新しいMacのOSは、ちょっと影響がデカイので注意【macOS 10.15 Catalina】

ついに、macOS 10.15 Catalinaローンチ!!

今朝未明に、Macの新しいOS、macOS 10.15 Catalinaがローンチされた。

このOSは、おおよそ2012年モデル以降のMacすべてに適合する(詳細はAppleのサイト https://www.apple.com/jp/macos/catalina/ を参照)ので、Macをお使いのみなさんにアップデートするように通知が来ると思う。

最近のOSのアップデートはセキュリティ上の重要なアップデートを含んでいることが多く、また様々なクラウドサービスや、iPhone、iPadなどとの連携の都合上、弊誌としては常にすべてのデバイスで最新の状態を維持することをお勧めするのだが、今回のmacOS 10.15 Catalinaについては少し条件が違う。

32ビットアプリがついに動かなくなる

macOS 10.15 Catalinaでは、長く使われていた32ビットアプリが動作しなくなるのだ。

Appleでは、かなり前から64ビットアプリへの移行を呼びかけており、その移行ステップ自体に問題はない。しばらく前から、32ビットアプリを起動すると、こんなアラートも出てたはずだ。

最新の機能を使えるようにしていくためには、重荷となっている古いアプリがいつかは使えなくなるのは仕方がない。しかし、うかつにアップデートすると、古いアプリやドライバーなどで動かなくなるアプリがあるので注意が必要だ。

筆者の場合は『絵箱』という画像閲覧アプリを作業工程上愛用しており、これがパブリックベータの時には32ビット化されておらず、困っていた。

『絵箱』の開発者の方に聞くと、同アプリはドネーション(寄付)ウェアとして運営されており、開発者アカウントを取得するコストを考えると赤字なので、64ビット化を躊躇している……とのことだったが、最終的に64ビット化されたので、筆者としては躊躇なくmacOS 10.15 Catalinaにアップーデートできる。

自分が使っているアプリの中に、64ビットアプリがないかは、『アップルマーク>このMacについて>システムレポート>ソフトウェア>アプリケーション』から確認することができる。ここ数年内にMacを使い始めた人なら問題はないが、古くからシェアウェアなどを使って、自分の仕事環境を工夫してきたような人は注意が必要だ。

どうしても、古い作業環境が必要な場合、外付けSSDなどに環境のコピーを取っておくと良いだろう。また、Parallels  Desktopを使えば、古いOSを保存しておいて、並行して使うこともできるので、古い環境を継続的に使いたい人は、導入するといいだろう。

macOS 10.15 Catalinaにアップデートしようとすると、「最終使ったアプリ中で、このアプリが対応していません」というアラートが出るので、そこで最終判断をするといいだろう。

かなり、大型のアップデートなので慎重に

いつものことだが、メジャーアップデートはどんなトラブルが起こるか分からない。特に今回は、アップデートにも時間がかかったし(筆者の場合。条件によって違うかもしれない)、アップデート後もいろいろな場面でアカウントやパスワードを要求されたり、ネットから復元されるデータがあったり、再構築に時間がかかったりする場面が多い。できれば週末にたっぷり時間を取って、取りかかった方がいいと思う。

アップデート前には、Time Machineで完全なバックアップを取り、電源と高速なネット接続を確保し、十分な時間的な余裕を確保してから作業に取り掛かろう。筆者の環境下では、ダウンロードからアップデートまで1時間半以上の時間がかかった。

アップデートが終わってからもしばらくの間は動作が重いので、バックグランドでいろいろ再構築などの作業をしているのだろうと思う。そういう意味でも、アップデート後にシビアな仕事があるような状況は避けたい。

iOSアプリのMacへの移行が簡単になったから

macOS 10.15 Catalinaの最大のメリットはプロジェクトCatalystによりiOSアプリをMacアプリとして開発しやすくなったことにある。

Mapや、メモ、写真、探す、リマインダーなどのアプリはiOS版と共通性のあるインターフェイスになった。

また、従来MacのiTunesが請け負っていた機能が、Music、Podcast、Apple TVの3つのアプリに分割される。また、接続したiOS、iPadOSデバイスのバックアップなど管理の機能はFinderが担うことになった。

iPhoneのルーツである、iPodが、『iTunes to Go』だったから、iPhone、iPadはずっとiTunesで管理されていたわけだが、今、iPhoneを買った人からするとそんなルーツなんて関係ないし、『なぜ、iPhoneという端末がMacの音楽アプリで管理されるのか?』と不思議に思っていた人もいると思う。

ルーツを知る我々としては少し寂しく思えるが、これも時代の流れということだ。

iPadがサブディスプレイとして動作するSidecar

もうひとつ大きな変更は、iPadを外付けディスプレイとして使えるSidecarという機能が使えるようになったことだ。

この機能で連携できるMacとiPadの機種の制限はパブリックベータ時点より厳しくなっている。機種制限について、詳しくはこちらを( https://support.apple.com/ja-jp/HT210380 )。

筆者は、MacBook Pro 13インチ(2016)と、iPad Pro 12.9(第3世代)を接続して使ってみたのだが、ワイヤレスでも十分に使えるパフォーマンスを発揮している。この機能は長時間使ってると重くなってくる可能性もあるので、継続的に使ってみないと分からない部分もあるが、現時点では非常に快適だ。

調子に乗って、普段使っているLG 4Kを繋いだ状態で、さらにSidecar接続してみた。これでもすこぶる快適に動作する。

ディスプレイは多ければ多いほど快適に仕事ができる派として実にハッピー。出先でもiPad Proをサブディスプレイとして使えれば、写真の加工や、調べモノをしながらの執筆も快適だ。

このSidecar、iPad Pro上ではひとつのアプリとして動作しているので、接続したまま他のアプリを使ったりもできる。接続もメニューバーアイコンから選ぶだけでOKなので、今後かなり快適に使えそうだ。

新世代の機能はまだまだいっぱい

この他にも、アクセシビリティ、スクリーンタイム、セキュリティ面での変更(手間が増える側面も多いけど)、Apple Arcadeの開始、写真アプリの大幅なアップデート、メモやリマインダーの刷新……など、変更点は多い。

準備万端になったら、macOS 10.15 Catalinaの世界に飛び込もう。

(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2019年10月号 Vol.96』)

(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

flick!編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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