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飛ばし屋必見! カーボンテクノロジーでさらに飛ばせるドライバー登場

「本間ゴルフ」の『T//WORLD TW757ドライバー』

今年3月に発売された「本間ゴルフ」のニューモデルが、飛ばし屋の間で「これは飛ぶ!」と話題になっている。精悍なヘッドが印象的なアスリート向けモデルで、 独自のカーボンテクノロジーを搭載することで初速の最大化を実現した『T//WORLD TW757ドライバー』だ。その飛距離性能と開発の舞台裏について、本間ゴルフクラブ企画チームの葉坂将司氏に話を聞いた。

TW757 Dドライバー

ヘッドの投影面積が大きい『D』は構えた時に安心感があり、つかまりを求めるゴルファーに合う。

TW757 Sドライバー

やや小ぶりでディープフェースの「S」は、直進性や操作性を重視するゴルファーにマッチする。

初速アップのポイントはソールの溝にある

「ボール初速を上げるには、ソールの溝がポイントになります。もちろん、フェースやクラウンの素材、構造などいろいろな要素がありますが、ソールの溝こそがもっとも効果的に初速を上げられるテクノロジーなんです。そのこと自体に目新しさはありませんが、溝をどうするかという部分では、まだまだ開発の余地があると我々は考えていました」(葉坂氏)

実際、溝がたわんで、たわみ戻る動きを利用して初速を上げるテクノロジーは、多くのクラブメーカーが取り入れている。その動きを大きくしようと思ったら、溝の内側(ヘッド内部)の肉厚を薄くすれば良い。だが、薄くすると耐久性が下がる。一発の飛びは実現できても、何発も打っていくうちにいつか割れてしまうのだ。

ソールのスリットをカーボンで覆うことにより、本体の溝部分を薄肉化することに成功し、強度を確保しながら最大の反発力を得た。さらにスリットの長さを短縮することで、たわみ戻りを加速させている。

「従来のチタンだけの溝では限界がありました。そこでカーボンを使って補強するアイデアを取り入れたのです。すると、今までにない薄さを実現することができました。それこそがTW757ドライバーが採用しているカーボンスロットです」(葉坂氏)

長年培ってきたカーボンテクノロジー

本間ゴルフは2018年11月に発売した『TW747ドライバー』でカーボンクラウンを採用した。その後継にあたる『TR』ドライバーでは、ソールにもカーボン構造を採用している。これらは最近の話だが、実は本間ゴルフは1980年代からカーボンの研究・開発に取り組んでいた歴史がある。

「弊社はシャフトを自社で開発・製造していますので、ヘッドがパーシモンの時代から東レさんと共同でカーボンの研究を重ねていました。皆さんはあまりイメ ージがないかもしれませんが、うちはカーボンという素材を生かすのが得意なんですよ(笑)」(葉坂氏)

クラウン部にクロスカーボンを採用するコンポジット構造により、クラウンのたわみによるヘッドの反発性能がアップ。また、余剰重量によってクラブ設計の自由度が高まり、最適な重心設計を実現した。

だからこそ、溝をカーボンで覆う「カーボンスロット」というアイデアが生まれ、またそれを実用化する技術も有していたわけだ。そしてこの溝+カーボンは、強度確保以上のメリットをもたらすことになる。

溝+カーボンが生み出す驚異の反発力

「溝を薄くするための研究・開発を行っていた時に、小林伸太郎プロに試打をしてもらったところ、ヘッドスピードを上げていくと それに比例して初速も上がっていくわけですが、 48メートル/秒あたりを境にヘッドスピードを上げても初速が横ばいになってしまったんです。 応力限界というらしいのですが、一定のヘッドスピードを超えると溝がたわみ戻る力が分散してしまって、インパクトのエネルギーを反発に生かせなくなってしまうんですね。しかし、溝をカーボンで覆うことでそれも解消できたのです」(葉坂氏)

葉坂将司/1972年生まれ。クラブ企画チーム所属。これまでに『XP-1』、『TR』、『GS』、そして『TW757』などの開発に携わる。

本間ゴルフが長年培ってきたカーボンテクノロジーで初速アップを実現した『TW757ドライバー』は、「S」と「D」という2つのヘッドをラインナップする。いずれも、アベレージゴルファーがやさしく飛ばせるクラブでないことは事実だが、溝+カーボンが生み出す脅威の反発力はかなり魅力的。腕に覚えのある飛ばし屋はぜひ試してみてほしい。

SPEC

○ヘッド素材:6-4 チタン(ボディ、フェース)、カーボン(クラウン) ○ヘッド体積(cm³):460(D)、450(S)  ○ロフト角 (°)::9.0、10.5 ○ライ角(°)::56.5 ○長さ(inch):45.5(VIZARD for TW757、VIZARD PT)、45.25(VIZARD MA/MP/FZ) ○総重量(g):約306(VIZARD for TW757・S) ○価格:¥85,800(VIZARD for TW757)、¥99,000(VIZARD MA/MP/FZ)、¥132,000(VIZARD PT)

TW757シリーズの詳細はこちら

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PROFILE

フクダトモオ

EVEN / EVEN副編集長

フクダトモオ

1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。

フクダトモオの記事一覧

1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。

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