iPhone X、XR、XS/XS Maxのカメラはこんなに違う【実撮影画像アリ】

Xより、XS系、XRは大きく進化していて、XS系とXRもまた違う

今週末、26日にはiPhone XRが発売される。

iPhone XRは、華やかなボディカラーが好きな人にも、XS Maxはちょっといくらなんでも高価過ぎるなぁ……と思う人にもお勧めだ。XS Maxより4万円、XSより2万8000円安いが、ディスプレイの表示性能の差は直接比べない限りほとんど感じないし、A12 Bionicによる内部処理はほぼ同じなのだから、XRはかなりお買い得な端末だといえるだろう。

1週間ほど使ってみると、XS/XS MaxとXRの違いがいろいろわかってきた。その中でも特に違いを感じるのはカメラだ。後に作例を掲載しつつ、詳細をご説明するが、長い話になりそうなので、まずはサマリーを書いておこう。

・Xに対して、XRとXS/XS Maxの広角側は若干ワイド。28mm→26mm。
・A12 Bionicの威力が凄い。特にスマートHDR。
・ポートレートがすごくきれいになっている。特にハイコントラスト時。
・なんと、XRのポートレートは広角なので、全然撮れる絵が違う(汗)

また、参考までにXでも撮影したが、こちらは私が使っている端末なので、iOS 12にアップデートしている。去年の発売当初のOSのものとは、写真の仕上がりが違う可能性がある。

05のコピー

XとXS/XS Max、XRは、実は画角が違う

まず、普通の風景を。

もちろん、ウェブサイトにアップする時点で、圧縮されてしまうので、写真自体にはあまり意味はないかもしれないが、元データを見つつ、文章は書いている。

空の青みや、観覧車の鉄骨のディテールなどに注目して見てみた。

<X>
X101

<XS Max>
XSM110

<XR>
XR105

正直なところ、空の青味もほとんど変わらないし、鉄骨のディテールも同じような感じで表現されている。強いて言えば、Xでは陽光が当っている部分が白飛びしていたり、影のディテールが潰れているところがあるが、XS Max、XRでは問題なく写っている。スマートHDRのおかげか。

……と細部を見ていて、ふと気が付いたのだが、なんと画角が違う。そう、XとXS Maxは広角側のレンズで撮っていたのだが、XS Max、XRはわずかだがワイドになっていて両端の風景と空が多く入っているのだ。ちなみに、昨年もモデルであるXの焦点距離は28mm相当だが、今年モデルのXS Max/XRに搭載されているのは26mm相当。若干センサーサイズも大きくなっている。

実際にはiPhoneでは人を撮るシーンが多いと思うので、これは役に立つ変更だと思う。特にXS系に関しては望遠側のレンズもあることだし、広角側はワイドな方が選択肢が広がる。

ハイコントラストな状況にとても強いスマートHDR。OFFにもできる

次は、逆光気味の風景。

<X>
X202

<XS Max>
XSM211

<XR>
XR206

圧縮されたウェブの画像でどこまで伝わるかは分からないが、正直これは驚いた。

Xでは逆光気味の風景として撮影しており、中央上部の木の葉っぱはだいぶ黒く潰れている。下の木陰の水辺の草も同様。

にも関わらず、XS MaxやXRでは、非常に明るくキレイに写っているのだ。葉っぱの裏の影になっている部分が明るく起こされている。

これまたスマートHDRのおかげ。絵柄としては見えない部分が見えるようになっていて、非常にありがたい。この絵を一眼レフで撮ったって逆光になるわけで、Photoshopで暗い部分を起こすことはできるが手間がかかる。ポケットからiPhoneを出して、シャッターボタンをタップするだけで、これが撮れるiPhoneは本当にすごい。

だが、僕が撮りたかったのは逆光気味でコントラストの強い絵だったので、このフラットに起されている絵が本当にいいのかというとちょっと疑問。何も考えなくてもそこそこキレイな絵が撮れるというのがスマホの素晴らしさであるなら、これでいいのだが……。

ちなみに、スマートHDRは設定でOFFにもできるし、通常の画像と、スマートHDRの両方を残す設定も可能だ。

逆光気味でもきれいに撮れるのはA12 Bionicの威力

さらに違いの出る撮影。ポートレートモードを試してみよう。

今回は急なことでもあったし、XRもまだ販売されていない極秘の端末なので、身内というか、英語の検定試験が終わって放心状態の筆者の娘にモデルを頼んだ。ギャラ兼口封じ料は、欲しがっていた服ということで(笑)

