筆とまなざし#137「小川山クライミング。よく使うギアはワイヤーブラシです」
PEAKS 編集部
- 2019年07月10日
最近いちばんよく使っている「ギア」といえば、ワイヤーブラシ。というのも、雨ばかりなのでクライミングには出かけられず笠置山のボルダー開拓しかしていないからです。「アクティブダイエット」と呼びながら、蒸し暑さと虫の猛攻に耐えてのコケ落とし。それはそれでとても楽しいのですけれど、そろそろワイヤーブラシではなくカラビナとか、そういった「ギア」が使いたいところです。週末の天気予報も芳しくなかったものの、夏のアルパインクライミングに向けての妻のマルチトレーニングを兼ねて小川山へ出かけました。前日に支点の作り方とセカンドのビレイをおさらい。出来るだけリードを交代しながらツルベで登る計画です。
烏帽子岩左稜線という長いマルチピッチを登ろうと思っていたのですが、夕方から雨予報だったので短めのマルチに変更。「セレクション」と並んで初級者に人気の「屋根岩3峰 南稜レモンルート(5.9)」に行くことにしました。
先行パーティーがいたので準備をしながら少々待機。1ピッチ目は妻のリード。右のクラックでプロテクションを取りながら階段状の岩を登り、立木でビレイ。ビレイ点、セカンドビレイともにOKです。昨夜雨が降ったものの幸い岩は乾いていました。2ピッチ目は棚状の岩を直上してから右へトラバース。スッパリと切れ落ちていて露出感がありますがスタンス、ホールドともに豊富で気持ちが良い。木の根っこを掴みながら溝状の岩を登り、立木でビレイ。3ピッチ目がハイライトとなる5.9のクラックです。ここは続けてぼくがリード。快適なハンドクラックが続いたあと、思いがけず幅が広がりワイドクラックになりました。ここがなかなかおもしろく、岩も硬くてスッキリしている。地上にあったら人気ルート間違いなしの内容です。次は簡単な歩きを交えながら3峰頂上の基部へ。最後のピッチは時間をかけながらも妻が無事リードして気持ちの良い岩峰の頂上へ抜けました。ガスが多くて遠くまでは見渡せませんでしたが、なんとか天気も持ってくれて一安心。やっぱり小川山は気持ちが良い。
最近、外でクライミングしていなかった妻ですが、2ピッチをリードして充実感とワイドクラックへのモチベーションを新たにしたよう。笠置山は蒸し蒸しなので、しばらく小川山通いが続きそうです。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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