終わるApple福岡天神、始まるApple福岡

福岡という特別な場所

14年間、九州唯一のアップルストアであり続けた、Apple福岡天神が、その歴史の幕を閉じた。

明治維新が起こる以前の歴史を振り返ると、九州北部は中国や、オランダなどのテクノロジーが一番最初に入ってくる場所だった。歴史を辿ると、中国や高句麗などの高度な技術は、ここに立ちよってから、瀬戸内海を東に向かう船によってもたらされた。

また、幾度もあった中国、高句麗などの侵略圧力に対しては、日本を守る軍事拠点でもあった。京都や江戸から遠く離れ、独立自尊の精神に富み、大陸からのハイテクを背景にした商業でもおおいに栄えた場所だった。

現在でも、博多は東海道・山陽新幹線の終着駅であり、福岡空港は驚くほど市街から近く地下鉄で二駅であり、博多港は市街に接している。非常に交通の便に優れた街である。そんな場所だからこそ、アップルはここに店舗を置くのである。

福岡天神はそんな博多から、地下鉄で3駅の大繁華街。そこでApple福岡天神は、14年の歴史を刻んだわけだ。

新しい、アップルストアはApple福岡天神からApple福岡に名前を変え、旧店舗からわずか150mの場所により大きくなってオープンする。

最新の店舗意匠を持つ、独立した建築物

日本では数少ない、建物から完全に一新して作られた店舗で、大きなガラスのファサード、ウッドの天井など最新アップルストアならではの意匠を持つ。

今日未明には、オープン前の店舗に貼られていたフィルムなどが剝がされ、Apple福岡が姿を表した。

オープンは10時。新しいアップルストアのオープンを祝う人たちが大勢店に詰めかけた。ちなみに、一昨日にもレポートしたが、朝来店した人に無償で配られた記念品はトートバッグと、ステッカーとピンバッチ。

店舗は、もちろん最新のタウンスクエア型店舗で、奥に大型のビデオウォールと球やキューブ状の革とウッドの椅子を備え、フロアはおなじみのシンプルなテーブルがおかれ、左右の壁には周辺機器が展示されるアベニューとなっている。

同じコンセプトで、独立した意匠

特徴的なのは、裏側、ビデオウォール背面に設けられた窓の外にある竹林。

そういえば、Apple丸の内にも竹が配されていた。

まさか、Appleの広報部長が竹林氏であることと関係はないとは思うが(サイトのiPhoneの表示などに時々名前が使われているので、ご存じの方も多いと思う。余談だが、あのサイトのグラフィックの名前の多くは社内に実在する人の名前が多いという。写真などは違う人(モデルさん?)のものが使われてるが)、やはり日本らしさ……を表現するという点において、Appleのデザイナーにとっては竹が重要な要素となるのだろうか? Apple京都の障子モチーフと並んで、これからの店舗にもその土地土地の風俗が使われると思うと楽しい。

今回は残念ながら取材にうかがえず、この記事の写真はフォーカルポイントの石川うらら氏にご提供いただいて(多謝)、筆者は東京で記事を書いている。便利な場所なので、福岡に行くことになったら、ぜひ足を運びたい。

最後に一葉。今日の旧店舗。

単に、カバーがかけられているだけでなく「これからも、そばにいます。」とのメッセージとともに美しくカバーフィルムがで始末されている。

このあたり、ていねいで、かつ本当にユーザーのマインドに寄り添っているなぁ……と思う部分である。商品をデザインする人だけでなく、店舗を出店するチーム、そのトップクラスのデザイナーから、現場のスタッフに至るまで、同じマインドが共有されているからこそ、こういうことができるのだと思う。

出典

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PROFILE

村上 タクタ

flick!編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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