撮影シーンとしては、日没30分ぐらいの強い西日の逆光気味という、カメラにとってはかなり厳しい条件を選んでみたのだが、これが如実に違いが出て面白い。

<X>
X303

まず、iPhone X。ひと目みて分かるように、光の当っている部分は完全に白飛びしている。実は影の部分も頑張ってディテールを出しているのだが、後のXS MaxやXRには遠く及ばない。これでも、iPhone 7以前の写真に比べると飛躍的に良くなっているのだが。また、このサイズでは分からないが、人物と背景のキリヌキ部分は、かなりデコボコしていて見苦しい。

<XS Max>
XSM312 そして、これがビックリ、XS Maxの写真だ。ハイライトで白飛びしている部分はとても狭くなって、顔の肌の色もかなりきれいに出している。また影になっている部分もかなりきれいに起している。ちょっと起している分、階調が足りなくなって、肌色が少しドーランを塗ったようにのっぺりとしている部分もあるが、許容範囲だと思う。服の影になっている部分のディテールの見え方は、大きくツブれているXとは大きく違う。

被写界深度エフェクトのキリヌキの部分もXよりかなり自然な処理になっている。実サイズで見ると荒れて見えるが、縮小して使うなら何も問題はないほどだ。また、手前の木の幹より、奥の枝葉の方がより大きくボケており、かなり自然な仕上がりだ。

<XR>
XR3-107

こちらがXR。同じ、画角で撮ろうとしていたので、正直、「どうなってんだ!?」と思った。そう。XRはひとつしかレンズがないので、ポートレートモードは26mm相当のレンズで撮影されるのだ。

これは正直、だいぶ印象が違う。

これまで、デュアルレンズのiPhoneのポートレートモードで「近過ぎます、もっと離れて下さい」というメッセージを見た人は多いだろう。つまりデュアルレンズのiPhoneのポートレートモードはちょっと距離が必要だったのだが、XRでは、もっとワイドなポートレートモードが撮れるし、このままもっと近寄って撮影することができるのだ。

ご存じのように、XRのポートレートモードはシングルカメラによる疑似的なものなのだが、キリヌキの精度はX>XR>XS Maxといったようなところ。まだまだ厳密にいえば改善の余地はあるがシチュエーションによっては上手くいく。

ちなみに、コントラストに対して強い印象はXS Maxと同様。軽い部分の白飛びも少ないし、影の潰れも少ない。このあたりはA12 Bionicのおかげなので、ほぼ同等の処理と思っていいだろう。

XRで人以外を撮ると『誰も検出されませんでした』と出る

ちなみに、X/XS/XS Maxのポートレートモードは対象がなんであれ動作するので、ご覧のように花瓶の花(というか、葉っぱだけだが)でも背景をボカすことができる。

XSM514 Xなどのポートレートモードをご存じの方は、認識し損なった部分がボケてしまうことはご存じだと思うが、XS Maxではそのあたりもだいぶ改善されている。とはいえ、茎のあたりが少しボケてしまっていることは見て取れると思うが。

XRで、同じものを撮ろうとすると、「誰も検知されませんでした」と言って撮影させてくれない。

XR509

まぁ、誰か検知されても怖いが。これで、XRのポートレートモードが人を認識しないと使えないということがよくわかるだろう。

インカメラは、XS MaxとXRは同じ

さて、最後にインカメラのポートレートモードで自撮りしてもらった。自分で撮らせたので、角度や画角がかなりブレてしまってるがご容赦を。

<X>
X404

<XS Max>
XSM413

<XR>
XR408

こうやって3枚並べるとやはりXが明るいところ、暗いところに弱いように見えるが、まぁ、これもあくまで比較の問題。去年までのレベルでいえばよくやっていると思う。

XS MaxとXRの写真はほぼ同等のはず。明るい部分も白飛びしていないし、暗い部分もよく起きている。元データでは髪の毛のような繊細な部分もよく表現できている。

インカメラ側のポートレートモードは顔認証などにも使うTrue Depthセンサーを使うので、XRとXS Maxは基本同じ仕上がりのはず。

iPhone XRは実はリア充向き?

Xのカメラも十分に優秀だったが、XS/XS Max、XR世代になって大きく進化していることが分かった。特にスマートHDRがすごい。

また、XRのポートレートモードがワイドなのも興味深い。複数人数の顔認識もできるので、ポートレートモードで複数人数の記念写真が撮れるのも便利。カラフルなiPhone XRは、けっこうリア充向きのスマホなのかもしれない。

(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2018年11月号 Vol.85』

(村上タクタ)

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