「グリップ」の取り扱いですよね。「J・リンドバーグ」もそうですが、あそこは足元にキルト付きシューズを合わせてもマッチするような、上品なスポーティが上手。

ビームス ゴルフだからできるコラボレーションなんだよね(吉野)

N:吉野さんは自分で着たいと感じるものと、スタイリングでチョイスすべきものとのギャップってどう折り合いをつけてるのですか?
Y:ゴルフってコスプレ的な要素もあると思うんだよね。非日常感を楽しんだり、着ることで気分がアガるみたいな。普段着に馴染むものも良いけど、わかりやすくお洒落を求める人もいるし、街中ではなく、ゴルフ場だからこそ映える色味もある。そいう意味では「ジャックバニー!!」の発色の良さと程良いカジュアル感は、スタイリストが思わずリースしたくなる絶妙なサジ加減だと思う。
N:自分は「ラフ&スウェル」がそういう存在ですね。カジュアルスタイルで、まず頭に浮かぶブランド。
Y:アレをやりたいメーカーは多いだろうけど、たぶん難しい。販路も絞りこんで、そもそも量を売ろうと考えてないからこそ、面白いものができる。ブランディングが上手いよね。仕事にも着られる「トラヴィスマシュー」のセットアップみたいにオンオフ兼用みたいなものと、「ニューバランス」のネオンカラーや「V 12」の星柄のようにデコラティブなもの。ブランド毎の差別化が顕著になってきていて、主張が明快なところが強い印象だね。
N:ところで、吉野さんが今着てるのって「ZOZO選手権」のウエアじゃないですか?
Y:今日のために着てきた(笑)ゴルフをしない人に「ZOZO好きなの?」って聞かれるんだよね。
N:大阪の「クラブハウスゴルフサプライ」界隈が関わっていることもあって、どのアイテムも出来が良い。PGAツアーでもこれを着てプレーする姿が見たいかも。
Y:マンシングウェアのキャメロン・スミスとか「マスターズ」はお洒落な選手も多く見られて良かった。
N:そろそろまとめみたいですが、自分はオリジナルも始めた「クラブハウス」が「マルボンゴルフ」などの展開も含めてやっぱり面白かったかなぁと。
Y:いろいろあった一年でブランドを挙げればきりがないけど、「ビームス ゴルフ」は強かったと思う。去年は渋野選手の活躍で注目されたけど、自社のECも実店舗もある彼らだから可能な安定感のあるコラボに加えオリジナルの出来も良い」

2020ゴルフアパレルのKeywordを総チェック!

adidas Golfのパーカ

PGA選手も着用した「COLD.RDY」のパーカや、スリーストライプスのトラックジャケットなど、硬軟含めスポーティなゴルフスタイルで存在感を発揮。
問:アディダス ゴルフお客様窓口(0570-033-033)

クラシックな Munsingwear

こなれた印象で普段使いにも違和感のない「マンシングウェア」のアイテム。パーカ、コーデュロイパンツ各19,000円+税、ニット24,000円+税
問:デサントお客様相談室(0120-46-0310)

杢グレーのスウェット

「クラブハウスゴルフサプライ」とマルボンゴルフのコラボスウェット。キャラクターの目がマルボンのキャラと共通。16,800円+税
問:クラブハウス ゴルフ サプライ(06-6585-7434)

ボア系のトレンド

レトロなサーフ、アウトドア系アイテムの流れを組むボリューム感のあるボア系アイテム。パイル地のパーカはトラヴィスマシュー18,000円+税
問:TravisMathewカスタマーサービス(0120-300-147)

STANCEのミドル丈

足裏やつま先の耐久性をアップしたゴルフ用も用意する専業ブランド。写真右はニクラスとのコラボレーションモデル。各2,700円+税
問:カスタムプロデュース(https://stance-jp.com/

The OPEN(ジ・オープン)

4大メジャー大会の一角、世界最古のメジャー「TheOPEN」のライセンスを受けたウエア。「クラレレットジャグ」をあしらったシンプルなデザイン。
問:グリップインターナショナル(03-6408-8686)

JackBunny!!

ソリッドな色使いが鮮やか。ステイホーム期間にポロシャツのデザインを募集し、販売収益を寄付するなどファンとの関係性も近い。
問:ジャックバニー!!(03-6748-0092)

ROUGH&SWELL(ラフ&スウェル)

ベーシックな中にも素材やディテールにピリッとスパイスを利かせたアイテムはさすが。裏起毛スウェットフーディ。16,000円+税
問:フーリッシュ(03-3724-3639)

TravisMathew のセットアップ

ゴルフ場からそのまま仕事に行ける、ハイテク素材のセットアップは、西海岸生まれの「トラヴィスマシュー」。ジャケット26,000円+税、ショーツ13,000円+税
問:TravisMathewカスタマーサービス(0120-300-147)

new balanceのネオンカラー

スポーティなロゴ使い、ビビッドな色使いはニューバランスの真骨頂。
問:TSIグルーヴアンドスポーツ ニューバランス ゴルフ 事業部(03-6748-0702)

CLUB HAUSのコラボ

右からレディス展開もある「フォーレイゴルフ」、ニットブランドの「スローン」、福岡のコーヒー店「ノーコーヒー」、多種多様なコラボを展開。
問:クラブハウス ゴルフ サプライ(06-6585-7434)

BEAMS GOLFのコラボ

東京大会っぽい、というより旬の「鬼滅」ぽさを感じるフレットペリーの防寒ニット\22,000+税、グラミチのイージーパンツはベルトループ付き。17,000円+税
問:ビームス&ウィンズ 有楽町(03-5221-6001)

吉野誠のベストゴルフアパレル「BEAMS GOLF」

「『フレットペリー』や『グラミチ』など、直営店を持つビームスだから実現できるコラボレーションアイテムの可能性や、宇宙飛行士の野口さんを想定していたのか、“宇宙” がテーマのプロパーラインとか、単純に面白いし、機能的なゴルフウエアでありながら、しっかりとファッション性も追求している。今年、覚醒した感がある」
問:ビームス&ウィンズ 有楽町(03-5221-6001)

中村祐三のベストゴルフアパレル「CLUB HAUS」

「『マルボンゴルフ』を日本に紹介した『クラブハウスゴルフ』の動向がやっぱり気になりました。ZOZO選手権の限定アイテムにも関わっていたり、オリジナルブランドの「クラブハウス」をスタートさせたり、珍しいものを探そうと思ったらまずはここみたいな。スウェット系のアイテムが充実しているのもポイントが高かったです」
問:クラブハウス ゴルフ サプライ(06-6585-7434)

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EVEN 編集部

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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

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