iPhone 12シリーズ、ポートレートモードのストロー問題を解決か?
- 2020年11月10日
ポートレートモードでストローが消えたことありませんか?
ポートレートモードは、カメラが2眼になったiPhone 7 Plusから搭載になった機能で、一眼レフなどでポートレート撮影の時に絞りを開いて、前後をボカす撮影方法をデジタル処理でシミュレートする仕組み。その後単眼のiPhoneでも可能になった。
本来は絞りを開いて被写界深度を浅くして、フォーカスを合わせた部分以外をボカすテクニックなのだが、iPhoneのポートレートモードの場合は、距離を計測してその部分をボカスだけなので、髪の毛などの細かい部分が上手くボケなかったりする。
特に、飲食店で食テロ写真を撮った時に、ドリンクのグラスの透明部分や、ストローなどを認識できず、画像の中でボケしてしまうことを『ストロー問題』と言う……人もいる。
透明だったり、細かったりすると消えてしまう
iPhone 12の画像処理エンジンはA14 Bionicの効果もあり、さらに処理能力も高まっており、細かい処理も可能となったためか、ストローも認識できることが多くなったようだが(もちろん、絶対ではない)。
このぐらい細かいものも認識できるとなると、かなり実用度合が増すというものだ。
ストローも透明部分もボケておらす、不自然さはない。さらにマグのこちら側にはピントが来ているのに、奥側のフチには少しボケている……というぐらい細かい距離ごとの処理ができており、本当に絞りを開いて撮ったようにみえる。
もっとも、すべてが完璧というわけではなく、このシャンパングラスの場合などは、少しステム部分がボケ過ぎのような気がする。
11で消えていたグラスのフチも、12なら大丈夫
こちらの女性はiPhone 11 Proのポートレートモードで撮影したものだが、グラスのフチが背景に溶け込んでしまっている。これだと、ちょっとあまりにもデジタル処理がバレ過ぎていてた使えない気がする。
しかし、同じシチュエーションでiPhone 12 Pro Maxで撮った写真だと、グラスのフチも見事に再現されている。
最初はiPhone 12 Proシリーズに搭載された、LiDARの効果かと思ったが、LiDARは主に暗所でのフォーカスなどに使っているが、ポートレートモードの制度向上は、画像処理エンジンのパフォーマンス向上によるものだという。
つまり、この処理能力の向上は、iPhone 12やiPhone 12 miniにも影響を与えているわけで、iPhone 12シリーズ全体の美点ということになる。
(村上タクタ)
モデル:河合美侑(かわい みゆ・オスカープロモーション)
撮影協力:用賀倶楽部(http://food.ei-publishing.co.jp/yoga-club/)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。